【ハイエンドモデル】狩猟用エアライフル寸評17選【2024年】
今回は巷を賑わす狩猟用エアライフルの最新・ハイエンドモデルを一挙に寸評していこうと思います。どうしてもよく知っているモデルの説明が厚くなってしまいますがご容赦ください。
※書いてからM24を追加したので18選になりました(笑)
FX IMPACT M3
良い:拡張性が高くて自分好みの銃に仕上げられる!
イマイチ:自分で弄れる知識と技術がないと持て余すかも
インパクトM3はFX Airgunsのフラッグシップモデルで長らくその地位を保っております。特徴は技術者のこだわりを全部詰め込んだようなモジュラー構造で、レギュレーター、ハンマースプリング、バルブリターンスプリングが全て外部調整可能です。
それらを調整するクイックチューンシステムは瞬時にセッティングを変更できる反面、不用意に銃に触れると設定が変わってしまうので要注意。
また基本はペレットガンで、エアスラッグを精度良く撃つには、国内販売されていないスラッグ用のオプションパーツをいくつか組み込む必要があります。海外ではサードパーティのパーツアクセサリーが豊富に出ていて、カスタマイズする楽しみもありますね。
FX PANTHERA(500/600/700)
良い:ベンチレストだけでなく、ポジションシューティングにもばっちり
イマイチ:700はハイパワー過ぎるので、玄人向け
FXパンテーラは、ロングレンジシューティングを念頭に、エアスラッグを精度良く撃てるように作られたエアライフルです。
バレルシュラウドの一部をプレナム室にすることでバレル強度を確保しています。
リアボトルの配置が独特ですが、据銃は思いの外バランスが良く構えやすいです。ストックはフルアジャスタブルです。
エアフローを突き詰めていて、レギュレーター圧がとても低いので思いのほか撃てます。
ただしこちらは基本、超ハイパワーで特に700はヘビースラッグ使用が標準となり、5.5mm口径でさえ30grスラッグを1000fps程度のハイスピードで飛ばす設定です。7.62mmはもはや何に使うのかわからないレベルです(笑)
ペレットを撃つなら500を選ぶのが賢明です。
FX DYNAMIC-700
良い:発射可能数が多い
イマイチ:60mmチークボトルは頬付けに慣れが必要
FXダイナミックは基本的にパンテーラとボトル/ストックレイアウトが違うだけです。
注意したいのはチークボトルが60mm径で、頬付けには慣れが必要です。
パンテーラ/ダイナミックともに、インパクトよりさらに細かく調整が可能なクイックチューンシステムが搭載されています。もちろんレギュレーターも外部調整可能です。インパクトに比べると意外とシンプルな構造です。
TJOさんのサイト見たらダイナミックは500/600の掲載がないんですね。
先にも書きましたが700は超ハイパワーで玄人向けです。
FX KING -600
良い:GRSストックがカッコいい
イマイチ:国内仕様のパワーレベルが気になる
FXキングはパンテーラ/ダイナミックと同じブロックを使用しており、性能も同じです。
海外では、キングはペレット向けのパワーレベルに設定されているという情報が見つかりましたが、実際の弾速などのデータは見つかりませんでした。
ただダイナミックブロックを使用してますので、いずれにせよハイパワー寄りのペレットガンでしょう。
クラウンの後継機のような見た目ですが、同じように考えるのは禁物です。
左側面に配置されるクイックチューンシステムにはロック機能などがないため、不用意に持つとダイヤルが動いて設定が変わってしまいます。野山を持ち歩いて使用したい、という場合にはこのモデルは避けた方が無難でしょう。
FX MAVERICK
良い:FXの中ではパーツ点数が少なく故障リスクも少ないかな。
イマイチ:良くも悪くも中庸
インパクトM3と混同されがちですが意外とシンプルな構造で、もっと評価されても良いのがマーベリックです。
ブルパップタイプとして無難な構成でまとまっています。
私はそもそも繊細すぎる銃は好みでないので、FXから1挺選ぶならこのマーベリックにしますかねぇ(DRSが出たらそっちですが)
第3世代の構造でプレナム容量は多いですが、こちらもインパクト同様精度良くスラッグを撃つにはパーツ交換が必要で、基本はペレットガンの位置付けです。レギュレーター、ハンマースプリングの外部調整が可能です。
Kalibrgun Cricket2 Tactical
良い:合理的な構造で、信頼性が高い。
イマイチ:ちょっと重め。
チェコのカリバーガンの主力モデルがクリケット2TCです。質実剛健な構造で、パーツ点数も少なく、故障リスクの低いブルパップライフルです。
非常に良くできたエアライフルです。ファインチューンで軽量エアスラッグも使えますが、これには専門知識が必要でしょう。
700mmバレルモデルもあり、こちらは軽量エアスラッグが撃てるようです。
少々重いのが難点ですが、野山でガンガン使うのにも良いでしょう。
しかしならがロータス(レンコン)マガジンは正直使いにくいですね。
Kalibrgun ARGUS 60
良い:合理的な構造で、信頼性が高い。
イマイチ:レンコンじゃない謎な構造のマガジン
こちらもシンプルな構造のハイパワーペレットガンです。
アーガス60は四角いシュラウドが独特ですが、非常によく考えて作られています。
チューブ式ですがエアタンク容量も多く、大口径でも不便はないと思います。これはアーガスに限ったことではないですが、ブルパップ、特に短いモデルは据銃姿勢にやや敏感です。上手く扱えるようになるには多少の慣れが必要でしょう。
Brocock Ghost
良い:モノコックボディは安心できる!
