見出し画像

FX_DRSってどうなのよ?問題2

※今回はただの日記です(笑)厳しめにはっきり語っていきますが個人の感想なのでご容赦ください。


さて最近、初心者向けのエアライフル紹介記事を書いたのですが、
こう、意外とないんですよね。

標準的な出力で、繊細すぎず、信頼できて、精度も良いエアライフル。


最近のハイエンドモデルはみんなエアスラッグ使用前提でハイパワー。
しかも完全にエアスラッグ専用にするならまだしも、ペレットにも未練を残してるもんだから、ペレットにもスラッグにも中途半端なハイパワーになってるモデルも多くあります。というかほとんどそうです。

ちょ〜〜っと、どうかなと思っちゃうわけですよ。
まあとはいえ、ペレットなら300m/sで飛ばしたってちゃんとまとまったりもするわけで、結果がそれなら別にいい、とも言えなくはないんですが。

ところで、前回のエアライフル紹介記事でFXのドリームラインシリーズを候補から外したのは、FXの現状のバレルシステムは果たしてどうなんだろう?という私個人の疑問からきたものです。

FXのバレルシステムってどうなのよ?問題

まずこれを語るには一般的なエアライフルのバレルがどうなってるの?という話からですが、例えばチェコ製エアライフルの多くは上のイラストのような作りです。ブランクとして仕入れたバレルに、ブリーチ周りを加工しポートの穴を開け、マズルを加工し、シュラウドをかぶせたシンプルな作りです。

バレルポート部は真鍮などでバレルとは別パーツにすることもよくあります。そうすれば加工が簡単になりますからね。それでもAGNやAMAはバレルに直接加工する、という手段を取っています。

一方、FX Airgunsは随分前から自社製バレルを使用しています。ちょうどサイクロンの終わりくらいからですかね。スムースツイスト、STバレルなどと呼ばれるモノからです。これが一般的なバレルと何が違うかというと、薄いステンレスパイプにライフリングを付けてバレルとして利用している点なんですね。これはバレルライナーと呼ばれ、そのままでは流石に強度がないので、現在は外側にスリーブと呼ばれる鋼管を被せてバレルポートのパーツと先端のスクリューで固定して機関部にセットされています。そしてこのスリーブはライナーにピッタリ被せるのではなく、両端のみ固定して、間は中空のシュラウド構造にしています。

さてあくまで私の見立てですが、このFXのバレル構造にはいくつかメリット/デメリットがあります。
メリットのひとつは、重量が軽いことです。一般的なエアガンバレルは鉄製で10mm以上ありますから、それだけで全体重量が増します。
FXのモデルがどれも軽量なのは主にこの恩恵でしょう。

もうひとつは品質です。薄いパイプなので加工が簡単です。簡単ということは正確に作ることができます。FXは精度の当たり外れが無い印象です。

それと拡張性です。FXライナーはライフリングを付けたパイプなので、オプションパーツとして種類がかなりあり、また価格も安価です。
まあこれは日本だとなかなか恩恵は受けられないと思いますが。

そしてこれは1番の目的と言われていますが、バレルを直接固定しないことで、射撃時に発生する振動(ハーモニクス)を上手く逃し、また気温などによる着弾(POI)変動を防義、精度を向上させています。

一方デメリットもあります。ひとつは構造が複雑になること。例えば先のチェコ銃では、ポート→バレルクラウンまで、1つの部品です。
一方FXバレルの一例で言うと、ライナー、スリーブ、ロックスクリュー、ブリーチパーツと4つも部品を使っています。さらにライナーとスリーブの間には何個かOリングを挟んでいたりします。

もうひとつは単純に剛性で、フローティング構造によって精度は出るものの、そもそもバレル周りを強くぶつけるとPOIが狂ってしまう、という問題を抱えることになりました。

