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【☆24話☆】4/28京都11R・天皇賞(春)(バイトリーダーN)

いくつになっても「3200mのG1」。このフレーズだけでテンションは爆上がり。年に一度・真のステイヤー王決定戦。重みと趣のクラシック。時代は変われど、ずっと残っていてほしいと切に願います。ですが、決して置きに行かずに狙いますよ! 是非ご覧ください!


§1.人口減少・待ったなし!

我々は毎週「あーでもない、こーでもない」と、平和に競馬ができているは、言うまでもなくこの国が「国家として成立している」からであるが、いま、その根幹を揺るがす、我々がほんとうに向き合わなければならない問題として最近取り沙汰されているのが「人口減少問題」。

先般も、全国744の自治体が、この人口減少によって2050年までに機能しなくなる、いわば「消滅する」危険性について有識者会議が開かれたばかり。

我々が小さい頃は「自治体がなくなる」なんて想像できなかっただろうし、いい大人になったあたりで、体力のない市町村が高額な補助金求めてこぞって合併していったが、それでも消滅はせず、自治体は形や面積や名前を変えて生き残っていった。

単体で消滅という結末は決してイメージはしなかった。

誰が悪いというワケではない。
子供を作ろうとしない若年層にすべての責任を押し付けるのも違えば、子育てができない経済的困窮を生んだ格差社会のせいだと言うのも違う。
なぜこんなことになったのか、この「責任の所在」を明確にできないのもこの問題の最も難しく、本質にたどりにくいところ。

では、その解決の為「じゃあ若者よ、バンバンセックスして、ポンポン子供を産んでくれ」と押し付けることも違う。もはや「子供を1人産んだら1億円進呈します!」という極端な政策でもしなければ、若者は進んで子供を産まないだろう。しかしそうなると、では体質上産めない人は最初からその権利はなく、差別だの違憲にならないのか?とか大騒ぎは必至。

さらに、子供さえ産めるなら、その相手は誰でもいいのか? 婚姻関係はなくったっていいのか? 種や肌は外国人でもいいのか?といろいろ疑問も生まれる。




そこに婚姻関係がなくてもこれを有効とするのであれば、歌ではないけれど次々に子供を産むことで人生設計を立てる「LOVEマシーン」も誕生し、そこに愛のない、倫としない事情によって誕生する子供も絶えなく、生まれたら生まれたでその子供は、元来当たり前に注がれる「両親からの愛情」を全く注がれないという別の問題も発生。産みゃあいい、増やせばいいという単純な問題でもなく、なんとも根深いセンシティブさだが、現実、もうこの減少傾向待ったなし。増やさにゃ、滅びる。
「日本の未来はウォウウォウ」などと歌っている場合ではもうないんだ。

あ、でもココには行ってみたい。。。


我々も真摯にこの問題に向き合うべく、もはや競馬している場合ではない!とそこまで堅物できないのだが、まだまだこの国には健全な男女ははぎょうさんいることは事実だし、オラもアラフィフだが一人部屋で動画を見ることに一つの「意義」は見い出せている。だいぶ出るモンも少なくなったけど。

と、ボッキ力も種もまだあるので、そこに人口増加を目的とした「LOVEマシーン」のオネエチャンがもしいて、「子供を産むのが仕事なので、種をください」と言われたら、その後のことを何も考えなくてよいのであれば、オラも喜んでパンツを下ろしてティンポをズボスボしちゃうし、オネェチャンをヒィヒィ言わせることはできる。(いや、言ってみただけです・・・)

もしブスだったら、優香や安めぐみのお面を被せてヤレばいいだけのこと。あ、ただ病気もらうのは勘弁してください。。。

この顔なら…ヤリたい

しかし、そんなオネェチャンなどゼッタイに政府は許さないので、やはりもうこれ、1億円政策かな。。。

と、もうこんな「超絶抜本的」施策に入ってでも子供を増やすことに特化しなければならない時期なのかもしれないし、周りももう四の五の言ってないで、もうとにかくやってみよう!子供増やしてから考えようよ!とラテン系のノリで極論にかじを切る時期はとうに来ているのかもしれない。それができなかったから、今があるのだ。さあ、最初に機能しなくなる、消える自治体って、どこだ?

