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【☆69話☆】9/29中山11R・スプリンターズS(バイトリーダーN)

いよいよ秋のG1が開幕! ご存知の方も多いかと思いますが、オラは2022年春からスプリントG1・5連勝中!いつも悩み、苦悩しながらも、正しい結論を導き続けるこの2年半。さあ、6連勝目指して、ここもヤルしかない!是非ご覧ください! #スプリンターズS

§1.なんだそれ、ただの自慢かい?

冒頭の「現在5連勝中」とは、なんにも盛っておりません。ウソッパチなしのトゥルース。ここまで絶えずご覧いただいている読者さんなら、きっとご記憶かと思いますが、この現在継続中の5連勝を簡単に振り返ると、

2022・春 高松宮記念
○②ナランフレグ-△⑨ロータスランド
○-△馬連推奨 135.6倍
(◎⑬トゥラヴェスーラ…4着)


2022・秋 スプリンターズS
◎②ジャンダルム(8番人気・単勝20.3倍)1着


2023・春 高松宮記念
◎①トゥラヴェスーラ(13番人気・単勝42.1倍)3着
複勝 770円


2023・秋 スプリンターズS
◎⑩マッドクール(6番人気・単勝14.0倍)2着
複勝 320円


2024・春 高松宮記念
◎②マッドクール(6番人気・単勝9.6倍)1着



なにそれ? 最初の○-△の馬連は卑怯だろ? ◎はコケてんぢゃねーか?

という厳密な読者さんも数名はいると思うので、厳格にとらえ、◎がコケた2022年高松宮記念をノーカウントとしても、◎は4連続馬券圏内と、すべてお金になっているただいま4連勝中でございます。

で、これはオラの競馬力を自慢したいだけぢゃねーか?
と思う方もいるかもしれません。

決してそういうワケではなく、ここまで連続達成した5回のロォン!には、傾向なり共通項があり、今回のヒントになり得るので掲載しているのです。



§2.5連勝の共通項-Ⅰ


1.内枠で距離ロスなく回れる馬

まあ、競馬の基本中の基本。
「馬券の教科書」の冒頭・5ページに書いてあることを、何をいまさら…ですが、これホント大事。

特に最近、ここ数年の春秋スプリントG1は、内枠有利が顕著で、レース映像を見ると明らか。この5連勝の「お金の軸となった馬」は、ナランフレグ-ジャンダルム-トゥラヴェスーラ-2度のマッドクールとすべてその進路はイン。そしてインはインでも決して逃げではなく、前に逃げ馬を置いて壁を作って、インのポケットでジッとガマンして抜け出す。この競馬で5連勝している。一度たりとも外ぶん回したものはない。

またオラの直近における「最後の敗戦」である2021年スプリンターズSも、インの5番手でジッと待機した10番人気の①シヴァージが、直線ベロッ!と抜け出してきて3着。

この①シヴァージの印象が強烈すぎて、脳裏の奥深くに焼き付いていることから、いつしか「このシヴァージ競馬ができる者は、今回はだれだ?」という観点で予想に取り組んでいることから、この5連勝の根幹は、今でも3年前の①シヴァージにあり、毎回このシヴァージを演じる者を探し出すことによって成功している。

中山のこのレースに限ると、2年前の◎②ジャンダルム、そして昨年の◎⑩マッドクールは、間違いなくこの「シヴァージ探し」によって導かれた答えと断言する。

となると、枠順は大事であり、どんなに買いたい馬であっても外枠を引いてしまえば厳しく、全盛期のロードカナロアくらい力量差がないと勝てないのだが、今年は、そんな飛び抜けた馬が外枠に入ってはいない。

この2012年以来、8枠はデス枠となっている。

開催場が中山に戻った2015年以降9回、勝ち馬の馬番は
②⑬⑧⑧⑧⑩④②⑥
と、内が圧倒的に優位で、8枠はゼロ。
7枠は2016年の⑬レッドファルクスたった1回。

