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カモ回収用ラジコンボート 決定版!!

今回紹介するのは、遠くの水面でカモを仕留めた際の回収システムについてです。

手持ちのギャフやタモが届かない場所の回収は、釣り竿でのキャスティング、もしくはこうしたラジコンボートを使う必要があります。

釣りが趣味の方(ハンターには多いはず)ならキャスティングの方が手っ取り早いことも多いでしょう。私も大半がこれです。

実際私は、猟を始めた頃は遠投用の投げ竿にサーフリール、P E 3号のラインに昔から知られているカモキャッチャー(ハゲかけ鉤)という組み合わせで回収をしていました。
ただしこれにはいくつかの欠点があります。
一つは収納性。
サーフロッドは仕舞寸も決して短くはなく、展開に時間がかかります。
もうひとつはキャスト精度。サーフロッドの遠投は精度重視ではないのでキャストした後に獲物にキャッチャーがかかるよう、自分が移動することもしばしば。そして〜中距離での取り回しも決して良くありません。

以上の理由で段々と使わなくなっていきました。

その後は、ベイトリールとゲームロッドの組み合わせにシフトしました。
大遠投となるとスピニングリールに分がありますが、現代の高性能ベイトリールなら重いルアーを背負わせて60m程度までは余裕でキャスティングエリアに収まります。
精度が上がる分、キャッチャーも大掛かりなものは必要なく、メタルジグなどで十分回収が可能です。
このシステムは現在も車に積載し、運用しています。

そして本題となるラジコンボートですが、これはロングレンジハンティングが成功するようになってきたために新たに採用したシステムです。

運用動画はこちらをご覧ください。

まずは作りをご紹介します。

松岡式ボート回収システムとは

ラジコン+ベイトタックル、これがM式ボート回収システムだぁ!

まず、このシステムは私が生み出したものではありません。
猟友である松岡氏が考案したものに、私の使いやすいよう(というか手持ちのパーツで)改良を加えています。

これを初めて見せられたときは、一目で
そんなの、俺が考案したかった!ズルい!
とめちゃくちゃジェラりましたが、言葉にするのも悔しいのでその時は伝えませんでした(笑)

兎も角、このシステムの最大の特徴はこれです。

ラジコンボートをロストしない


まずラジコンボートのリスクは2つあります。
ひとつは、ラジコンボートがストラクチャーに引っ掛かって回収不能になる。
もうひとつは、バッテリー切れで回収不能になる。

ことです。特にバッテリー切れは、実際に運用するとわかる問題で、
大概の安価なバッテリー式ラジコンボートは稼働時間が15分ほどです。
物によってはバッテリーが2個付いて販売されていますが、それも一度水面に出してしまったら最後です。

ミイラ取りがミイラにならない、それが松岡式

しかしこのM式では、ラジコンはキャスティングタックルに釣り糸で接続されており、ボートで獲物に到達した後はリーリングで回収できるので、バッテリーは片道さえ持てば十分です。
また回収そのものも、自分と獲物の直線上にラジコンを送り込めばリーリングで獲物にフッキングさせることができ、細かなラジコン操作が不要になります。
つまり、キャスティングとボートのいいとこ取りをしたのがこの回収システムです。

これは非常に革新的です。
でも悔しいので、未だ面と向かって誉めていません(笑)
そのため、改めてここで賞賛したいと思います。

すごいよこれ!ガーサスですよセンパイ!!