もう政治家の皆さんよ、裏金だどうだで紛糾しているのはもういいよ。アンタたちがいくら裏金もらったって、そのためにパーティー券ばらまいたって別にいいよもう。そこに目くじらは立てないし目ぇつむってるから、そのかわりちょっとホンキで仕事してくれませんかねぇ?ならばみんな文句は言わないよ。解決してくんないかなぁと切に思うんです。



§2.真っ先に消える、ふるさと

そんな人口減少問題。その影響を最大に受けるのは地方都市。とくに北東北3県の人口減少率は随一で、ものすごいスピードで減少中。地元紙のお悔やみ欄はいつも紙面1ページの下半分を黒枠で占拠。かといって地元の葬儀屋が潤っているかといえばそうでもない現実で、大手の典礼なんちゃらとか、ちっちゃなお葬式とやらと壮絶バトル中。

と、命だけでなく自治体の体としても真っ先に消える大本命の◎。先に挙げた「消える市町村」に北東北3県は、ほぼぼ全市町村がその標的となっている惨状。

北東北3県は、人口減少率のワンツースリー

もちろん、経済的事情もある。
青森県の最低賃金は、昨年10月に45円引き上げられてもそれでも893円であり、東京都の1113円、神奈川県の1112円よりも220円低い。これ、同じ日本とは思えない。

では、生活費はそれに比例して安いのか?というとそうでもなく、セブンイレブンでのおにぎりの価格も変わらないし、受験にかかる親御さんの負担も全国一律で、所得の低い青森県民だからといって、受験費用・入学費用が割引になるとかいうハンデはなく、みんな定量58キロ。

強いて言えば田舎は駐車場が安いというか、ほとんどタダというところか。

働くところはなく、働いても安い。
だから若者たちは高校卒業すれば半分は進学・就職で都会に出て、ほとんど帰ってこない。うちの娘も今年から東京で美容師デビュー。なので人口は減り続けるというスパイラル。この格差はもはや差別であり、それだけ地方経済は「回っていない」ということ。

だって、青森県内に堂々と蔓延る「二大地銀」であり、ライバルとしてバチバチで顧客を取り合っていた「商売敵」の青森銀行とみちのく銀行が、あろうごとか合併ですってよ!? これ、あり得ないべな!?

もうこれ、全日と新日が合体するような「夢のタッグ」のように見えるのだが、実際は夢でも何でもない衝撃の事件。もう合併しないと、どんどんパイがなくなって疲弊し続ける地域経済ゆえ、健全な営業ができない、これ以上お客さんを取り合っても経費ばっかりかかって、とどのつまり共倒れしてしまうという切実な事情があってのもの。

地域経済の疲弊は、地域住民たち活動の疲弊であり、青森を代表する祭りである「青森ねぶた祭」についても、この人口減少による参加団体の数・人数の大幅減少につながっている。コロナ禍もあって、昨夏に4年ぶりに開催されたねぶたも、その参加人数、規模は従前より大幅に縮小されていたことは、祭りの復活というめでたいニュースに隠れて、実はその内情はかなり深刻なものだったのだ。


ただ、減っているのは跳ねて踊る人たちもそうだが、大型ねぶたを「作る側」だってそう。職人たちも後継者不足に悩まされているのが現実問題。

人口の絶対数が減ると、当然に、祭りに携われる人も減れば、祭りを彩る「スペシャリスト」も減っていく。ということは、ひとつひとつのパフォーマンス・質も昔に比べて落ちていくのであって、「昔のねぶたの方が雄大で迫力があったのになぁ…」という声も挙がるのも時間の問題か。

となると、どんな世界でも人(個体数)の多さ=質の高さであり、我々が受験生だった30余年前は、第二次ベビーブームで受験生の数が多かったことから浪人も続出し、マーチはおろか、日東駒専ですら生半可では入れない難関校という位置づけをされていたことから、個体数の減は、競争力の減であり、ひとつひとつの「質の減」を招き、活気のない社会へとつながっているのだ。


§3.どんなに時は流れど

競馬界でもこの流れは顕著。
年間に生まれるサラブレッドの数は30年ほど前は1万2千頭を超え、隆盛を極めていたが、現在は7千頭台に落ち込んでいる。

これは我々が抱えている人口減とその本質は同じであり、個体数の減は、同時にプロフェッショナルの減少につながり、たとえいまのG1馬であっても、30年前のG1に出ていれば掲示板程度だったのでは?と懐疑的になるレベルまでその「質」は落ちているのかもしれないし、ペプチドナイルやベラジオオペラらは、今だからG1馬になれたという見方も否定できない。