2着馬は
④⑮②⑨⑦③⑫⑦⑩

これもまた内が目立ち、たった1回だけ8枠⑮番(2016年・逃げたミッキーアイル)が入っただけであり、7枠はゼロと、連対馬の馬番が証明。外枠は相当に厳しいレース。

この⑮ミッキーアイルが外枠から逃げて2着に入った2016年の事例があるように、恐ろしい好スタートを切って内に切れ込んだ場合は、馬券圏内はあることから、今年このミッキーアイルの再来と考えられるのが、いつもロケットスタートを切れている香港の⑭ビクターザウィナー。

今年の高松宮記念では⑩番引いてハナを切るも、内の嫌った馬場を避けて4角では外々を回る作戦に出たが、実はそれほどインは馬場が悪くなく、普通に伸びてインベタの馬場を突いた②マッドクール、③ナムラクレアに内から差されるオッペケペー競馬。

それゆえ、香港の名伯楽・ニャム…じゃなかったシャム師も、モレイラに対しては「ロケットスタートを切ってインベタ狙え!」と指令を出しているだろうことから、この香港馬には印をまわす。

そして、同じ7枠でもともとスタートの良い⑬ルガル。速い香港馬にできるだけついて行き、1頭内にいる分インベタを奪ってやろうと西村アツヤの腹は解りやすいほど解る。高松宮記念で自身初のG1・1番人気もレースでの骨折でドボン。人気もなく、誰かをマークすることで本来の自分を発揮できる西村アツヤにとっては、隣の速い香港馬は絶好のターゲットであり、高松宮記念にくらべてイメージした競馬はしやすいものとして、印をまわすこととしたい。

⑭ビクターザウィナー…△
⑬ルガル…△



§3.5連勝の共通項-Ⅱ


2.中山芝1200mの走破実績
これもまた基本に忠実に…なのだが、2年前の◎②ジャンダルムはその年のオーシャンSを制覇、昨年の◎⑩マッドクールもその年の春雷Sを制覇していたことから、爆走馬の条件とすれば、中山芝1200mをいちど攻略していることはかなり大事な条件であり、◎選びに際してかなりのウェイトを占めている。

コース適性。とっても大事な要素で当たり前っちゃ当たり前なんだけど、他の競馬場での重賞勝ちのシーンに翻弄されてしまって、灯台下暗しのここにたどり着かないプレイヤーも一定量いたことから、2年前の◎②ジャンダルムが単勝20倍もついていたのがまさにそれだった。

とはいえ、中山芝1200mのオープンレースは、それほど番組数は多くなく、

1月…カーバンクルS(OP)
3月…オーシャンS(G3)
4月…春雷S(OP)
12月…ラピスラズリS(OP)

と、結構地味なラインナップであり、昔のような3歳限定のクリスタルCもなくなってしまった。(古っ)
現在は重賞となるとオーシャンSのみであり、G2は存在しないという若干の奇妙さも。それだけにこれらのレースを勝っても、どうしても地味に映ってしまうのがある意味面白い。

この4つの同類レースの中でも、3月のオーシャンSと4月の春雷Sは、そこからスプリンターズSでお金になる馬が頻発している。冬場のレースに比べて、芝が生えそろって、高速馬場になりやすいことが共通しているからだろう。一昨年の◎ジャンダルムも、去年の◎マッドクールも、これらのレースで勝っていたことが◎とした決め手だった。

それゆえ、「オーシャンS」「春雷S」。
この「2枚のカード」は今年も大事なファクターとなり得る。

今年のこのカードの持ち主である、オーシャンSの勝ち馬②トウシンマカオ、春雷Sの勝ち馬⑫サトノレーヴはその適性から印を回さなければならない。

そして、ちゃんとそのカードの威力を発揮しているのか、2頭ともその後1200mの重賞を他場でも制覇。

ただ、最近は中2週のローテが嫌われているのか、セントウルS組の活躍が乏しく、②トウシンマカオも春はオーシャンS勝利後、中2週のローテで本番の高松宮記念をドボンしていることから、間隔の狭い出走はややしんどい「一球入魂タイプ」の可能性があること。

また、北海道2戦のスプリント重賞はそれほど勝ちタイムやメンバーが優れているワケではなく、唯一の実績馬ナムラクレアは内ラチ激突で自爆と、今回の⑫サトノレーヴは人気先行と判断。

