【2017化学】大学入試共通試験試行調査(プレテスト) 解説
大学入試共通試験の,最初のプレテスト,すなわちセンター側が作った最初の試作テストです。本番の共通テスト前に,どのような方向性で今回の共通試験が実施されるか,少し眺めておきましょう。
全体的に、時間がかかりそうで少し難易度は高めのようです。
資料
問題等はこちら
第一問 熱化学・凝固点降下
熱化学はよくある問題ですが、ヘスもともかく、エネルギー図の考え方は押さえるようにする必要がありそう。グラフ問題のような、データ処理が必要な問題も要注意、経験がないと難しいが、教科書などのデータで練習しておくといい。凝固点降下も、水以外が溶媒、というのはちゃんと考えを理解していないときついので、しっかり理解しておこう。(正答率が低く、実際の試験では桁数の処理などがもう少しイージーになるかな?)
第二問 溶解度積・無機
溶解度積については、グラフがあまり見慣れないので難しい。沈殿滴定のようなケースは、二次の問題で多いから、そういうレベルまでセンター時点で仕上げるのはなかなか厳しいが…
金属の分析は比較的普通のものだが、完全解答は難しい感じもある。
第三問 有機 元素分析
元素分析は普通に行けそうだが、その後のステップがたどり着けなかったかも。本試験に採用するなら、元素分析、構造決定、という別得点になるかも。ビニルアルコールの不安定、は、よくあることなので外したくない。
第三問 ベンゼン 第四問 酸化還元滴定
ベンゼンからの誘導は、推理力も必要で難度が高い。
しかし、こういった推測からの分子合成が今後問われる可能性は高い。
CODはよくあるものなので、皆訓練はある程度しているみたい。
スピードよく解きたいところ。
第四問 第五問 高分子
5のような有機はまだ模索感があるので、どういうものになるのかはわからない。ただ、糖類はまんべんなくいろんな問題にあたっておきたいし、繊維も、それぞれの繊維の特性を丸覚えでなく押さえておく必要はありそう。
というわけで、センター試行調査です。
今後のセンターの流れを決めるものですが、大学入試センターなどが求めている力が問われているとみていいと思います。これから入試がある人は一度通っておいた方がいいと思います。