プロフェッショナルが減少すると、スペシャリストも減少する。
一つの要素に突出した貴重な存在。それがスペシャリスト。

ねぶた師は 青森の夏を彩る「スペシャリスト」なのです 

競馬に置いても、そんなスペシャリストが、個体数減の影響もそうだが、世界的に2000m前後の中距離に重みを置かれている現状から、しだいに淘汰されつつあり、3000m以上を得意とするステイヤーは、長距離のスペシャリストでありながらも、今や世界中で評価の対象から外れつつもある。

スペシャリストが、もうスペシャリストとして評価されなくなっている。

こんな話題がネット上を駆け巡った。

ノーザンとラフィアン。
生産界の老舗2社が揃って、現状の体制に異議を唱えている。作る側とすれば、いくらステイヤーを作ったところで、3200mで栄冠を勝ち取ったところでお金にならないし評価もされない。だから春天も世界を見据えて2400mが良い。3200mはもはや「独りよがり」だ。という論調。

そんな作り手側の理想も、その市場性から一定の理解はできる。
2400mで走るイクイノックスを作った方がよりお金になり、価値も上がるし末代まで繁栄してゆくが、一方で3200mを走る馬はお金にならないし無用の長物。言い方変えれば「異質」であり「変態」とも取れる。

もうステイヤーは、障害馬ばりに「異質」「変態」扱いをされる時代はもうすぐそこまで来ている。そのくらい生産界がステイヤーの生産に後手後手になっているのだ。

ただ、観る側として、我々は「祭り」が見たい。
一年に一度でいいから、あの熱気に触れたいんだ。

中央競馬にG1レースは26レースあれど、3200mという特殊なディスタンスで行われるレースは年に一度のこれであり、あたかも一年に一度のねぶた祭りを楽しみにするような感覚がある。

3000m以上しか走れない「変態」たちの祭典。そういうものがあったって、いいじゃないか。
みんな右にならえで2000mだの2400m。それって面白いのか?

クラシックをまさに地で行く3200mのG1・天皇賞(春)。
幾多の名馬たちがこの過酷な距離を克服して、天皇盾を手にしてきた歴史がある。

「時代とは、新しいものと古いものの融合によって作られる」という格言もあるのだが、何でもかんでも古きものを排除すればいいというワケではないだろう。パソコン・ケータイ全盛の時代でも、なぜ、そろばん塾がなくならないのか、考えたことはあるか?

古いモノには、残すことに一定の「意義」と「意味」が見出せるから残されていくもの。

であれば、一年に一度の3200m祭り。
長距離変態たちが淀のターフにこぞって終結するマラソンレースも、たとえ時代にそぐわなくとも、生産界ですら異議を唱える状況であっても、そこに蔓延るクラシックの重みと意義は、今もなお、煌々と残存している。

ねぶた囃子の聞こえない夏が3年続いた時は、この国ももう終わりなのかと本当に感じたが、昨年、4年ぶりに復活。安堵だった。

人口減少問題の影響をいま、まともに受けているこの祭りであっても、それでも祭りは続く。続けたいと願い、作るプロフェッショナルが、スペシャリストたちがいる。

4月の京都。長距離界のスペシャリストによる、一年一度の壮大な3200mの「祭り」。その鼓動は、夏のねぶた囃子と何ら変わらない。
これすなはち 伝統行事 ≒ クラシック 

その重みと薫りを潰さずに残していくことも、また我々の使命であることを、そこに異を唱える生産者の方々も少しは理解してもらいたいと切に願うワケですよ。



§4.この刻を待つ「変態」たち

もはや昨今の中央競馬において、3000m以上を得意とするステイヤーは「変態」であり、出るレースも限られている。
そんな「変態」たちがこぞって集まる「変態王決定戦」ゆえ、3000m以上に抜群の適正を誇る馬から狙うのが、ある意味「王道」。そこに人気という概念は一切排除して、純粋に「変態」かどうかを判定することで、狙い馬を見定めたい。もちろん、そこに「旬」というエッセンスを加えて判定。
シンプルだが、とても理に適っている考え方で挑む。


⑪マテンロウレオ…☆

と、いきなり3000m以上の適正という観点からすれば若干の疑問視をしたくなる「準変態」からのスタートではあるが、輸送が大嫌いで西日本エリア限定でしか走らない「内弁慶」の5歳馬だが、昨年の春天にもエントリーして5着。同期のジャスティンパレスには0.9秒の差をつけられたのだが、父ハーツクライ、母父BTの濃厚血統は3200mでも十分に対応できるところは昨年見せた5着。