今年の春雷Sも◎を打ってロォン!したことはしたのだが、

単勝1.9倍とは思えない超ギリギリロォン!であり、サーマルウインドなりヨシノイースターにアタマだのクビ差の薄氷の勝利。我々が想像した圧勝ではなく、我々が思っている以上に、⑫サトノレーヴは中山の坂が不向きな「平坦専用機」の可能性を大いに残したまま、1番人気でファンファーレが鳴るのはなにやら不穏。枠も外目の⑫で、トラックバイアス的に優位とは言えず、人気先行に拍車。ここは△止まりとしたい。

②トウシンマカオ…△
⑫サトノレーヴ…△



§4.高速馬場とお天道様

先程チラッと触れたが、今の中山は超がつく高速馬場。
もともと速い傾向にあった9月の野芝・中山コースだが、それに加えて先週の開催からB→Cコースへ変化したことによって、傷んでいたインの芝が保護され、かつコーナーのrが緩くなったことから、好タイムが頻発。2歳OPのカンナSでは勝ったエコロジークが前半32.6でぶっ飛ばし、そのまま逃げ粘って1.07.2のレコード怪時計でゴール。2歳戦ですよ?

それでいて、タイム的にはそれほど高レベルレースに分類されないという罠であり、次走エコロジークは見た目のタイムに騙されて相当に養分になる可能性があるのでまあその時が来たらムフフ…と言いたいところだが、となると、高レベルメンバーによる頂上決戦の明日は、多少使い込んだ芝を割り引いても1分6秒台は必至で、ヘタすりゃ1分5秒台の決着もあるかもしれない。

となると、先のセクションで触れた中山適性に加え、高速馬場適性は必須。「持ち時計」というカードも明日は必要となって来ることは意識しなければならない。

おまけに、あんなに雨模様が心配されていたのだが、どうやら持ちそう。降ってもパラバラ程度で土砂降りは考えられなく、土曜の中山同様、良馬場で推移すると見た方が賢明だ。高速馬場、持続する。



§5.実は、これで完成??

人気の一角、⑤ナムラクレアは主戦の浜中スグルが騎乗停止によって参戦不可。急遽、横山タケシへのシフトとなる。

この「横山タケシの代打」は、先週のオールカマーでのサヴォーナでは4着にしくじったものの、今回と同じ舞台のオーシャンSでは、トウシンマカオの代打で8枠⑮番という不利な枠を引きながら一発回答で勝利しており、さすがノンプレッシャーで腹の座った騎乗ができている。

これまでの主戦だったのが浜中スグル。
先週の神戸新聞杯では8枠の◎メイショウタバルで勝利し、水曜の船橋・日本テレビ杯でもこれまた8枠のメイショウハリオに騎乗して3着と、ペナルティーを喰らっても仕事はしているのだが、このナムラクレアでは結構「ポカ」が目立っていて、

昨年のスプリンターズS。
せっかくの1枠①番ゲットも、ウイニングポジションのイン4を、5枠⑩番のマッドクールに一瞬のスキを突かれ、入られる。

今年の高松宮記念。
スローペースの前残り決着の中、道中中団後ろの10番手を追走。そこから重馬場としては驚異の上がり33.2を繰り出すも、前のマッドクールを捕らえられなくて2着。完全に道中の位置取りのミス。


前走のキーンランドC。
直線で狭いインを突こうとしたが突けず、内ラチに接触するるロス。

と、どれも内枠の好枠を引いているのに、浜中スグルはそれを活かしきれずにポカを連発。あんまり内での競馬が得意ではないタイプなのだろうか?

そう考えると、むしろこの横山タケシへの偶然の乗り替わりは、悲願のG1制覇に向けて整った「最後の1ピース」なのかもしれない。枠も3枠⑤番と相変わらず枠のヒキは強く、勝つんだったら、すべてのピースが揃った今回なのかもしれない。

能力値からすれば、脚を余した高松宮記念の競馬から
⑦マッドクール < ⑤ナムラクレア
これは明白。

前走の激突はノーカウントとして、最後の1ピースが揃った今回こそ、3度目の正直となることを想定してこの印とする。

⑤ナムラクレア…○



§6.競馬ダイスキ、勝負ダイスキ

今年、最もアツい勝負を世界中で繰り広げているのが、坂井リュウセイ。
デビュー9年目で、通算の馬券圏内率.278に対して、今年一年の馬券圏内率は.448と、なんと1割7分も打率アップ。こんな急上昇なかなかみることはなく、この充実度マンマンの数字こそ、ジョッキーとして壮年期→完成期に入った証であり、これもあって春の高松宮記念でも◎マッドクールとした。

