「好き」「やりたいこと」に夢中な人の魅力 ~RingNeフェス参加体験記~
世の中にはなぜだか分からないけど応援したくなる人、助けてあげたくなる人、何かと気になる人っていますよね。
そんな人には不思議な人を惹きつけるオーラがあって、そういうのを人間的な魅力だというのだと思う。
今回はその人間的な魅力ってどこから来るのか?という自分の問いに一つの答えが出たRingNeフェスの参加体験記を書こうと思います。
RingNeフェスとは何なのか?
「時は2044年、人は死後、植物に転生することが科学的に解き明かされました。それにより植物と人間の関係は一変しました。」
何を言っているんだろうこの人?(失礼でごめんなさい)
確かに仏教では死後の世界に人間は自然に帰るという説があるけど、科学的にってどういうこと?
このフェスの紹介ページを始めて見た時はすぐに理解できなかった。
むしろ何かの怪しい宗教かセミナーなのかさえ感じた(人聞き悪くてごめんなさい)
RingNeというのは体験作家アメミヤユウ氏が執筆した小説のタイトルであり、RingNeフェスというのはその小説の世界を現実世界で体験することを通して植物と人間の関係を問い直し、持続可能な社会へ思索を広げるプロジェクト(体験型フェスティバル)のことです。
そして第一回目のフェスが2023年10月8日、神奈川県南足柄市の「夕日の滝」で開催された。当日は全国各地から約300人が来場して大盛況だった。
このフェスはDAO(Decentralized Autonomous Organization: 分散型自立組織)と言われる組織形態で、色んなバックグラウンドを持った人たちが制作・企画・運営・資金調達・集客等で動いていた。
僕はもともとRingNeとか体験作品については全く知らなかった。
ただ、言語化コーチング、声優、ダンサー、お絵かき、不思議な世界観を持った学生時代からの友達が関わっているDAO型組織ってなんだろう? あと南足柄の森で遊んでみたい、そんな好奇心から参加を決めた。
経験したことのない個性と情報量に圧倒された1日
フェスティバルの準備のため、前日から会場入りした。
会場で制作・企画・運営に関わっている人たちはデザイナー、アーティスト、声優、俳優、小説家、プータローをしているなど個性豊かな人たちがそこにはいた。
ある女性のメンバーは出会って第一声が「尾骨を触ると海の波動とリンクしてリラックスするのよ、、、」だった。
どうやらその女性は宇宙とリンクしているらしい。
また今度はオシャレなちょい悪オヤジ風の男性はファッションやデザインについて自分の体験談を僕に色々と話してくれた。
最近は若い人に紹介されて見たK-POPのクオリティの高さにドハマりしているらしい。
その一方、無職で自分のSNSのプロフィールに口座番号を記載してさりげなくカンパをお願いしている人面白い青年がいた。
iPadで描く唐草模様風のデザインの綺麗さやどこか放っておけない愛嬌など知れば知るほど興味のそそられる不思議な磁力があった。
どの人も個性が強くて最初は理解できなかったけど、ただ一つ言えることは自分が表現したいこと、好きなことにとことん向き合っているということ。
今回のRingNeフェスに誘ってくれた友達も、同じくフリーランスとして自分の「好き」に正直で、誠実だった。
彼とは学生時代からの付き合いで2年くらいその活動をSNSを通して見てきた。言語化コーチング、声優、ダンサー、お絵かき、フェスの運営、建設現場での力仕事など色んな現場を経験している。
自分の好きと現実の間で迷走しながらも成長してきた彼を10ヶ月ぶりに見た時はとても頼もしく感じた。
フェスの企画段階から当日の運営まで、彼は制作陣として現場リーダーとして多くの人をものすごい作業量、判断をこなしながらまとめていた。
こんなこと自分にはできる気がしない。
状況が刻一刻と変わるフェスで動き回る彼を僕は遠くから見ていることしかできなかった。
「人間的な魅力」とは何?に対する一つの答え
自分は社会人になって今年の10月で1年と半年が経った。
相変わらず仕事はなかなか覚えが悪く、将来を不安に感じつつも思うように動き出せない日々に悶々としていた。
大企業、海外営業、グローバル、輝かしいキャリア、自分が自分の意志で移住して第一希望の会社に入社した時はこれから明るい未来があるんだと信じて疑わなかった。
これまで全く恋愛には縁がなかったはずなのに彼女が社会人になって2週間でできた、充実したボーナスと福利厚生で社会人1年目にして200万円も貯金ができた、ずっと馬が合わなかった父親もようやく自分のことを認めてくれるようになった。
それでも、、、仕事が上手く覚えられない、同期より劣っている気がする、何をするにも自信が無い、傷つくことが怖い、将来が怖い。
結局自分が社会人1年目で満たされたしょうもない承認欲求は自分の努力の結果ではなく「会社の看板」からの評価だったと社会人2年目で分かったとたん急に世界が真っ暗闇になった。
学生時代までは自分から積極的に人に話しかけていけるタイプだったけど、社会に出て自分自身の不甲斐なさや無能さを自覚するようになってだんだんと人見知りになってきてしまった。
直属の上司からはよく謙虚であれ、人から信用されるようになれと言われるが、いまいちその言葉に手触り感が持てないでいる。
人間的な魅力ってなんだろう?
どんな人が周りから信頼されて、応援される人なんだろう?
今回のRingNeフェスに参加して色々なフリーランスの方たちを見て感じた一つの答えは「好きなこと」「やりたいこと」に夢中で正直であることだと思う。
そんな人には不思議な磁力があって、迷走していても、無職であっても何かと助けたくなっちゃうし、ついて行きたくなってしまうし、その思いがお金や人を動かすことだってある。
フリーランスといえば何だか自由な雰囲気を感じられるが、実際のところは泥臭く地道に自分の腕を磨き、お客さんを作り、信頼を勝ち取って次の仕事に繋げていく。
これを続けていくことができるのはやはり自分の「好きなこと」「やりたいこと」があって夢中になることができるからだ。
すぐに自分の価値観や考え方を変えるのは難しい。
どうしても過去の経験やプライドが自分を邪魔してしまう。
それでも日常の中から小さなことでもいいから「好き」「やってみたい」を実践すること、そして周囲の人たちに対してギバー(与える人)であることで少しずつ「人間的な魅力」が備わってくるのかもしれない。
RingNeフェス次回告知
RingNeは2023年~2025年にかけて年に一度、神奈川県南足柄の「夕日の滝」で行われるフェスです。
次回は
2024年8月11日(山の日)
2025年9月20日(空の日) に開催されます。
興味のある人はぜひ以下のリンクを覗いてみてください!