
野遊び用途を叶えるモーラナイフ4本【考察編】
皆さんこんにちは。
先日書いたモーラナイフの選び方の記事は、狩猟だけではなく、アウトドア関係の皆様にも大変ご反響いただいております。
ありがとうございます。
自分でも結構しっかり書いたつもりなのですが、それ故に今大変なことが起きております。
それは・・・自分でも新しいモーラナイフが欲しくなってきてしまったことです(笑)
モーラナイフは私も過去何本も所有し、そして飽きたら人にあげる、という行為を繰り返してきました。これは決して使えなかったからではなく、安いのに性能が良いため、悩んだり困っている初心者にプレゼントしがちだからです(笑)
現在私の手元にあるのは、カンスボルブレードのモーラ2000とフィッシングスケーラー098です。
特にモーラ2000は私のモーラ遍歴の中では長くスタメンに入っており、キャンプやブッシュクラフト、狩猟解体に至るまで、万能に活躍しております。
今回は、私が趣味とするキャンプ、野営、釣り、狩猟、それらの野遊び全般に使うナイフを、モーラナイフのみ、そして最小限の本数で用途をカバーするには何を選ぶか、モーラナイフのドリームチームを構成する、という全く個人的な話です。
しかしその選択方法は、皆様にとっても考え方の参考になるのではないかと思ってここに記します。
ナイフの名称

まずナイフの話をするとどうしても専門用語が必要になりますので、こちらに貼っておきます。
言葉は記憶のアクセスコードです。、言葉を使わずに物事を考えることはできません。
各部名称は日本語か英語か、以外にもいくつか表現があります。無理して英語を使わなくても、日本語の呼び名がわかるならそれでOKです。
ナイフの部位と機能
ナイフのエッジには、それぞれ機能と用途があります。
毎度お馴染みですが、詳しくはこちら(笑)
ナイフの使い方を問われたとき、ほとんどの方は切る、という作業を思い浮かべると思いますが、ナイフの機能は他にもあります。
それは、切る、削る、割る、穿つ、の4つです。
これらをブレードのどこで行うかには、それぞれ適した場所があります。
・ポイントは、刺突、穿つのに使います。当然尖っている方が鋭利になります。
・カーブは、引き切るのに使用され、ナイフの切る作業のほとんどはここで行われます。カーブで対象物を撫でるように、浅い角度でエッジが移動することで切れ味が上がり、また対象物のより奥に切り進むことができます。
・エッジの刃もとは主に削る、割る、といった作業に使われます。特にナイフで切る作業は包丁のように刃もとを使うイメージを持たれる方が多いですが、実際は刃先よりのカーブを使うことがほとんどです。
一方、もともと刃厚が薄く切れ味が鋭い包丁などは、対象物を平らなまな板に置き、刃もとを押し付けるだけで切ることができます。
残念ながら、全ての用途を満点でこなせるナイフというのはありません。
しかし数を増やして良いならば、それぞれの能力を特化させることができます。
それではこれを元に、早速自分のモーラナイフを見直していきます(笑)
モーラ2000

入れ替えが激しい私のモーラ遍歴の中で、長らくスタメンに居座っているのがこのナイフです。気になって購入歴を調べてみたら2017年に入手していましたので、7年ほど使っていることになります。研ぎ直しでブレードがだいぶ痩せてきています。
このポジションはもちろんメイン、主人公です。グラップラー刃牙でいうと範馬刃牙です(そうか?)
特徴はブレードの中央付近から刃先にかけて厚みが薄く削られていることです。これにより、カーブを使った切る用途では、薄い刃が鋭い切れ味をもたらします。
一方刃元の方は他のモーラと同じスカンジグラインドであるため、削る、割るといった作業がしやすくなっており、故にナイフの用途としては万能型になります。
・・・と言いたいところなのですが、正直、何に使うにも中途半端、とも言えます。例えば木を削る、といった作業の場合、エッジを滑らせるスカンジ面がコンパニオンに比べて狭いため、引き切る面積が減り、作業の手数が増えます。それでも長くスタメンに居座っているのは、私がキャンプ、自然遊びのロケ仕事に出向いた時に、これ一本があればアドリブで凌ぎ切れる程度の能力は持っているからです。急に食材を切れと言われればそつなくこなすし、火を熾しておいてと頼まれれば、木を削って火口を作ることもできます。使える使えないの基準点が60点だとしたら、全ての作業を65点くらいでこなせるのがこのブレードのナイフです。(褒めてます)
ちなみにグリップも合わせて万能な樽型のストレートハンドルになります。
フィッシングスケーラー098

最近入手して電撃スタメン入りを果たしたのが、こちら。釣り用のモーラナイフです。
そのポジションは刃牙で言うとまさに柴千春(違う)主人公ではないがキラリと光る魅力があるナイフです。
カーブは浅く長いため、対象に対し浅い角度で大きく引き、刃もとは包丁のような押し切りの要素も強くなります。モーラ史上最も尖ったポイントは刺突にも使える剛性があります。
反面、長さ以外は木工ナイフと類似していて、意外と細かい作業にも向いています。釣り以外の用途でも優秀なナイフです。
スパインがギザギザのスケーラーになっているため、使い方によっては指が痛くなるのは、我慢です(笑)
その他の用途を補完する

この図は前回のモーラナイフの記事に載せたものです。モーラ2000(この図のカンスボル)はメインナイフで、フィッシングスケーラーはサブナイフです。現在モーラでハードめのナイフは所持しておりません。
となると、もう一本追加するとなるとまずはこれでしょう。そう、力こそパワー、モーラナイフ界の花山薫ことガーバーグです。
ガーバーグ