本人もイケメンのクセに、坂本勇人のように女遊びに没頭しているというワケではなく、休みの日には競馬のVTRを見まくるという生粋の競馬オタクであり、それは、3月にグリーンチャンネルでオンエアされた「競馬イントロドン」で証明。

この男、相当に競馬オタク。…って前のコラムでも書いたなこれ。

で、そんな完成期に入り「未来の天下人」となった坂井リュウセイにとって、いま最大の壁であり、過剰レベルで意識しているのが、昨年のこのレースでハナ差負けたママコチャの鞍上・川田ユウガ。

◎マッドクール。。。勝ってないんかい!?

オラも◎マッドクールであり、このハナ差負けに払い戻しが相当額違っていたことからも大悶絶。坂井リュウセイも、昨年一番悔しいレースと振り返っていた。

そんなママコチャが今年また⑥番であり、マッドクールは今度は1頭外に位置した4枠⑦番。内外逆転したが、何の因果か隣同士となり、川田ユウガはそれこそ意識しないだろうが、一方で血気盛んで、常に一線級との勝負世界に身を置くことが俄然多くなった坂井リュウセイは、隣の川田ユウガを今年はどうやって封印しようかともうバチバチ。これに脳の80%を注力しているに違いない。ハナ差負けした「宿敵」なのだから。

他には負けてもいいけれど、ママコチャには勝ちたい。
もし、今の坂井リュウセイにこんな気持ちが数%でもあれば、今回はちょっと危ない気配もする。

「競馬ダイスキ」だったのが、いつしか「勝負ダイスキ」へ。

常に人気馬に乗り、いやでもアツい勝負に巻き込まれる勝負師としての宿命に、いま最も浸かっているのだが、なかなかこの勝負というヤツは、脳内モルヒネがバンバン出る中毒性があるものだが、一方で周りを見えなくさせる「木を見て森を見なくなる」デメリットもあるもの。

最近の坂井リュウセイは、騎乗馬、そして成績の向上から、良くも悪くもこの方向にシフトしているような気がしてならない。

目の前に「倒すべき者」が明確にいる、大関として誰もが経験する心理なのかもしれないが、これを克服・超越すると、競馬も勝負も一緒に見られる、レジェンドになれるのかもしれない。

と、今の坂井リュウセイ。
勝負師としてマインドが向上しているのは大変よいのだが、この「勝負ダイスキ」にこだわるあまり、先日のマリーンCのような、ライバルと決めてかかった田口カンタにロックオンしすぎて、ペース無視で執拗に追走。後ろの他馬を全員ガン無視した結果、オーバーペースで飲み込まれ、見るも無残な焼け野原となることも。

追いかけっこのイタズラが過ぎて、焼け野原に

もちろん、勝負にこだわり、ロックオンすることで、成功することもあり、絞った相手に綿密に勝負に勝つための作戦を立て、実行する。

それが奏功したのが3日前の日本テレビ杯。
大横綱・ウシュバテソーロを倒すためには◎ウィリアムバローズでどんな競馬をすればよいか? あくまで一頭の馬を倒すため、川田ユウガとの勝負に勝つことにいま、坂井リュウセイは最大力量を置いているように見える。

だって、勝負に勝つというのは、結構気持ちいいんだこれ。
狙ったは相手を確実に倒す。こんなに痛快な自己肯定はない。

ただ、タイマン勝負のストリートファイトならそれで全完結なのだが、競馬はそいつに勝っても、他全部に勝たないと、1着にならなければ完結しないんだ。

サシ馬対決は、時に「雑念」となってしまう。それが競馬。

だが、明日の坂井リュウセイミッションは、おそらくこれ。ママコチャ全マークだろう。

ただ、川田ユウガは⑥ママコチャの事を、G1・スプリンターズSを勝った後も「1400mがど真ん中」と称しているのが面白く、それでいて暮れの阪神Cはドボン「本来の姿ではなかった…」、高松宮記念もドボンとイマイチ川田ユウガもどう乗ってよいのか、まだ暗中模索。

