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バトン

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今村くんと出会ったのは蝉がうるさいくらいに鳴いていた高2の夏。 近所の神社で毎年やってる夏祭り。神事の日に事件が起きた。 僕は何に巻き込まれていくんだろう。 青春小説第一弾。 …
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#小説

【短編再編集】バトン 〜僕と今村くん〜 約25000文字

【短編再編集】バトン 〜僕と今村くん〜 約25000文字

【1】
僕が、今村くんと出会ったのは、3年前の高2の夏で蝉がジリジリ鳴いてる時だった。

今村くんは自転車で僕の目の前を横切って、2メートル先で転んだ。

半ズボンを履いていて、膝がパカって割れて血が湧いて出るようだった。

「おい!ボサっと突っ立ってないでなんとかしろ!!」

自業自得な怪我なのに目が合っただけの僕にえらい上から目線で助けを求めてきた。

僕はその姿があまりにもおかしくて目の前で

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【短編】バトン⑨

【短編】バトン⑨

第八話はこちらから

僕を大事にしてくれる人。
大輔さん。それに…

「あら、杉崎くん。いらっしゃい。」
「みかんにお土産。」
「まあ。」
「由紀恵さんにも。」
「あら。なに?」
「金平糖。おいしいやつ。」
「ありがとう。」
由紀恵さんは、大学のボランティアサークルで出会ったおばあちゃん。みかんは猫で、かなりの年寄り。

どうしても不安な時はここに来る。みかんと遊んで、由紀恵さんと話をする。ここを

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【短編】バトン⑧

【短編】バトン⑧

第七話はこちらから

鳥の声が聞こえる。

ふかふかの羽毛布団を下に敷いて体を投げ出してベッドにうつ伏せで転がっている。
クーラーがよく効いていて朝になってもカーテンを開ける人がいない。
僕にとっては天国のようなマンション。

家主は上田麻友。
大学の友達。お父さんが起業家で家にはお金がたくさんあって、麻友は大学生になってすぐに一人暮らしのマンションを手に入れた。

「夕陽、ねえ、夕陽」
うつ伏せ

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【短編】バトン⑦

【短編】バトン⑦

第一話はこちらから

第六話はこちらから

僕はテレビも新聞もあまり見ないから社会の闇とか全然知らなくて。
闇っていうのは意外とそばにあって、昔はヤクザ、今は反社って。
元反社って言うのはザラにあって…実は反社ってのもいくら暴排の街と謳っていても、やっぱりあって…

「お前、意外と頭悪いのな。」
約束通り手帳を持って来た僕に、ガーゼを今日も丁寧に交換する僕に、インゼリーをいろんなフレーバーを買って

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