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『先発医薬品』と『後発医薬品』①

『先発医薬品』(新薬)とは製薬企業が開発・発売した医薬品のことです。
『後発医薬品』(ジェネリック医薬品)とは『先発医薬品』の特許が切れた後に発売される医薬品のことです。


医薬品の特許

特許の存続期間は出願から20年ですが、医薬品の場合は安全性等を確保するための試験の実施や国の審査等により特許権の期間が短くなってしまいます。そのため、最大で5年間の延長が認められています。先発医薬品の開発期間は約9~17年といわれていますので、先発医薬品が発売後の特許期間は10年前後となることが多いです。特許が有効な間は、先発医薬品として有効成分を独占的に製造販売ができます。しかし、特許期間が終了すると、国民の共有財産となるため、後発医薬品として製造販売できるようになります。

後発医薬品は先発医薬品と違うの?

後発医薬品と先発医薬品は、有効性・安全性について基本的には違いはありません。後発医薬品は、先発医薬品と同一の有効成分を同一量含有しています。つまり、“医薬品”として得られる効果は“同等”ということになります。また、“同等”であると審査を行って厚生労働大臣が承認した後発医薬品だけが発売されますので、その点は問題はありません。

後発医薬品は、先発医薬品と “添加剤”が違うことがあります。添加剤は有効成分とは関係ないものになりますので、添加剤が異なっても、有効成分には影響はありません。また、異なる添加剤を使用する場合であっても、安全性が確認された添加剤のみが使用されているので、問題ありません。もし、使用前例のない添加剤を使用する場合には、その添加剤が安全かどうかを確認する試験が必要になりますので、安心してください。


~つづく~


あ、”新”の対義語は”旧”、”古”ですが、決して旧薬でも、古薬でもありません。後発医薬品を漢字2文字で表すのは難しそうです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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