そんな川田ユウガ×ママコチャを、⑦マッドクールが過剰に意識してしまい、⑥ママコチャを倒すことだけに、川田ユウガを倒すことに最大快感を求めている今の坂井リュウセイにとって「木を見て森を見ず」にならないかどうかが若干心配。⑥ママコチャは全力で倒して自身の欲求は満たしたけれど、他の馬に対しての意識が薄く、気づけば他の誰かに先着を許していました、それでもママコチャに勝ったからまぁいいかと自己完結するかもしれないのが、若干の不安要素。

スプリントG1で3回連続◎を打つというのは、オラ自身やったことはなく、もちろん◎マッドクールで3連続も考えたのだが、いまの坂井リュウセイの「勝負に没頭している」面を考慮して、今回はこの印とする。

⑦マッドクール…▲




§7.もしもこんな○○があったら??

ドリフ大爆笑の名物コーナー・もしもシリーズ。
お店だけではなく、こんなもしももあった。

実際に、この「ブッ飛んだ挑戦者」の回。
どんな挑戦者で、どんなオチだったかまでは詳しく憶えていないのだが、今回の出走16頭の中にも、一頭だけ「異彩」を放つ、とってもブッ飛んだ挑戦者がいる。

なんと、1年半。18か月ぶりに出走。
しかもそれがG1というある意味「ツワモノ」が市⑮ヴェントヴォーチェ。


しかも、鞍上にはルメールを据え、1週前追い切りには、そのルメールが自ら跨り調整。普段なかなか追い切りにも跨らないルメールさんが、今回はちゃんと跨っている。なんでなのでしょ?


京成杯AHをアスコルピチェーノで、セントライト記念をアーバンシックで、オールカマーをレーベンスティールでどれも勝利。9月の中山で重賞を3連勝している「ただいま絶賛中山無双中」のルメールさんが、秋の中山完全制覇のグランドスラムを狙うのは、なんとこの⑮ヴェントヴォーチェ。

グレード制導入後、休み明けでのGI勝利は1993年有馬記念のトウカイテイオーによる363日ぶりが最長記録であり、もしもルメールさんがここでも無双してヴェントヴォーチェで勝利・グランドスラム達成となると、520日ぶりの競馬でG1勝利という、30年前の記録が破られることに。

そのトウカイテイオーの復活劇も、オラは寒い福島競馬場の内馬場ターフビジョンの真ん前で馬券もって体感していただけに、あの二十歳前の衝撃に、30年経ってまた迎えられることがトリハダが立ってくる。

で、この⑮ヴェントヴォーチェ。

繰り返すが、1週前追い切りにルメールが自ら騎乗。
ルメールがレースに騎乗すると2戦2勝。(どちらもG3)
高速馬場にも対応でき、芝1200mの持ち時計はメンバー中最速の1.06.1。

中山芝1200mは2戦2勝。それは、オーシャンSと春雷S。
最強の2枚のカードを持っている。

そして、ルメールはいま中山で3週連続重賞勝利中。

あれ?

これだけの好要因をチラつかせられると、当然買いたくなる。

しかし、みんなこのルメール&ヴェントヴォーチェを嫌っている。

その理由はというと、

そのカードが、異常に「古い」ということだ。

この、休養期間18か月。これをどう考えるか。
普通に考えると非常識極まりなく、18か月ぶりにG1出走といえば、

2001年の春の天皇賞に、18か月ぶりに出てきたセイウンスカイだったが、いざ走ってみるとまるで闘志はなく、勝ち馬テイエムオペラオーに離されること9.9秒のブッチギリのビリ。長い休養はサラブレッドとしての闘志を完全に削ぎ取り、成長曲線はピークアウトしていた。

ただ、逆もある。
G1ではないが、今年3月の金鯱賞では、なんと2年2か月ぶりに出走したヨーホーレイクが、勝ったプログノーシスには0.9秒と差はつけられたものの3着と、勝てはしなかったがお金になった事実も! 