イマイチ:特になし。
ブロコックのフラッグシップモデル、ゴーストです。基本デザインは兄弟会社であるデイステート デルタウルフを参考にしています。
レギュレーター、ハンマースプリングが調整可能な第3世代エアライフルで、エアスラッグの使用まで視野に入れて作られています。
他にない特徴はモノコックボディを採用している点ですね。
エアスラッグ、ブルパップはハーモニクスにシビアな傾向にあるので、これは良さそうです。
僕も今新しく選ぶなら候補に入れたい銃ですね。
マガジンも秀逸な作りですし、見た目が好みならありでしょう。
箱出しのセッティングがどんなものか気になりますね。
DAYSTATE Red Wolf
良い:時代の最先端、コッキングもトリガーも軽い!
イマイチ:家電(笑)
レッドウルフはデイステートのフラッグシップモデルで、流麗なデザインの電子制御エアライフルです。具体的には空気圧のコントロールとトリガーが電子式となっています。
海外のエアライフル競技ではかなり成績も良く、その性能は折り紙付きですが、それを引き出すには相応の知識も必要となるようです。
あと時々バッテリーを充電する必要があります(笑)
DAYSTATE Delta Wolf
良い:プログラム書き換えでセッティングも自由自在!
イマイチ:電子部品の故障は判断が難しそう。
レッドウルフのブルパップVerがデルタウルフです。
狩猟に使うとなると流石にレッドウルフは取り回しが、となるでしょうから、ブルパップのデルタウルフは良いですね。それとデイステートはマガジンの作りが秀逸です。
この電子制御シリーズは、プログラムの書き換えで弾速や出力を変更できるのですが、私の周りにはまだこれをマスターして自由自在に操ってる人はおりません。
こうした情報がもっとあると手を出しやすくなりますよね。
RAW HM1000X
良い:強度は正義、厚みは精度!
イマイチ:このタイプのストックってちょっとチープに見えない?
英国のテオーベンを源流とする、米国のメーカーです。
現在はラピッドエアワークスを呼称しています。
その特徴はなんといっても無骨さで、バレルはなんと18mm径、各部の固定もこれでもかという固定方法を取られており、米国の競技では優秀な成績を出しています。
見た目が少し野暮ったいですが、これは機能美です(笑)
メーカーというよりビルダーに近いですね。恐らくバレルの仕上げなんかもマスプロより丁寧に仕上げられていると思います。
本国でも高価な銃ですが、栄興さんは結構頑張った価格設定で販売してますね。
僕も1挺欲しいです(笑)
細かいことですが、栄興さんは自社テストした銃については、商品ページに弾速、弾のデータをきちんとページに載せてくれています。
とても素晴らしいです。
ALTAROS M24
良い:ほんもののらいふるっぽい
イマイチ:ステータス極振り(はあと
装薬銃のM24のクローンのように見えるモデル。
タンクは細いシュラウドの中でタンク容量は極小です。
またボルトに見える部分がプレナムとなっており、非常に独創的な作りです。
現在のところ信憑性のあるエクストリームロングレンジ記録はこのALTAROSとM24が保持しています。
とにかくバレル剛性を高めてエクストリームロングレンジでも精度が出るようになっています。
自分でセッティングを出して遊ぶなら間違いなく楽しいですね。
ALTAROSさんとはたまにメールでエアスラッグの話をするので、とても信頼しております。
ちなみにこのモデルはマガジン付きですが、これはALTAROSのヘビースラッグ専用とのことです。
AGN VULCAN3
良い:精度と丈夫さの両立!
イマイチ:基本的に自分では弄れない。
チェコのエアガンテクノロジーの主力機種です。世界初のエアスラッグガン、と言っても良いでしょう。とはいえ構造はチェコ銃らしい質実剛健でシンプルな作りで、逆にどうしたら故障するか分からないレベルです。
精度と丈夫さ、以上!という割り切りです。
ちなみに据銃はブルパップらしいシビアさで、特にチークの付け方には慣れを要します。
AGN URAGAN2-600
良い:低重心で据銃安定性が高い!
