回転寿しスシローの価格政策の修正と今後のヒントとは?
私は大分市の元町にあるスシローファンの常連客です。
今日(5月30日)のWEB記事で知りましたが、
翌5月31日より、
●360円皿を260円皿に価格変更する
●120円皿の商品を増やす
●白皿を変動価格皿として導入する
実に良い改革をすると納得できたので、私の意見と読みを述べてみます。
🍍ことの発端は値上げの昨年10月以降で
売上が10%ダウンしたこと
要因は2つ考えられます。
🍓値上げしない同業他社と比較された
スシローさんの商品力は値上げ前よりも確かに上がりました。
しかし、値上げ月の商品価値に比べて、その後の月は、ネタの大きさや
厚みにばらつきがあったり、鮮度や美味しさに差があり過ぎたり、
月毎に変化して、安定した商品力になっていない点がありました。
まして同業他社が値上げをしていないため、「回転寿し業」という
独特のリーズナブルな価格イメージが付きまとう業界です。
ネタの商品価値の微妙な差よりも、価格の差が問われた結果です。
🍓価格設定が手前勝手な3つの価格だった
2022年10月のスシローさんの全国的な価格設定ベースは、
黄皿120円、赤皿180円、黒皿360円です。
ここで居酒屋的な価格せってのピッチで考えると、
「120円~180円~250円」 なのです
なぜなら、もう少しお金を出せばワンランク上を
注文できる「つながる価格」になっているから
なのです。
スシローさんは、
120円客は、180円皿にも手を出す・・・・これは間違ってなかった
しかし、
120円客、180円客は360円皿も商品力があれば手を出す
・・・これはそうならなかった
何年後かの商品の皿が360円が可能であっても、
節約の時代に向かう時期でもあり、下の2つの価格帯の2倍と3倍の価格は
「気軽でお得な回転寿し」を逸脱した冒険価格だったとしか言えない状況
です。
そういう意味では、今回修正した「360円➡260円」は根付く価格帯と
判断しています。
🍍変動価格の白皿を導入することは新しい
試みです
🍓「時価」の商品が増える時代になってきている
私が20代の頃(まあざっと50年前)は、寿司店や和食店は、
「木札の商品名の下に時価の文字」が普通でした。
●仕入価格が毎日変わるから売値が毎日変わる ➡時価
と表示している訳です。
もし 10円単位、100円単位で毎日売価を変えられたら、
利益を確保できて仕入れて売っても安心できます
型にはまった価格でなければ、使える食材が多くあります
スシローさんはこのチャレンジすべき分野に1歩無味出したわけです。
たぶん成功すれば、各社も一斉に始めるでしょう。
🍓時価の商品は数量限定で売り切りができる
これも大きなメリットです。
飲食店の本日のおすすめも、半分以上は同じ食材、同じ料理
同じ売価のところが多くあります。
「時価販売+数量限定」は新たな飲食店の活路を開く
手段になると予測しています
もっと強い会社(店)にするためには、何が不足しているか
それを見つけて、埋めてゆくことが業績向上につながります。
儲けるためにもっと良いことを加えるのではなく、
今の状態をよくするために、
何が不足しているか、何が足りないのか。
不足した穴に埋めることで、足を引っ張る要因が消えて
大きな改革ができるようになります。
(了)