2年2か月ぶりに出てきて、平然と走り切りやがった。

その後のヨーホーレイクは、新潟大賞典3着の後、鳴尾記念1着と、馬券ジャンキーたちの期待にキチッと応え、この休んだ2年間は何だったんだ?と思わせる爆走ぶり。調教技術もそうだが、外厩牧場での復活に向けた取り組み・プログラミングが格段に進化した成果が、こうして身を結んでいる。

⑮ヴェントヴォーチェの故障原因は、繋靱帯(けいじんたい)を痛めたことによるもの。

これが酷くなると、繋靭帯炎(けいじんたいえん)となり、古くはメジロマックイーン、最近ではデアリングタクトやパンサラッサがこれで引退に追い込まれたが、⑮ヴェントヴォーチェは、繋靭帯炎とまでは診断されておらず、単に繋靭帯を痛めたことにより、18か月の休養。

馬の医療技術の発達には身を見張るものがあり、繋靭帯炎と診断される前に痛みを発見。馬は「痛い痛い」言わない生き物なのに、事前に見つけるのだから感心モノ。

そんな⑮ヴェントヴォーチェも復帰して8月半ばに入厩。
1か月坂路で乗り込んで、ルメールを背にした1週前追い切りでは、「使い込むと硬さが出るのでフレッシュな方がいい」と牧浦センセイ。

…いや、フレッシュはいいけれど、フレッシュすぎないかい?

ここで、冒頭の「もしもシリーズ」。

もしも、抜群の売り上げを誇るおっパブチェーン店があって、オーナーは敏腕のルメール氏。

どんな客が来ても、若くてキレイなオネェチャンがもてなし、最高に気分良くさせてくれて、客は金をつぎ込むことを惜しまない。

そのくらい「裏切らない」ルメール氏が、自ら手掛けた新規おっパブ店。
しかし、異常に人気がないおっパブ店。

なぜなら、その店のオネェチャンはフレッシュはフレッシュだけど、フレッシュすぎて40歳。520日ぶりの現場復帰。

しかし、若い頃の実績はダテではなく、ティンポを握らせると最速の1.06.1で昇天させるチュパチュパテクニックの持ち主であり、目の前の顔をガン見せず、眼さえつむれば間違いなく秒でイッてしまう。

もしも、そんなフレッシュベテランが隣にいて高等技術を披露し、奥には敏腕黒服ルメールが「気持ち良かったデスカぁ~?」とニヤケながらお会計するおっハプがあったら、あなたはお金払ってイキますか?イキませんか?ということ。


私は…イキたい。イキたくてしょーがないぞこれ。


しかしいま、日本中は、このおっパブを嫌っている。フレッシュすぎて。

けれど、黒服ルメールは、あきらめていないぞ。

2022年のキーンランドをルメールが自ら騎乗してヴェントヴォーチェを勝利に導いたが、続くスプリンターズSは、凱旋門賞と日程が被りフランスへ。ヴェントヴォーチェは西村アツヤに任せるもドボン。

ヘタこきやがって…(ルメール)


2023オーシャンSを、「最後は結構楽」と言いながらルメールがヴェントヴォーチェに乗って快勝。

しかし、本番の高松宮記念は、ドバイワールドカップと日程が被り、ルメールはドバイへ。ヴェントヴォーチェは西村アツヤに任せるもドボン。

ヘタこきやがって…(ルメール)

この繰り返し。そこから18か月。

もう黙って茶など飲んでいられないルメール。
「あのヘタではダメで~す。この馬は俺でないと勝てまセ~ン。俺が勝たせるしかないんデ~ス!」

と、一念発起したその瞬間こそ見ていないが、そんな気概がなければ、18か月ぶりの、しかもそれがG1騎乗にわざわざ快諾もしなければ、自ら1週前追い切りに跨らない。

昨年の毎日王冠。明らかに距離が長くて「お門違い」のスプリンター・デュガが川田ユウガ騎乗で参戦。その単勝オッズは90.8倍。

川田ユウガなのに90.8倍。

ただ、それはこの週どうしても川田ユウガが府中で息子の運動会を見たかったというのが騎乗を快諾した理由。明らかにデュガの為ではない。

息子・川田ギンジは 東京13R・ジョッキーベイビーズに勝利!