強調する点は、5歳になり馬体が完成期を迎えたところと、前走の日経賞で見せた「脚質転換」。デビュー17戦で一度たりとも逃げたことのなかったマテンロウレオが、まさかの逃げの手に打って出た。
湿った馬場が苦手で、馬場発表こそ良馬場だったものの、天候小雨でいつ稍重に変わってもおかしくないお湿り馬場。いつもなら早々にノメってタレるところ。そして、アウェーの関東エリアとビハインド要素満点ながら、直線なかなか失速せず、粘りに粘って0.2秒差の4着と、「あれ?実はこの馬逃げ、合ってんじゃね?」と思わせるところがあった。

今回の18頭。逃げ脚質は不在。
となると、20年前の2004年に、オラが初めて京都競馬場で現地観戦した春天の衝撃

イングランディーレの大・逃走劇も少しだけ過るし、典ちゃんも当然考えている作戦だろう。ヤッた人間は、スキあらば何度でもヤル。万引き犯とおんなじ心理だ。

3000m以上専用機という「変態」の概念から唯一外れるのだが、鞍上が「変態」ということで、いきなり特別枠からの発表だったが、印を回す。



⑫ドゥレッツァ…▲
⑦タスティエーラ…無印

おそらく1番人気が考えられるドゥレッツァだが、昨年の菊花賞を上がり最速の脚で2着タスティエーラに0.6秒を差をつけて圧勝したパフォーマンスは、たとえタスティエーラを軽視したとしてもこの馬は消せない。

たしかに、大外枠からロケットスタートで逃げを打ち、インベタを奪って1週目のスタンド前を通過できたルメールのファインプレーがあってのものであり、きっとルメール騎乗であればもっと重い印を回したかもしれない。代打・戸崎ケータがどれだけ発揮できるかは未知数。

ただ、グローリーヴェイズで輸送競馬の難しさを経験した尾関センセイが、4/10から栗東滞在させて調整しているところは非常に好感であり、この舞台に賭ける意気込みと準備万端さは非の打ちどころはない。

あとは、前走で先輩のプログノーシスにフルボッコに負けて浮き彫りになった「世代間格差」をどれだけ補えるか。

大阪杯でも、現4歳世代、特に菊花賞出走馬のその後の体たらくぶりをテーマにしたが、その総大将ドゥレッツァが、適性のある3000m以上でどれだけ弾けられるか。と、期待半分・疑念半分の「半信半疑」ゆえ、この印とした。

タスティエーラは、大阪杯の敗因が不明であり、京都の2度の坂越えではドゥレッツァとは勝負続けが済んでいることから、無印とする。



⑭テーオーロイヤル…○
④ワープスピード…無印

この2頭、徹底的に3000m以上に使ってきている「ド変態」で、前3走ともローテーションがまったく同じ2頭。ステイヤーズS→ダイヤモンドS→阪神大賞典という「変態黄金ローテ」をキッチリ遂行しているところはまさにこの舞台に賭ける「変態」以外の何物でもなく、オラも嬉しくなってくる。

この3戦、すべてテーオーロイヤルが先着。
しかもテーオーロイヤルがすべて上がり最速をマークで勝利していて、ワープスピードとの差は歴然。3度先着していて、この本番だけテーオーロイヤルが先着しないことはもはや「事故レベル」であり、G1未勝利ジョッキー・菱田ユウジがどれだけ腹据えて乗れるか。

奇しくも、ワープスピードにもこれまた中央G1未勝利の先輩・三浦コーセーが騎乗し、また若い奴に踏み台にされてたまるかという想いはあるだろうが、もうある程度の諦めの境地というか、次々に若手ジョッキーたちがG1初制覇を成し遂げているのを見て、慣れっこになっていることから、それほど菱田裕二の初制覇を阻止しに行く気概を見せず、できるだけ上位に喰い込んで多く賞金をもらうという腹なのかもしれない。そうやって、自分を慰めてここ数年は生きてきたのだから。


⑤ブローザホーン…無印

日経新春杯でも◎にして1着ロォン!昨年の京都大賞典のリベンジを果たしたのだが、阪神大賞典の後、菅原アキラは「3000mはなんとかこなせた」とコメントも、勝ったテーオーロイヤルには完敗。0.8秒差は決定的な差であり、これがさらに200m延長して3200mなって逆転できるとは思えない事から、ここではなく同じ京都でも宝塚記念のほうに妙味を感じている。京都の外回りは合っていると思うが、1周半ではなく1周がベストと思料する。



