5.5mmと6.35mm、どっちが燃費がいい?
デデン!!突然ですが皆さんに38TUNESクイズです。エアスラッグ弾は重量の選択肢が多いのが魅力の一つですが、同じ銃の5.5mmと6.35mm口径を用意して、どちらも同じ重量/同じ弾速で飛ばす最適セッティングをした場合、燃費が良いのはどちらでしょうか??コメントなども大歓迎です☆22時頃〆切です😊
— THE 38TUNES 【公式】 (@38_tunes) May 15, 2024
先日、Xにてこんなアンケートを取りました。
皆様たくさんの考察コメント、ありがとうございました。
とても興味深く読ませていただきました。
さて、これは本当は4時間締め切りのアンケートにしたつもりが、私の設定ミスで1日と4時間になってしまい、せっかくなので締め切りを待ってみました(笑)
話を整理します。
まず同じメーカーの同じレギュレーター付きPCP銃を5.5mmと6.35mmの2口径用意して、弾は同じ重量のエアスラッグで揃えます。
このエアライフルは使用する弾頭重量を飛ばすのに十分なパワーを備えたものです。そしてどちらも同じ弾速で、それぞれ適切なセッティングを取ったとします。つまり銃口出力は同一、ということです。
さて、その場合、満充填からそれぞれレギュレーター圧まで、どちらが沢山撃てるでしょうか?
というのが今回のクイズです。
これは弾道アプリでも確認ができないので、私が実際に試写を行い確認しました。銃のモデルなどは伏せますが、十分なプレナム容量を持つ、エアスラッグ用のエアライフルです。
今回のケースは、5.5mmではやや重め、6.35mmとしてはやや軽めの30grのエアスラッグの実測データから仮説推論を交えてお話しします。
せっかくなので結論は最後に持っていきますので、ぜひ最後までお読み下さい(笑)
まず、多くの方が辿り着いであろう、エア効率の要点は2つ。
・バレル内の摩擦
・エア効率
おおよそはこの2つで話ができるでしょう。
まずバレル内の摩擦は、同重量ならば口径が小さいほど、弾の前後長が伸びバレルへの接触面積が増えます。
ただし、単純な接触面積は、口径が大きくなれば外周も増えますから決定的な差があるというわけではないはずです。
しかしながら実際は、損失するエネルギーは大きく変わります。
というのも口径が小さければ弾の移動方向に摩擦面積が伸びます。
バレルはライフリングが切ってあるため、挿入した際に摩擦面前方の鉛が後ろに歪んで追いやられ、摩擦面の後部は特に大きな摩擦を生み出します。
5,5mmを使っていて.217はすんなり入ったのに.218を入れたら途中で止まった、というケースや、.217なのに重いスラッグを入れたら詰まった。
こんな経験がある方もこれを読んでいる方の中に3人くらいはいるでしょう(笑)そのため、重量(長さ)によりますが、摩擦の低さは6.35mmに軍配が上がります。
次にエア効率。先述のバレル内摩擦を一度忘れて、他を同じ条件で考えてみた場合、当然、容積が大きい方が空気総量として無駄になります。
機関部の作りは同じでもバレルは口径が大きいほど容積は大きく、さらにバレル長が長いほど容積差が生まれるでしょう。
つまりエア効率は5.5mmに軍配が上がります。
そして恐らくここに触れる方はいなかったのではないかと思いますがもう一点、
同じ出力でも、口径が違えばレギュレーター圧が異なる。
という問題があります。
当然、レギュレーター圧が低いほど、撃てる数は増えます。
答えから先に言うと、同じ出力を出そうとした場合、口径が小さい方が設定レギュレーター圧は高めの傾向になります。
これは、高い摩擦を解消するためには、高い圧力で初動エネルギーを与える必要があるからではないかと考えています。
30gr/950fpsの適正セッティングを取った場合の例で言うと
5.5mm:140bar
6.35mm:135bar
といった感じです。(あくまで、例です)
ではこれら3つを踏まえて、5.5mm、6.35mmのどっちがたくさん撃てるの?
というと、このぐらいの重さでは、
A:5.5mmの方が少し燃費が良い
が計測データによる答えになります。
テストしたエアライフルでは5.5mmの方が〜20%ほど多く撃てました。
弾を動かすのは圧縮空気の解放エネルギーですから、その解放空間が多少違う形でも同じ容積であれば同じ速度が出せるはずですが、実際はバレル内を弾が進むほどに容積差は大きくなります。
この容積ロスの方が弾の摩擦より遥かに大きい影響というわけです。
ちなみに先のレギュレーターの圧力差は見た目はすごく損した気持ちになりますが、実際は数発程度のshot数の違いなので、エア効率に吸収されてしまうレベルでした。
今回のテストは700mmバレルの出力に余裕のあるエアライフルでしたが、これが、バレル長が短い、など出力のボトルネックになる要因があればまた結果は異なるはずです。
とまあ、こんな感じです。
最後に、今テストしている4.5mmのエアスラッグは、驚くほど燃費が良いです。AMA KATRAN の300cc弱のエアチューブなのですが、たくさん撃って、あ、残圧!と思ってメーター除いても全然減ってません(笑)
実はこの4.5mmを13grのエアスラッグでセッティングすると、マズルエネルギーは26ft/lbsほどで5.5mm以下の優しい銃口エネルギー、50m以上は5.5mmペレット以上のエネルギー、しかも超低燃費、弾代はエアスラッグでも5.5mmペレット同等、と良いことづくめの未来が待っています。
これがうまくいけば、きっと日本のエアライフルシーンに革命が起きること間違いなしです。
うまくいけば(笑)
※一般的にはこれを、沼にハマる、と呼びます。
と言うわけで、皆様どうでしたか?
また何かクイズを思いついたらアンケートをしますので、
懲りずに遊んでいただけましたら嬉しいです。
ではでは。
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