しかし、今回のルメールは、あくまでヴェントヴォーチェの為。これは明白。であれば、その本気度、ブランクという難攻不落の条件を克服しても大きな壁に挑まんとする王者の姿勢は、「罠から夢へ」と変えるものがある。


鞍上の成績は文句なし

検索条件:ルメールの中山芝1200mの重賞全成績

ちょっと渋った馬場は大得意。(降らないかな…参考記録として)

左回りより、右回りが断然

であれば、「これは罠だ」と誰もが怖くて近づけない、18か月ぶりの勤務の熟女がいる恐怖のおっパブだがオラは入る。入ってみようか。

罠を、夢に変えてみたい。これも仕事人としての務め。
ルメールととオラは、同じ想いでいま運命を供託する。

…と、ここまで来たらもう◎を打つ準備万端で下書きを終えていたのだが、運命とは数奇なもので、枠順抽選ではデス枠の8枠⑮番ですか…これは◎は打てなくなっちゃいました。。。。

というワケで、ほんとうは◎つ気マンマンだったけれど。。。

⑮ヴェントヴォーチェ…☆



§8.あれから12年…

先のセクションで、近年、8枠を引いて勝ったのは世界のロードカナロアだけということで、上記の2012年の結果表を挙げたが、お、3着のドリームバレンチノには、水色の網掛け(My注目馬)があったではないか。

あれから12年経った今でもこの注目馬はJRA-VANではデータが引き継がれて、当時の印なり、注目馬を見ることができる。マイセルフ版・歴史の教科書。

オラは30年競馬して、個人的に特別な感情があるいわゆる「好きな馬」というのは、このトリームバレンチノとトリコロールブルー。あとにも先にも、たった2頭しかいない。昔からオラの文章をご高覧の方ならお解りだろう。

12年前のスプリンターズSも、そんな「大好きな馬」◎ドリームバレンチノスが、人気薄の9番人気・単勝29.4倍。ただ2枠③番を引いて歓喜し、これはイケる!と、mixiの予想日記では10000文字ギリギリまで語り尽くし、馬券も思いの丈ぶちこんだ。

12年前にどんな論拠をして◎ドリームバレンチノにしたか、mixiの日記を開けてここに転載することもたやすいのだが、まあこれは割愛して「熱かった」ということだけを書き記しておきましょうか。

中団のインをスマートに立ち回った◎③ドリームバレンチノは、ロードカナロアとカレンチャンには敵わなかったが、3着。複勝は10番人気で520円。
道中は中団のインをジッと待機して、直線入り口では9番手。そこから1頭分外に出して、直線鋭く伸びて3着。馬の能力もさながら、このレースに初挑戦の鞍上・松山コウヘイのファインプレーが光った。

検索条件:松山コウヘイのスプリンターズS全成績

なんと【0.2.2.3】。勝ててはいないが、馬券圏内率は.571 
7回中4回お金になっていて、その複勝回収率は285円。

初参戦の2012年から、スプリンターズSに松山コウヘイが出たら、どんな馬だろうが複勝1万円ずつぶっこんでいれば、7万円が20万円弱になっていたということ。そのくらい松山コウヘイは、このレースではお金になるジョッキーだということ。これが最初から解っていれば、もう脳死で松山コウヘイを買い続けたというのに。

これまで松山コウヘイがこのレースで引いた枠順は③⑥⑤⑮⑯⑦⑤番。
今回が8回目の挑戦。ここでまた初回の◎ドリームバレンチノと同じ、2枠③番を引いた。この2枠③番でのパーフェクトな立ち回りを知っているし、今でも憶えている数少ない人間として、2枠③番引いたし、12年ぶりに買ってみようか。同じ辰年でっせ!?
なんか今年もサマーシリーズのチャンピオンになったではないか?

今日のシリウスSも、オメガギネスでやることはやった。
重賞勝つのは、明日でいいぞ!

