1/24 ナイトライダー ナイト2000 K.I.T.T. シーズンⅠ スキャナー音声ユニット付き
AppleWatchを使ってナイトライダーごっこができるK.I.T.T.(以下キット)を作りました。
ナイトライダーは子供の頃に大好きだった海外ドラマです。
2000年代、スカパーでナイトライダーが再放送された際に声優の野島昭生氏による(おそらく)新規録音で、電話着信/電子メール着信/目覚ましボイスがガラケー用の音源として配布されたことがありました。それを今でもiPhoneで使っており、待ち受け画面もキットのインパネの画像(自作)というスタイルをガラケーからiPhoneになった今でもずーっと変わらず続けるくらいにナイトライダーが好きです。
もひとつナイトライダーエピソードとしては、2007年に留学中の友人を頼ってパリに遊びに行ったとき、レストランで友人に日本の携帯(au Talbyで待ち受け画面はKITTのインパネ画像)を見せていたら、若いウェイターがチラ見して「KITT?」と話しかけてきたことがありました。友人に通訳してもらったところ、パリでも再放送していて人気があるんだとか。やっぱり世界で人気だったんですね。(野島昭生氏の着メロも聞かせたけどさすがに日本語吹き替え版を聞いても流石に無反応でしたが…w)
そんな思い入れのあるナイトライダー、プラモデルとしても作ってみたいと思っていたのですが、かつて発売されていたスキャナー付きモデルは再販されてなく新品では買えず、ヤフオクやメルカリでもそこそこな値段がついてる状態。それが、この度、スキャナーに加えて音声ユニットまでついた状態で新発売されるということで、即予約購入しました。
以下、キット詳細
シーズン1バージョンとシーズン4バージョンが発売されましたが、シーズン1バージョンを選択しました。(1と4では形状の他、収録されている音声の種類も異なっています)
何気に車のプラモデルを、"ちゃんと"(テカテカに)作るのは初めてです。新発売といえどプラモデル自体は古くからあるものなので、Youtubeで指南動画がないか探していたら、ちょうど今回発売されたキットを作っている方がいてくれたので、それを参考にしながら作りました。
こちらのチャンネル。
アオシマアンバサダーだそうで、各工程を丁寧に解説されていたのでありがたかったです。
前置きがえらい長くなりましたが制作に入ります。
今回新規金型になってるわけでもなく、最新のプラモデルというわけでもないので、まずは表面処理が必要です。
上記の参考動画では、プラスチックのヒケてる(へこんでる)部分を瞬間接着剤を盛り、厚みを追加していたので同じようにやってみました。
接着剤が完全に硬化してからやすりで平らになるように削ります。
その後、缶スプレーでラッカーのサーフェイサーを吹き、3000番のやすりで表面を慣らしました。
サーフェイサーが完全に乾くまで1週間くらい待たねばならないそうなので(今まで30分くらいしか待ったことはなかった…)、その間、シャーシと内装の制作をすすめます。シャーシは目に入ることはないので、組めるところは組んでから、全体につや消しスプレーを吹きました。
内装に関しては、塗り分けが必要なのでしっかりマスキングして、缶スプレーでタンとつや消し黒で塗り分けました。
インパネ部分はデカールです。取説には塗装でもいけるように色の指示もありましたが、このサイズを塗装で全部塗るのはさすがに大変では・・・。
ボディーのサーフェイサーが完全に乾いたら、缶スプレーでラッカーのツヤあり黒を吹きました。やすりである程度ならした状態にウェットな感じ吹き付けたので、表面はもっと綺麗になるのかなと思っていましたが、案外鏡面状態にはならないものですね。
一方でサフもやすりもかけず、プラ地にそのまま黒スプレーを吹いたホイールキャップは鏡面状態になってました。
完全に乾くまで1週間くらい待ってから、クリアーのトップコートを吹きます。トップコートはnippperでも紹介されていた、水性のプレミアムトップコートを選びました。ただ研ぎ出しまでやるつもりだったので、この塗料で研ぎ出しができるのか検索をかけてみると、クレオスの公式アカウントが研ぎ出しにも耐えられると回答されていたので、安心して使うことができました。
したたるくらいのウェットな感じでトップコートを吹いたらかなりテカテカになって、評判通り綺麗なことに満足していたのですが。。。
加減を考えずに拭いてしまったので、本当に滴ってしまっていたようで、あらゆるところにクリアの溜りができてしまい、結果、大惨事となりました。。
白くなってしまった部分は乾いても黒くなることはなかったので、やすりで削ることにしました。。
クリアー溜まりを削ることでサーフェイサーまで貫通してしまったところがいたるところにできてしまったので、再度黒スプレーを吹いたり、細かいところ筆でリタッチしました。。乾くまで1週間待ちます。。。
乾いたら、あらためてクリアーを吹く前に、こんどはより丁寧に表面を3000→6000→8000番でのやすりでならしました。
そんなことをしていたら、また削りすぎていたわけで。。
またまた、黒スプレーを吹いて乾くまで週間待って、クリアー吹いて乾くまで1週間待って、、、という工程が待っているわけですが、これでは一生完成できない気がしてきましたので、黒スプレーをウェットに吹いてクリアーの工程は省略することににしました。表面が真っ平らというわけにはなりませんが、ぱっと見なら目立たないので。。
ボディー本体の方にはクリアーを吹きなおして、テカテカが復活しました。
取説をみると、フロントピラーの内側はつや消しブラックの指示があるので、がっつりとマスキングしてラッカーのつや消し黒を吹き付けることにしました。