それでは、気を取り直して(笑)このシステムを説明していきます。

M式ボート回収システムの構造

ピアノ線の端をアイ状に曲げてサルカンで接続している


まず、ボートと釣り糸の接続は、そのままではボートにラインが絡んでしまう可能性があります。またフック絡みのリスクもあります。

そのため、ボート⇄フック⇄釣り糸間にワイヤーを設け、絡み止めとしています。
本家松岡式では、絡み止めパイプに極太PEを通し、さらにスナップは青物用の強靭なサルカンを用いていますが、私はパイプはピアノ線に変更、スナップ、サルカンもMAX70lb程度のものにしています(これは手持ちの道具で作ったため、というのが主な理由ですが)

その代わり、獲物にかけるフックを弱いスナップ(多分ダイワのライトスナップ)に変えて、根がかり時にはここから千切れるようにしています。
これはボート本体が引っ掛かることはそうそうないという割り切りと、キャスティング用のベイトタックルが飛距離重視でPE3号なので、強度バランスを取った結果です。

発泡シモリは安いものでOK

このワイヤーとフックのセットのままでは沈んでしまうので、堤防釣りコーナーにある安物発泡シモリを2箇所につけています。
蛍光色で目立つ色なのでちょうど良く、セットに2色ついているので遠目で前後も分かりやすくなっています。

フックは、運用当初は大きなボラ掛けバリを使用していましたが、
あまり大きすぎると、ゲイプ(鉤のアーチ)も深く、鴨の首や翼が内側に収まってしまい、回収途中で外れる可能性が高くなることが分かりました。
そのため現在は、太刀魚ジギング用の四本鉤に変更しています。
フックも細くシャープで獲物に触れると確実に刺さってくれるのでこれはおすすめです。

三又サルカンで接続、フックのスナップは強度の弱いものを使用

ボート側ワイヤーとライン側ワイヤーの接続は三又サルカンを使用していますが、これは強度が高いパーツではないので、場合によっては、強いサルカンが良いでしょう。

私は、ボート走行時にフックがワイヤーに絡むことを危惧してあえて三又サルカンにしましたが、特にこれではなければということはありません。

ペラへの接続は最善手とは言えないが、現状ここしか付ける場所がない

ボートへの接続は、そのボートの作りによるのですが、
私の場合、ラダーパーツにキーリングを通しています。
(これも手持ちのパーツを使ったため。本来は強度を持った別のリングにしたいとこ)

装着箇所の理想としては
1)水面に近い位置(走行姿勢の変わらない位置)
2)ボートの中心軸かつ後端
3)操縦に影響しない場所
4)強度のある場所
なのですが、ラダー接続は3)4)においてベストとはいえません。
できれば、ボディーパーツから取りたいところですが、加工の手間と漏水リスクを天秤にかけ、現在の箇所で落ち着いています。
ラダーに付けるので少し旋回性が落ちている気がしますが、今のところ大きな問題は生じていません。

以上がこのシステムの紹介となります。

獲物の回収は段取りが大切(大体入念に準備したときほど獲れないけどw)

最後に、どんなに良いものを作っても、
運搬の利便性や、セッティングの手間なども考慮が必要です。

私の場合は、ベイトタックルはあらかじめラインとスナップを通した状態で、ケースに入れています
水の動かない池なら兎も角、河川の場合は時間が回収の鍵を握ることが多いでしょう。
タモ、イカギャフ、その他回収道具も、すぐに取り出して使えるような体制を整えておくことをおすすめします。
獲物を取ったら、即回収、即撤収。これに越したことはありません。

ではでは、ぜひ皆さんもチャレンジしてみてくださいね。

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お読みいただきありがとうございました。

※私の使用している道具、必要な道具はこちら。

********************
使用タックル
・ロッド:フィンチ カナリア610M
・リール:アブガルシア ビッグシューターコンパクト
・ライン:PE3号
********************

※Mシステムに必要な道具

ラジコンボート(バッテリー2個付き)


ピアノ線 1mm(1辺20cmほど、2本ほど用意すると良い)


発泡シモリ(35mm程度がベスト)

絡み止めパイプ

ゴムシモリ(発泡シモリの固定に)

フック(これはボラ掛け鉤、大きすぎないものを)


フック用スナップ(本線より弱いもの)


三又サルカン(80lb)


ボート、ライン接続用スナップ(70lb)


これだけあれは作れるかな?

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