2022東京大学入試問題二次試験 化学 第2問解答解説
東京大学2022化学,第3問の解答解説です。
反応熱,無機化学・結晶構造を中心にした問題でした。
問題はこちらなどを参考に。
反応熱に関する問題。題材はやはり二酸化炭素削減で,だいぶ東大としてはこの辺の話題に注目していた様子。文章は長いが,落ち着いてやっていけば特に問題はない。熱化学方程式の操作で解いていくのがいいだろう。(エネルギー図は煩雑かも)
熱化学方程式の問題のいい練習にはなるが,あいにく新課程で熱化学方程式が消滅するので,今後過去問として利用する場合ははエンタルピーの表現に変換する必要はある。
示性式での解答というのは答え方に悩むが,よほどのことがない限り減点しないと思われる。
最後のオは,エネルギー収支まで考慮するとウの吸熱のことも考えなければならないが,文中の表現からはCO₂のみの考慮でよいように読めるので解答例としてはこんな感じ。東大受ける層だと深読みしそうだが…
アンモニアの混焼というのも,長らく研究されているトピックで,一度くらいはどういった話か調べておくといいだろう。
Coの6配位は,難関レベルだと覚えておきたい。関連して,錯イオンのシストランスみたいな話題もよくあるので確認しておこう。
プルシアンブルーについては,授業レベルでも「紺青」とかいって色と錯イオン形成が説明される程度だが,結晶構造やその物性も問われる面白い問題。誘導で何とかなるので,単位換算さえミスらなければ大丈夫。
それでも,こういった話題を一度でも触れたことがあるかないかは大きい。
最難関大受験生は,自分でも教科書に登場する物質や反応について軽く情報収集するくらいのことをやっておいた方がいいのかもしれない。
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