§5.最強の「変態」

ここでいう最強といっても、イクイノックスのような全てをひれ伏させるという事ではなく、とある条件になるととんでもない強さを発揮するというか、とある一定の条件でないとその強さを発揮できない、偏った強さを指す、そんな馬がいる。

⑮メイショウブレゲ…◎

昨年10月の京都3000mの古都Sでは7番人気で2着。そして、今年の正月競馬・万葉Sでも◎を打ち、4番人気で1着と、常にオラが◎を打つ時はその人気以上の着順に入り、お金にしてきたマイホースであり、前走の阪神大賞典は無印とし、8着ドボンとここまで目論見通り。とても人気を下げた状態でこの春天に出てきたのも「予定調和」。

この古都S、万葉Sでも◎を打った時ににその予想記事を見てロォォン!された方はお分かりかと思うが、諸般の事情もあってオラもその予想記事を今、見返すことはできないので、読者の皆様のご記憶でしかそのエビデンスはない。

この馬、条件馬時代から一貫していることとして
・直線坂のないコース
・2600m以上の長距離

この2つの条件が揃った時にしか激走しなく、これに該当した時は
【3.1.0.0】と連対率は100%で、上がり3Fのタイムは必ずメンバー中最速をマークする末脚を持つ。

阪神コースは直線坂があるため3コーナーでスパートしても爆発的な末脚は坂で止まり失速。また京都でも2400mでは距離が短くてダメという条件が付く。よって3000mでも阪神大賞典は無印だった。

万葉Sを3勝馬クラスながら格上挑戦で勝ち、オープン馬となったため、この馬が激走できるレースは、京都では

・万葉S ・天皇賞(春)

の2鞍しかなく、この挑戦は非常に妥当性に富むのだ。

今回も、京都外回りの下り坂を活かしてのロングスパートで、誰よりも息の長い末脚で前を呑み込む算段。

それもこれも、父・ゴールドシップの遺伝子を忠実に受け継いでいる所以。


ゴールドシップ産駒は、父の特性が程よく産駒に受け継がれていることが特徴の一つであるが、とにかく走る競馬場は右回り。


中でも、函館・札幌・福島・京都・小倉の、直線平坦なコースで馬券圏内率の高い傾向にある。京都は連対率19.5%、馬券圏内率26.0%と連対率で特に高い数字を残している。一方、坂のある中山は20.5%と得意ではないのが解りやすい例。

阪神コースも連対率20.2%、馬券圏内率29.1%と総じて高い数字をマークしているが、末脚勝負のメイショウブレゲにとっては、直線の坂はブレーキとなるのでこの総計とはすこし違うタイプ。前で勝負するスタミナ馬にとっては、最後の坂もスタミナで乗り切れていることが阪神でも走れている要因なのだろう。


そして産駒の距離適性は、2401~3600mの長距離が最も数字がよく、【28.21.27.197】
勝率10.2% 連対率17.9% 馬券圏内率27.8%
をマークし、ゴールドシップ産駒といえば長距離たる所以がこれ。

代表産駒がユーバーレーベン、ウインキートス、ウインマイティー、ゴールデンハインドと2000m以上の重賞勝利が目立ち、障害馬は先日の中山GJでは故障で残念だったもののマイネルグロンとスタミナ自慢。

3歳馬では、先日の皐月賞で見事な「ぶっ壊し」を演じたメイショウタバルだが、気性が成長して大人になければ、当然、長い距離での活躍も楽しみな存在。

そんなゴールドシップ産駒の代表格になるべく、この◎⑮メイショウブレゲがついに、最強の変態として「出られる舞台」としては最高峰に位置づけされる、この天皇賞に、予定通りに人気薄で出走してくる。

これを待っていた。

作戦はもう腹括って後ろから。これがいつもの◎メイショウブレゲ。ただ、鞍上が酒井学マナブになってからは、道中はドンケツ最後方ではなく、古都Sは17頭立ての4コーナー14番手から2着。年明けの万葉Sでも13頭立ての中2周目3コーナーでは10番手からスパートを開始して4コーナーでは9番手と、最後方のドンケツでは競馬にならない事は十分理解して、残り800・坂の下りからスパートしていることがよく解る位置取りであり、今回も極めて忠実にこのスパートを遂行。あとは馬に聞いてくれといったところだろう。

京都の坂の下りで加速したスピードは、平坦な直線では減速せず、そのトップスピードを維持したままゴールヘ。これが◎メイショウブレゲの最大の強み。古都Sでも、万葉Sでもこれを論拠してロォン!したので、G1であってもまたこの繰り返し。G1だろうが臆することない。このが「自分の競馬」。これがどこまでできるか。