イマイチ:チェコ銃としては複雑な構造。
AGNのフラッグシップモデルです。こちらはペレットガンですが、2になりスラッグも視野に入れた作りになりました。
バレルハイトを抑えた独特の構造は従来モデルから引き継がれていますが、チェコ銃にしてはかなり複雑な作りをしています。
AGNのマガジンはオープンカセットタイプで非常に使いやすいです。
AMA KRAiT-X
良い:チェコ銃の信頼性+フルアジャスタブル!
イマイチ:実物はカッコいいのに写真映えが悪い(笑)
AMAの主力機種です。これは箱出しの状態できちんとエアスラッグを撃てる設定になっており、5.5mmで28~30grの弾を飛ばす設定で精度も十分に出ております。バルカンのような扱いのシビアさも無く、とても優秀な銃です。
チェコ銃の中では機械工作精度が最も高く、どこかFXのような雰囲気を感じます。メンテをしていても安心の品質です(笑)
レギュレーター、ハンマースプリングともに外部調整が可能で、チーク調整、バットは上下と前後に調整可能で、十分にハイエンドエアライフルの機能を備えています。
重量も3.1kgとクラス最軽量レベルで、今後人気が出てくると良いですね。
多機能な分、チェコ銃としては少し複雑な構造をしています。
RTI Arms P-3
良い:スリムでコンパクト、性能もピカイチ
イマイチ:よく見るとところどころパーツが安っぽいような
RTIアームズは、あのアクラポビッチでもお馴染み?のスロベニアのメーカーです。
PはプロフェットのPです。なぜか3になったら省略されました(笑)
個人的にはかなり好きなエアライフルです。
3は基本はエアスラッグガンですが、国内仕様は知りません。
機能部品だけを繋げて作られたモジュラータイプのエアライフルですが、構造はシンプルでエア漏れリスクも低いでしょう。
精度面でもかなりこだわった作りをしており、実際にEBR(エクストリームベンチレスト)でも優勝した実力を持っています。
トリガータッチは、ブルパップなのにトリガーのすぐ後ろにシアーがあるかのようなダイレクト感に優れた良いトリガーです。
RTI MORA
良い:アグレッシブなデザイン
イマイチ:ここまでずんぐりむっくりさせんでも・・・
P-3をさらにハイパワーにして、見た目もアグレッシブにしたモデルです。国内だと余りにハイパワーにしても使い道に困るところですが、きちんとセッティングが出せるなら、見た目でこちらを選んでも良いでしょう。
ただし重量が4kg超えなのは少し気になりますね。
またこれもノーマルセッティングが気になるところですね。
SKOUT AIRGUNS EPOCH
良い:独創的な技術、まさに新時代!
イマイチ:メカメカしくてかっこいいけど正直重いよね。
スカウトエアガンズのエピックはデイステートに続く電子制御エアライフルです。このメーカーは元々ペイントボールガンのメーカーで、他業種からの参入であるため、色々とチャレンジングな技術が用いられています。精度も十分に出ているようですので今後に期待ですね。
結構重量があるので、ベンチレストメインで使うのが良いでしょう。
なおこのモデルは本国正式名称はEPOCH(エポック)ですが、国内販売名称はエピックだそうです。
繰り返しですが、スカウトエアガンズのエピックです。
ひとまず、こんなとこですかね。
これらの内、私が撃ち込んでみたいなぁと思うのは、ゴースト、 HM1000X、M24、P-3、EPOCHといったとこですかね。
ギミック的にはEPOCHが一番興味をそそられますが、すぐに飽きそうな気もします(笑)
プロフェットは独創的かつ合理的な構造でとても良いです。性能も間違いないですし、所持したいですねえ。
でもなんだかんだHM1000Xが一番長くじっくり愛せそうな気もしますが、私は根っからのマイノリティなのでM24を選んでしまいそうです。
というわけでP-3とM24が欲しいです(笑)
ちなみに私が普段触れているAGN、AMAは↑に入れてませんが、エアスラッグを撃つならAMA KRAiT-Xは最初からエアスラッグ仕様になっており、精度も出ているのでおすすめです。AMAはなかなか細かいところにこだわりが詰まっていて、とても信頼ができます。
クレイトもそうですがカトランも最高です。というかカトランが最高です(笑)最近の私の一番のお気に入りです。本当に欠点がない良いエアライフルです。
世界的にも今一番注目されている新星(ルーキー)と言えるでしょう。
まあ、今回はこの辺でしょうかね。
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※エアライフルの考察についてはこちらのマガジンもご参考ください。