3つ目に選ぶとしたらこのガーバーグ。大きな作業用のハードナイフを選べばメインナイフのバックアップにもなり、他2つに用途も被らず間違いないでしょう。
悩むのは切れ味の良い炭素鋼か、サビに強いステンレスか、です。
ガーバーグのステンレス鋼材は14C28Nという他のモーラより、上級な鋼材を使用しています。
これはぜひ使用したい…とも思うのですが、ブレードデザインはモーラ2000と同じ、刃元は鋼材は違えど形状も同じです。
となると、ちょっとつまらない。
ただしガーバーグは刃厚3.2mmと厚みがありますので、炭素鋼を選べば、モーラ2000の代替としても切れ味はそんなに引けは取らないでしょう。
炭素鋼のフルタングナイフはあまり見かけませんし、うん、良いんじゃないでしょうか。
さらにもう一本追加するなら…
現在の布陣は、刃牙、千春、花山薫です。
ここに欲張ってもう一本テクニシャンタイプのグラップラー、もといナイフを追加する余地があります。まず思いつくのは図のカンスボル(モーラ2000)とフィッシングの間を埋めるナイフです。
となるとノーマルコンパニオンが候補に上がります。
フィッシングは細かい作業にも『使える』程度なので、普通に考えると軽作業に万能なノーマルコンパニオンのカーボンブレードあたりが妥当です。
うんうん、段々整理がついてきたぞ(笑)
コンパニオン カーボン

現代モーラナイフの基本にして、基礎。コンパニオンのカーボンブレードです。
刃牙で言うとあのバランスの良い山本選手といっても過言はないでしょう。
軽作業用途としては最もバランスに優れています。ナイフを一本だけに絞るならステン鋼材も良いですが、他にもメンバーがいるなら、2mm厚の炭素鋼で切れ味重視が最適です。
しかしながら、少しつまらない。
やっぱりコンパニオンのカーボンよ、と思い直して買ったは良いものの、すぐに飽きてしまうのは、そのバランスの良さゆえの難点です。山本選手と一緒ですね。
刃牙を知っている人に語弊がないように言っておきますが、コンパニオンはめちゃくちゃ良いナイフですからね(笑)
コンパニオン ヘビーデューティ カーボンor ステン

現在ドリームチームにはガーバーグがいます。
しかしガーバーグとモーラ2000は大きい作業向きですから、細かい作業用のナイフを用意するという手もあります。
そうつまり烈海王、多彩な技を持ったファイターの参戦です。
ヘビーデューティーはコンパニオンをベースに刃厚を3.2mmと厚くしており、ハードユースに向いています。
しかしブレードデザインはコンパニオンですので、ガーバーグはもちろん、モーラ2000と比較しても木工などの軽作業向きです。
ただし、刃厚がありますので力をかける作業、削る、割るといった使い方ではより安心感があります。個人的にはカーボンの方が刃持ちも良く使いやすいように感じています。
ただしそうなると、モーラ2000、ヘビーデューティ、ガーバーグの使い分けが微妙です。ガーバーグがいるならハードな作業はこちらに任せ、モーラ2000は狩猟解体メインにしてくなってきいます。
刃牙と烈海王と花山薫は、作品の中でも人気を3分する名キャラクターだからです。
そこで刃牙を、じゃなかったモーラ2000をもう少し軽作業向きにして距離を取る、と言う手を考えてみます。
ブッシュクラフトフォレスト

ブッシュクラフトラインは本来、フィンガーグルーブを備えたハンドルにコンパニオンヘビーデューティのブレードを組み合わせたモデルですが、1モデルだけ、ブレードをカンスボルに変えた、ブッシュクラフトフォレストというモデルがあります。カンスボルの樽型グリップとどっちが良いか、は用途に合わせた好みがあるでしょう。
まるで範馬勇次郎と食卓を共にした時の刃牙のようですね。
(もうだんだん何言ってるか分かんなくなってきた)
ドリームチームの完成!!
これらから2つのチームを組んでみました
チーム1
・ガーバーグ カーボン(薪割り、ブッシュクラフト)
・モーラ2000(解体、調理)
・コンパニオン カーボン(木工、調理)
・フィッシングスケーラー098(釣り、調理)
チーム2
・ガーバーグ カーボン(薪割り、ブッシュクラフト)
・ブッシュクラフトフォレスト(解体、調理)
・ヘビーデューティー カーボン(ブッシュクラフト、木工)
・フィッシングスケーラー098(釣り、調理)
文字に起こしてみたところ、チーム2に気持ちが傾いています。
なぜかというと、コンパニオンカーボン、つまり山本稔選手は、漫画内ではほぼ出落ちの扱いだからです。実際、山本選手の描写に何の意味があったのか、刃牙ファンの中でも最大の謎とされている事件です。
さて、何を書いているのかわからなくなってきたので、今回はこの辺で終わりたいと思います(笑)
そもそもモーラナイフはどれもコストパフォーマンスに優れますから、一つずつ揃えていけば良いんですけどね。
というわけで、しばらくモーラナイフを買い足して遊んでみようと思います。
昔使っていた頃とは、目的も技術も違うと思うので、今ならどう感じるか、とても楽しみです。何から揃えていくかな〜。追加したら1本ずつレビューしていきますかね。
ではでは♪
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