レース後はジョッキーカメラで、一気に外からぶっこ抜く様を見たいところだが、この人気だ。JRAもこの馬にはカメラはつけないだろう。残念。


§6.まとめ

いまこの国における問題としてようやく表沙汰になりつつある「人口減少問題」は、その影響を殊更に及ぼすと地方経済の衰退だけでなく、日本中が注目する、年に一度の豪華絢爛な祭りの担い手「プロフェッショナル」をも育たぬ環境を露呈し、みな苦慮している。

これと同じようにサラブレット界でも、生産頭数の減少や、中距離へのシフトが顕著なグローバリズムが、3000m以上を得意とする古き良きステイヤーたちの躍進にその意義を見出せず、生産界のトップですら、先代のホースマンたちが皆目指してきた古馬の最高峰・3200mのクラシックディスタンスをも「異質」扱いとし、淘汰・変革してしまおうとしている動きが出ているのは、生産者の抱える諸事情を考慮しても残念極まりない。

今後いつまでこの「最高峰」が継続されるのか、そのリミットにもさらされている3200mのG1・天皇賞だが、だからこそ、3200mだからこそ爆走できる、古き良き、いや、今もなお輝き続ける真の「プロフェッショナル」たちに注目するべく、ステイヤーの色濃い4頭を抜粋した。

◎⑮メイショウブレゲ(X)
○⑭テーオーロイヤル(A)
▲⑫ドゥレッツァ(B)
☆⑪マテンロウレオ(Y)


中でも、◎⑮はゴールドシップ産駒。これすなはち、ステイゴールドの孫。この血をずっとこのレースで追い続けたオラとすれば、ついにやってきた三代目・更なる世代交代の幕開けであり、孫もこの祭りを彩る時が来た。

新進気鋭のねぶた師 代替わりを経て ~北村麻子~ 

馬券は、そんな「孫」の単複ズドン!に加え、
人気馬ABと穴馬XYの4頭で構成。

単勝・複勝 ⑮
馬連・3連複BOX ⑪⑫⑭⑮
ワイド   ⑪⑮-⑪⑫⑭⑮



§7.この「血」を追えることを、誇りに


すべては、この馬が歴史を変えた。
この馬が、リアルシャダイに変わる「淀の3200mの新たな1ページ」となったんだ。

1998 
◎ステイゴールド 単勝57.9倍 2着 

ステイゴールドに魅せられた。。。
420キロ台の小さな身体で、最後までひたむきに走り抜けた。
◎を打っていながら、まさかの2着。ビックリした。

そして、果たせなかった想いは、子孫たちへと受け継がれ、そして果たす。



2015 
◎ゴールドシップ 単勝4.6倍 1着 



2018 
◎レインボーライン 単勝6.0倍 1着 



どんなに人気がなくったって、偉大な父もつ彼らは、いつも飛んできた。

2019 
◎パフォーマプロミス 単勝30.6倍 3着 


ステイゴールドの血があれば、京都3~4コーナー坂の下りからゴールまで、失速せずにワンストロークで駆け降りることができる。

そんな「魔法の血」。

2020
◎スティッフェリオ 単勝64.2倍 2着 



でも阪神はダメ。
それでも、人気よりは上に持ってきて、直線「オッ!」沸かせられた。

2022
◎マイネルファンロン 単勝82.9倍 6着 


そして今年、ついに子から孫へ。
こうして、ステイゴールドは3200で脈々と生き続ける。。。

オラも、生きている限り、3200の祭りが存続する限り、この血を追い続けるんだ。

2024
◎メイショウブレゲ…??? 

力はある。しかし、人気はない。
いつものステイゴールド。その人気も「爺さん譲り」。

それでも飛んでくる。飛んできたのがステイゴールドだった。
ん?世間ではブービー人気? でも、オラの中では1番人気よ。

さあ「孫」よ。どこまでやる? 
君はどんな彩鮮やかな提灯ねぶたを、京都の下り坂で彩ってくれるのだろう。

オラにとって、これが「祭り」。
年に一度の3200mの祭りは、ステイゴールドの祭囃子。

頼むよ、2400mにするとか、そんなこと言わないでくれよ。。。






それでは、良い天皇賞(春)をっ!

新体制、早く軌道に乗せたいと思っているので、よろしければサポートお願いします!(*^_^*) がんばって書いていきたいと思います。