食べ塾:お客様目線、お店目線の2つの立場から見たメニューブックの「メリット」の違いを詳しく説明します!
■<お客様>が望むメニューブックの使命
1,何の料理がメインのお店かわかる!
たまに見かけるのは、食事をするお店ですが、「売れる料理」は
何でも作ります、ありますというお店については、
そのお店を知らない人に「何のお店?」と聞かれても、非常に答えにくい
お店だったりします。
2,どの料理形態のお店かわかる!
特定の料理分野があるということがなくても、定食店、どんぶり店、
鍋もの店などの、提供する形態で分類されるお店だったりします。
*一度来店された方が、脳裏にインプットする時には、「○〇店は何店」で
記憶しますので、特徴がある方がより多くのお店に記憶されます。
3,表示価格により同一商品、類似商品についた
設定価格から他店と価格の比較ができます!
この場合は、まだ料理を食べてなく、初めてきてメニューブックから
どれをオーダーしようかと目を見張っている時がそうです。
初回に来た人より、リピート客の方が高い料理を食べますし、
使う金額も多くなります。(*初回はお試し使いなのです)
お客様は自分の生活感覚や収入に見合ったお店を「自分のゆく店」に
登録しており、少ない人で数店舗~多い人で10店舗以上です。
(*焼肉ならココ、うどんならココ、ランチならココ、お茶するならココ)
●日常使いできるお店
●特別な時に予算多めで使うお店
●滅多にゆけないお店
●絶対ゆかないだろう、ゆけないと決めているお店(超高級店)
等に、体験や情報で分類されてゆきます。
4,こだわりがあるお店かどうか?わかる表示を
しているお店かどうかわかる!
お店が常日頃から心がけている「お店のポリシー」を老舗でも新規店でもみんなそれなりに持っていると思います。
お客様から商品代というお金(対価)を頂く為の前提としての表現ですので、非常に大切です。
こだわりに納得していただければ、表示価格を高いと思っていた人の
半数以上が、「納得したり、仕方がない思ってくれる」ことになります。
5,自分が「食べたい料理」が探しやすい!
ページ数が10ページ以上あったり、文字が細かすぎたり、料理分野や
調理分野ごとにまとめていなかったら、目当ての料理を探すのに
手間取ります。
「良いメニューは1分間以内でオーダーするメニューが決まる」
と言われています。
6,おすすめ料理がわかりやすい!
メニュー作りの基本は「初めて来店した人がわかりやすい」が
基本の考え方になります。
●大きな写真
●大きな文字
●ページの左上、又は上半分の目立つ位置にある
●キャプション(料理説明文)がある
●特別のフォントとカラーで目立たせている
等の工夫をしている。
7,通年メニューや季節限定、期間限定メニューが
わかりやすく表示されたり、メニューごとに
区分されている!
リピートのお客様の1~3品は、過去の来店時に食べて気に入った
商品のリピートのオーダーになります。お気に入り商品です。
案外それが「来店動機」だったりします。
だから、「えっ!ないの?」という失望の言葉は、また次のリピートパワーを減速させることになりますので、
期間の明示や品切れの防止は売上アップには必要なことと思います。
■<お店>が望むメニューブックの使命
1,お店が望むメイン客層のお客様が来ていただける
ように工夫ができる!
●メニューブックを和洋中・トレンディーなど様々な
イメージから選べます。
売上を作るための、メインの「お客様が好む仕様」を選びます。
(*自分たちの好みで選ぶのは素人的選択です)
●ページのデザインをメイン客層に合わせます。
文字のフォントをより客層的に合うように選択します。
●メイン客層の方たちが「この価格ならまた来ます」という販売価格を
つけるようにします。
●料理写真に使う「食器」も、メイン客層が好む食器を使います。
もはや男性客は、メインの女性外食客のプラスα客なのです。
(*例外としての飲食業態も数多くあります~角打ちなど)
2,望む月商が手に入り、経営の継続ができる!
希望するメイン客層の方に「固定客」になっていただき、月日と共に
客数が増えてゆけば、希望する月商がほぼ毎月手に入ることになります。
メニューブックは、お店のスタッフがすべてを説明しなくても、
お伝えしたい情報の90%~95%を「店内営業」をしてくれる
「お店に味方の重要なツール」なのです。
3,メニュー数と価格設定で「平均客単価」を
生み出すツールです!
昼の平均客単価は主にランチメニューと一部のグランドメニューの
商品で成り立ちます。
「ランチ平均客単価」という指標が生まれます。
(*大まかには、1000円未満と1000円超えで2分類できます)
夜の平均客単価は主にグランドメニュー(通年メニュー)とアルコール
売上メニュー、会席利用予約客などの「ディナー平均客単価」という指標が
生まれます。
ランチとディナー等すべての合計売上を人数で割ったものが、
単に「平均客単価」と言います。
他に、
「宴会客単価」、「テイクアウト客単価」などを必要に応じて
算出します。
4,お店に有利な商品を前面に出して販売できる!
●食材原価率の低い商品(利益率の高い商品)をお勧め商品に
することで、利益率が上がります。
●調理が簡単な料理を多く売ることで、キッチンの負担を軽減できます。
●おすすめ商品を多く売ることで、仕込の合理化ができます。
●売れない商品を削除することで、無駄を省き効率の良い経営が
可能になります。
5,食材原価率を下げたり、上げたりコントロール
できます!
月間、年間の食材コントロールもできますし、、個別のメニューごとの
食材原価率のコントロールも可能です。
●販売価格を変える
●料理の食材を変える
●食材の分量を変える
●食材の品質を変える(*悪い品質に落とすことはお勧めしません)
6,客単価アップ、客数アップ、売上アップを
メニュー変更でコントロールできる!
難易度はお店により、店舗特性により変わりますが、原則的には、
上記の3つの項目のどれも可能です。
中には、ステーキ肉だけ食材原価率65%で、月商2000万円超えと
いう業態もいきなり繁盛していました。
(*でも所詮大都会向き業態だったと思います)
(*個人的にはライクさんも都会向き限定業態とみています)
7,販売価格の見せ方ひとつで、高い商品でも
安く見せることができます!
メニューブックの上手な作り方をマスターすれば、どんなお店も
貯金ができます。
メニュー作りにより、同じ店舗でも月商差が20%~50%開くことも
あると思ってください。
●メイン客層が「そうだね!この価格なら」と感じる価格を見つけて、
先に価格を決めて、商品内容は「後で決めます」
商品内容は、許容範囲内の食材原価率以内で、何度も試作します。
●商品価格の「10円の位」を「2,3,4,6,7,8,9」のいずれか
を選択して、価格設定します。
メニュー作りは、
売上目標、
客単価目標、
食材原価率の目安、
メニュー数の目安
などを元にして、
納得行くまで 何度も検討することが、
「成功の秘訣」です。
(了)