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ふかっちさんおじさんがやってきた!2(AM編)

 朝7時に長男の目覚まし時計が鳴る。日曜日の朝7時なんて私にとってはまだ深夜なので二度寝しようと布団に潜り込むが、彼はそれを許さない。「ママ、起きて。今日はふかっちさんが来るんでしょ?」寝惚けた頭と動かない身体に鞭打って、日が出たばかりでまだ肌寒いリビングへとのそのそと移動した。長男はというとモリモリ朝食を食べた後、キレッキレで外に飛び出した。「ふかっちさん待つわ」そのときまだ7時45分。長い1日の始まりだった。

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 「もうじきです」待ちに待ったふかっちさんからの連絡を庭に伝えると長男は飛び上がって喜んだ。弾ける笑顔、珍しい!!数分後、家の中から外を確認すると半袖の男性がこっちに向かって歩いてくる。間違いなくふかっちさんだ。11月のこの地域、本日の最低気温は3℃。もう一度言う、ふかっちさんは半袖でのご登場だ。そしてそのまま庭に向かうとすぐに長男とボール遊びを始めてくれた。"この人は本当に僕とバレーをするために来てくれたんだ!"とわかった時の長男のキラキラした表情は親としても感慨深いものだった。ここから約1時間半ほどふかっちさんとバレーする長男と、初めて見る緑色のTシャツを着たおじさんのテンションに夢中になった次男を骨折中の旦那と座って眺めていた。

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 練習というより遊び。それは普段ジュニアバレーでは得られない感覚だったように思う。まだ1年生なので普段はコーチに言われた基礎練習を形に注意しながら延々とやるのが彼にとっての練習で、パパと庭や室内で好きなボールでひたすらにパスしたり打ち込んだり自由に動くのが家での遊び、ふかっちさんのアプローチはそのハイブリッド。柔らかい野球ボールを投げてみたり、けん玉をしてみたりしながらも長男がずっと聞きたがっていた「遠くに飛んでく強いボールを手を横にして取りたいんだけどうまくいかない」という私からしたら雲を掴むような質問には子供扱いせずに丁寧に教えてくれて、それに絡ませた練習を織り交ぜてくれていた。遊んでるだけのように見せて、そこにしっかりとしたエビデンスを携えている。エビデンスおじさん。ただ、旦那との方が指導や考え方について話が盛り上がっていたのであまり聞いてなかったことはここだけの話にしたい。

 この日は運良く晴天。秋晴れの下、昼飯時近くまで遊び倒した長男次男とエビデンスおじさん、楽しそうにニンゲンと話す骨折モンスターを連れて近所の蕎麦屋に行った。そして、午後からの少人数練習会へと続くことになる。

 

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