ツールとしての議事録のベストをずっと探っている話
議事録の概念を知って5年、hassyです。
その存在に数多助けられ、今では議事録大好きになっており、最近はこれをデザイナーの関わり方の手段として最大限活用してみたいと思っています。
まだまだその最大限、その場に合わせた議事録作り(目的にあわせてツールとしての形を最適化すること)は模索中ですが、なんとなく最近「とりあえずこうしとくと便利かな」という型ができてきたので経緯とともにnoteにしてみようと思いました。
ちなみに以下で取り扱う議事録は「開発や運用に関する定期的な話し合い」などの「事前に議題が決まっているミーティング」を想定しています。仕事の上でそういったものに出席する機会が最も多いので…。
自分的今のベストな議事録の考え方
議事録が必要になったシーンを思い出す
使い勝手のいい議事録を考えるにあたり、まずは「どんなシーンで『あの時のこれを確認したい』と思ったか」を思い出すことにしました。
この5年間の中で多数発生した議事録にまつわる"これ確認したい"は以下のようなシーンです。
この議題について、話したことしか書いてないけどそもそもどういうことに困ってたんだっけ?
「この機能はなし」「このデザインは採用」としたはずだけど、どうしてだっけ?
みんなで話した結果、次までに発生したタスクってなんだっけ?誰が担当?
こうして見てみると、結構人って話したことを覚えていないし、それによって認識の齟齬が生まれたりしていくものなんですよね。
記憶の重要な部分のバックアップをするような意識でいつも議事録を書いています。
議事録に必要な要素を洗い出す
さて、上で出てきた3つを解決するには、以下の要素が必要と考えました。
議題の目的・経緯や背景
議題に対して話されたこと
話した結果(結論やネクストアクション)
「議題の目的や背景」は、事前に書けるものであれば書いてあると良さそうです。議題を挙げた人も喋りやすくなりますし、会議に出ていなくて後から見た人も何のために/何について話したか?を追体験できます。根本が分かれば参加していなくても後からその議題についてコメントしやすくなるでしょう。
「議題に対して話されたこと」は結論に影響しそうなものが掲載されていると便利です。どのような経緯を辿ったか、どのような検討をなされたかが書かれていれば、同じような議題の話をする時や少し遡って議論をする必要がある時などに参考にしやすくなります。
「話した結果について」は議題と対応させたり、そもそも議論が決着/延長になったのか、ということがまず理解できることが大事です。もしタスクが発生した場合は担当者の名前も載せておくと便利でした。
書き記し方を考える
書くことは決まりました。最後は書き方を最近の自分のベストの形で整えてみます。たとえばこんな感じ。
## 議題:田中さんの送別会で買うケーキの種類と個数について
目的・背景
- 田中さんの送別会でどんなケーキをどれくらい注文するか決めたい
- せっかくなので田中さんの好みに合わせたいが、知っている人はいるか
話したこと
- 田中さんはショートケーキが好き
- ケーキを食べる人は何人?
- 欠席者がいるので、15人
- ホール?一切れずつ?
- 特別感があるホールだと喜んでもらえるのでは?
- 会社だとナイフが用意できないので、一切れずつの方が良い
結論
- ショートケーキを15人分一切れずつで買う(佐藤さんタスク)
- 当日の昼に受け取りになりそう
全体で意識しているのは「重要な情報は掲載しつつ蛇足は切り捨てること」と「それぞれの項目が独立して追いやすい状態にすること」です。
「重要な情報は掲載しつつ蛇足は切り捨てること」はそのままですが、とにかくすべてを書こうとしない、必要最低限で書くという感じです。
話されている内容のうち、たとえば「議題に対する結論に影響しそうなもの」と「別の話題になるが検討されたこと」は残しつつそれ以外の雑談は切り捨てる。また書き方についても、語尾を切り捨てるのはもちろん内容も後から理解しやすい/その場で書くスピードが出やすい形にどんどん丸めていきましょう。
どれが結論に影響しそうか…は正直経験がものを言いそうなところですが、まず「議題で問いかけられたことに対して直接ぶつける形になっている話題(深掘り・意見の提出・反論など)」がピックアップできていれば大丈夫そうです。
「それぞれの項目が独立して追いやすい状態にすること」は前項で触れた3つの項目が独立した状態にすることを指します。
これはこの3つの項目が議事録を使うシーンから逆算されたものなので、独立していた方がそれぞれのシーンで使いやすくなります。(例:次のタスクを確認したい など)
また全体も箇条書きを使うことで1層目に話題を、2層目にそれに対して話されたことを書いて話題ごとに独立して追えるようにしています。
今後について思うこと
とりあえずこれで「一般的な会議で使いやすい議事録を作成する」程度のことはできるようになってきました。
ただし冒頭で述べた通り、私はデザイナーの関わり方の手段として最大限活用してみたい(活用の余地がたくさんあるんじゃないか)と思っています。
が、思っている程度なので具体的にこういうこと…というのはすぐに出せませんが、たとえばその作り方の工夫によって関係するチームメンバーやクライアントの行動を引き起こしたり、チームの外にいる人をもっと巻き込める・巻き込みやすいような形を検討したり、といった感じです。
これについてはまた気付き次第でnoteをしたためたいところですが、先人がいっぱいいそうなのでもっと勉強してみたり、はたまた知見ある方がいればコメントでぜひ聞いてみたいです。
よろしくお願いします!
📝 📝 📝
この記事も含まれている「カケルデザインマガジン」は、私たち Da Vinci Studio のデザイン部がどんなメンバーで構成されているのかを知ってもらおう。と考えて運営しているマガジンです。日々の発見や考え、気づきなどを肩肘張らず発信しています。ぜひチェックしてみてください!
そして私たち Da Vinci Studio ではこんな気付きをメンバーで持ち寄って、ワイワイ話しながらチームの知見を増やしています。デザイナー、エンジニアともに積極採用中なので、どうぞよろしくお願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?