塗る面が良く見えないので(夜の玄関先でのスプレーなのでそもそもよく見えない)、スプレーを吹いても色が乗ってるかどうかがよくわからなかったので、「マスキングしたから平気平気」とこれでもかとスプレーをしていざマスキングを剥がしてみると、、、
マスキングを貫通して、せっかくテカテカだった部分に浸食してしまい台無しになってしました。。つや消し黒の部分の塗装面もガタガタです。。
浸食で凸凹になってしまった部分を、6000番と8000番のやすりでうまいこと平らにならないかとトライしてみましたが、以前のような真っ平というのはもう無理そうです。
細かい部分はかなり残念なことになってしまったので、こちらも番手高めのやすりで削ってなんとかならんかと、ゴシゴシしていたら、プラ地までいっちゃいましたね。。
ピラー部分のリペアは、再度マスキングをして筆で塗ることにしました。
さらにいいタイミングでnippperの記事にいまの悩みにぴったりの記事が公開されていたので、真似してみました。
一通り塗装も終わっていざ組み立てを始めましたが、接着剤のついた指で塗装面を触ってしまいまたしても大惨事。。やすりでなんとかこそぎ落とさないかとゴシゴシしていたら、案の定削りすぎていたので、ここも上から黒をスプレーでウェットに吹くことで、リペアしました。失敗だらけですね。、
ボディー本体は、コンパウンドとワックスをかけて、再度テカテカに。
窓枠まわりのガタガタを直すには塗装全部落として最初からやり直さないと無理そうなので、もうこのままで、ということに。。。
クリアパーツにはこまかいスリ傷がついてましたが、傷に関しても、8000番のやすりとコンパウンドで綺麗になりました。
リヤウィンドウに関しては、ランナー切り出し時に白化してしまった箇所がわりと目立ってしまいました。裏面からつや消し黒を盛ってみても変化なしだったので、プラモ師匠に相談してみたところ、内部の白化してるところまで目いっぱい削るしかないとのことでした。ダメもとでやってみるかと、目いっぱいヤスったら、だいぶ目立たなくすることができました。
組み立てできるパーツをすべて接着し、改めて全体にワックスをかけて、ボディーはこれにて仕上がりとしました。
ここからは、スキャナー音声ユニットの改造です。
もともとの状態はスイッチボックスに1.5Vのボタン電池を2つ入れ、A/Bのスイッチがあり、Aボタンで、スキャナーライトのON/OFF、Bボタンは、押すたびにプリセットの5種類のボイスが順番に再生されるという仕様でした。
スイッチボックスを分解して、回路を確認してみると、1.5Vの電池は直列に接続されており、スイッチ自体は単純にモーメンタリ動作っぽい感じでした。
1.5Vの電池が直列でつながっていたことから、3Vで動いてるということがわかり、Raspberry Piの出力電圧も3.3Vなので電源供給できるはずです。元の回路と同じになるようにつないでみて、スイッチに相当するGPIOをオンオフしてみると、想定通りの挙動になりました。あとは外部から操作できるように、ラズパイでPythonのローカルサーバーを起動することで、ローカルネットワーク内のブラウザから操作できるようになったので、iPhoneからも操作できるようにしました。
また、もともとは音声は順番にしか再生できないものでしたが、(わりと強引な力技で。。)、任意の音声を自由に鳴らせるようにしたり、スキャナー音も2ループで止まっていたところを無限にループ再生できるようになりました。
とくにあてもなく買っていたRaspberry Pi Zero Wがあったので、こちらに結線し直して、ボディに格納できるかの検討をしたところ、リヤ部分に収めることができそうです。
給電用のマイクロUSBは、できれば接続部分を目立たない箇所(できればシャーシ面)にしたかったのですが、どうにも無理そうだったので、リヤバンパーを切り欠くことにしました。
iPhoneから操作することができるようになったので、AppleWatchの画面からもタッチ操作はできるのですが、どうせなら劇中のコムリンクのように音声で操作したい、ということで。。。
ググってみると、iPhoneのショートカット機能とSiriを使えば簡単にできるということがわかり、いざ試してみたのですが、、、、
どうにも動きません。。。
いろいろ調べてみると、私のApple WatchはSeries 3と結構古いものだったのですが、Series3は最新OSではSiri経由でショートカットを動かせない(動くこともあるらしい、謎。。)という記事を見つけることができました。。
でも、どうしてもApple Watchをつかってナイトライダーごっこがしたい!
ということで、、最新のApple Watch(Series9)を買いました。
最新であればショートカットも問題なく動作して、Apple Watchからも音声で操作できるようになりました。
最後に組み立てです。
ケーブルを内装の下をくぐらせるため、内装部分をシャーシに接着してしまうと、あとあとラズパイを外すときとか大変になりそうだったので、接着剤では固定せずに、貼ってはがせる接着剤、セメダインBBXで固定しました。
というわけで、最後にシャーシにボディを組み付けて完成です。
まとめ
車のプラモデルは初めてちゃんと作りましたが、あらゆる失敗を経験した気がします。実際に失敗することで、ネットで得た知識への裏付けもできるので、まぁ良い経験になった、という気持ちですかね。
とにかく時間がかかりますね。(主に塗料の乾燥待ち)塗装を失敗すると完成が2週間は遠のきます。今回9月上旬に始めて完成まで約2か月かかりました。これでも妥協しまくったので、「完璧」を目指してたらまだ完成してないでしょうね。。カーモデルをしっかりと作りきってる人は本当にすごいと思えるようになりました。