そもそも、既存のLWやCZのバレルでも十分に精度は出ています。確かに突き詰めた場合、FXのバレルシステムは良いのかもしれませんし、実際に海外の競技射撃でも優秀な成績を出し、場合によってはトロフィーを総舐めにしていたりします。
ただ果たしてそれは我々一般ユーザーにとって必ずしも好ましいものなのか、というのは必ずしもイコールとは言えないでしょう。
ロシアのEDgunなんて、作ったエアライフルを車で轢いて壊れないぜ!なんてやってますからね(笑)
シンプルであること、故障リスクが無いこと、丈夫であること、これも銃の立派な優位性のひとつだと私は考えています。

これはどちらが良いというより、知った上でどちらを選ぶか、という話です。

ちなみに、現在流行っているエアスラッグは、出力が大きいため振動も大きく、バレル剛性が求められます。
これに対してFXのバレルシステムは薄さ故にハーモニクスが大きくなり、精度が出ないといった問題が起きてしまいます。
FXではこれを解決するために、カーボンスリーブでライナーバレルを直接覆ったり、バレルを引っ張ることでハーモニクスを減少させるテンションバレルパーツをオプションで販売しています。
もっとも、ハーモニクスは相性なので、大きければ絶対に精度が出ない、というわけでは無いのですが。

そんで結局DRSはどうなのよ?問題

さて以前もDRSについて考察をしましたが、最近レビュー動画なども出回り始めて、いくつか感じたことがあります。

まず、バレルについて。
本来、バレルをエアタンクが覆うこの構造は、バレル剛性が強化されるのが一番のメリットと言われていました。
そのため、このモデルが発表されたときは私も、な〜んだ、FXのライナーバレルとの組み合わせで最高じゃん!エアスラッグもバンバン撃てそう!
と思っていたのですが。

分解動画を見てみたら、どうやら相変わらずのスリーブ+ライナーバレルのシステムのようです。
つまりスリーブの強度は増しても、ライナーバレルの強度は上がってないのです。これでスラッグを精度良くと考えたら、今までのモデル同様、それなりに手を加えないといけなそうです。

とはいえ、シュラウドがタンクになったことで外側の剛性は高くなってるので、ぶつけてもPOIがズレる心配はありません。

というわけで、DRSはペレットを撃つ分にはFXの弱点を克服したかなり優秀なエアライフルに仕上がってるのでは無いかと思います。
これは個人的にはとても好感が持てます。

出力については、ペレットの精度が出る270m/s程度つまり5.5mmで30ft/lbs、6.5mmで40ft/lbsくらいを目安にすれば
5.5mmは500mmバレルモデル、
6.35mmは燃費を稼げタンク容量も増える600mmバレルモデル
にすると良いんでないかと思います。エアタンクも大きいわけでは無いですしね。

※あ、今更ですが以前書いたDRS の考察記事はこちらです(笑)


もちろん5.5mmで600mmバレルを選択しても良いと思います。
ファクトリーセッティングが気になるとこですが、本国公式サイトを見ると、DRS -Crassicは5.5mm:915fps/16gr、6.35mm:880fps/25.4grと記載され、バレルに言及がなかったので500も600も同じパワーレベルに設定されているのかもしれません。
これもとてもちょうど良いパワーです。
良いじゃない、良いよDRS!

個人的には、もし1丁ペレットガンを持つなら、このDRS-Crassicの500を、5.5mm口径で、さらにストックはウッドのグレード2で持てたら幸せだなと思います。

唯一の懸念は、シュラウドをタンクとして利用しているので、実際の音量レベルがどのくらいかですね。こればっかりは見てみないと分かりません。

Youtubeでもみんなモデレーターをつけて射撃していて、参考になりそうなのはこのピラミッドエアの動画くらいかなあという感じです。

うーん、恐らく第一世代のエアライフルくらいのうるささですかねぇ?
国内モデルを販売する際は、この辺を上手く改良してくれたら嬉しいですね。

ということで今日はここまで。
ではでは。

最後にスキ!ボタンを押していただけると励みになります♪

※他エアライフルの考察はこちらのマガジンからご覧ください^^



いいなと思ったら応援しよう!