③ウインマーベル…◎


と、昔の感傷に浸るだけで◎と決めたワケではないのだが、その年のオーシャンSや春雷Sが、当該年のスプリンターズSを占う上での「カード」となる傾向ならば、ブランドこそ違うが、その年の阪急杯も若干連動して良いと思う部分はある。

◎③ウインマーベルは、今年の阪急杯を

・重馬場でテンの3Fが33.9の激流ハイペース
・1頭だけ斤量58キロ
・インベタで4番手追走して、ロスなく立ち回って1着

と、明日のスプリンターズSに共通しそうな要素が満載の勝ち方。

まあ、2着のアサカラキングにハナ差。3着のサンライズロナウドにハナ+クビ差の勝利であり、決して大威張りはできないのだが、その2馬身後方の4着は、明日1番人気するサトノレーヴ。あれ?完勝しているぞ。

◎③ウインマーベルは2年前は、3歳馬ながら果敢に挑戦し、勝ったジャンダルムの2着。やはり解っている松山コウヘイ。外ぶん回しではなくインから馬群を割ってジャンダルムに迫った2着。

一転して昨年は、ゲートを普通に出られなくなる大スランプに陥り不振を窮める。藤浪のイップスみたいなものか。前走のキーンランドCもビリ。

そんなスランプの真っただ中で昨年のスプリンターズS。
3枠⑤番のウインマーベルはご覧のスタートの悪さ。吐きそうになるレベルだったが、途中からインをねじ進み、あっという間に先団に取りついてしまう驚異のリカバリー力は見ていて唸るものがあった。

あんなに出遅れているのに、4コーナーでは2着の⑩マッドクールの真後ろにいるのはビックリしたし、直線でも馬群を割って伸びようとする勢いを一瞬見せたのだが、さすがに出遅れのリカバリーはスタミナを大きく浪費し、勝ったママコチャの0.4秒差の6着に追い上げるが精一杯。

まあ、よく6着まで来たこと。。。負けて強しとはこのことか。

今年に入って、このイップスから完全脱却したかというとまだ完全ではないのだが、阪急杯と京王杯SCでは、スタートに成功してどちらも4番手に取りついて勝利。スタートさえよければ、4番手を取れればちゃんと勝てるのだが、外枠引いた高松宮記念は不良に近い重馬場でやる気がなかったのかスタート悪くドボン。と、正直まだアテにはできない。

しかし、今回はドリームバレンチノ以来の2枠③番。空模様も持ちそうだ。スタートでノメることはなさそう。

1枠①番は最後方に下げるだろうオオバンブルマイ。1枠②番も中団やや後方に下げるだろう②トウシンマカオとなると、普通に4番手の好スタートを切れたとしたら、③ウインマーベルはインベタ確定・ウイニングポジションにいる可能性が高い。

もちろん「出遅れたら即死」は覚悟の上。それはみんな一緒。
そして、去年に比べて、スランプは脱出気味。
高松宮記念のような極悪馬場でなければ、ある程度の荒れ馬場も問題なくこなせるアイルハヴアナザー産駒。

だったら、この枠引いたら、勝負しても良い。


§9.まとめ

ひさしぶりのG1コラムに、オラまで「ペース無視」の爆死ペースで飛ばしてしまい、ここまでやりすぎの12000文字。だから眼が痛くなるんだってば! 

というワケで、まとめはシンプルに印と買い目のみで抑えてゴールしたい。

◎③ウインマーベル
○⑤ナムラクレア
▲⑦マッドクール
☆⑮ヴェントヴォーチェ
△②⑫⑬⑭

16頭立てなら、印をまわすのは多くても半分の8頭といったところか。
そのうち重い印が4頭。軽い印が4頭。これもバランスは悪くない。

えっ!? ルメールさんの複勝が、8倍もつくんですってよ~~

単勝・複勝 ③
複勝    ⑮(すこし)
馬連・ワイド・3連複BOX ③⑤⑦⑮
馬連    ③-②⑫⑬⑭(おさえ)
ワイド   ⑮-②⑫⑬⑭(おさえ)
3連複   ③-②⑤⑦⑫⑬⑭⑮


久しぶりのG1コラムでした。いかがでしたか? 
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このまま有馬記念まで、レベル50となったNリーダーは走れるのか?
眼のHPとの闘いは、もうひとつのサバイバルレース!

Xにてご感想等お待ちしております。
(狙い馬に触れないことを前提にお願いします)
それでは、良いスプリンターズSをっ!

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喫茶ラムネとバイトリーダーN
新体制、早く軌道に乗せたいと思っているので、よろしければサポートお願いします!(*^_^*) がんばって書いていきたいと思います。