バルカン3が出るぞ!⑥ZANスラッグが良いぞ。
そもそも、私が個人輸入し、エアスラッグの世界にのめり込んだことから始まったこのバルカン3の市販化ですが、以前記事に書いた通り、そのセッティングは簡単なものではありません。
まず使用する銃のバレルとの相性の良い外径、弾選びから始まります。
5.5mm(.22)口径で言うと、主流は.217と.218、これはH&N などが展開する選択肢ですが、JSBノックアウトには.216もあり、米国で人気のNSAスラッグには.216~.218まで0.005単位でサイズが存在します。
なぜこんなに選択肢があるかというと、エアスラッグは弾とバレル径がピッタリとフィットする必要があるためです。
で、それだけならまだ簡単なのですが、バレルにピッタリとフィットする、と言うのは、鉛の硬さや、長さ、実測外径も影響します。
軽い.218スラッグで撃てても、重い.218スラッグでは弾詰まりを起こしたりします。
また.218と表記されていてもメーカーによってその実測値は異なります。
つまり入手して撃ってみないとわからないというわけです。
私が今まで入手、テストしたエアスラッグは(指を折って数えてみるw)
…6ブランド?20種以上になるでしょうか。とにかくいっぱいですw
ある程度は海外フォーラムの情報などで推測はできるのですが、向こうでも結構意見がまちまちですw
とにかくこれらの弾をひたすら撃って、弾速の調整をし、集弾の確認をし、
辿り着いたのが今回紹介するZANスラッグです。
ZANスラッグとは
ZANスラッグはスロベニアのZAN projectileが製造販売するエアライフル弾です。
スロベニアといえばモータースポーツのレース用マフラーでお馴染みのアクラポヴィッチが有名ですね(主観です)
ちなみに私たちはザンスラッグと呼んでいますが、向こうの発音ではジャン、と呼びます。ライフル競技が大好きなイケメン、Zan sudeさんが開発しています。
主な特徴は非常に高い工作精度と、個別トレーでの販売です。
5.5mmについてはひとまず.218外径からの取り扱いになりますが、使用する鉛は他のメーカーのエアスラッグに比べてかなり柔らかい部類で、
バレルに対する許容範囲が広いです。
一般的に.217外径を使うCZ600mmノンチョークバレルでも、問題なくZANスラッグを撃てているようです。(チョークド及びヘビースラッグは未確認)
またFX社のSTX以降のバレルでも.218外径がちょうど良いようです。
※エアスラッグを試す際は、最初はマガジンを使用せず、1発ずつ手で装填し、相性を確認することをお勧めします。いきなりマガジンで使用すると、最悪の場合、半装填で弾詰まりを起こし、マガジンが外れなくなります。
さて、こうして入手したエアスラッグをひとつずつ、我が家にある0.0015グレイン単位で測れる超精密電子秤で重量を計測し、最も均一だったのがこのZANスラッグです。
ただし、間違えないでいただきたいのは、
こうしたエアスラッグの比較の話は、重量や公表値との比較は可能ですが、
どれが一番精度が高いか、というのはなかなか難しいものです。
なぜかというと、どのエアスラッグも銃とセッティングとの相性があり、例えそれらひとつひとつのセッティングを取ったとしても、この弾のこの重さはこの銃との相性が良い、というだけであり、誰にでも共通する結果にはならないからです。
これはペレット、JSB ジャンボヘビー18grもそうです。
多くの銃がこの弾を基準にエアライフルを作っているため、この弾が精度が出るというイメージがありますが、世の中にはそうでないモデルも存在します。例えば以前のデイステートハンツマンは40ftlbs設定だったので、18grで最適弾速、というのは無理があり、ジャンボモンスターの方が精度が良いものでした。
とにかく銃と弾というのはセッティング次第なのです。
とはいえ、品質については別です。
ZANスラッグは最近改良が行われ、100pcsの個別トレーにラップフィルムを貼り付け、弾の劣化を最小限に抑えています。
品質については良いに越したことはないのです。
さらに、このラップフィルムにはシールが付いてるので、そのまま的台に貼り付けられますw これ使うと、弾が仕舞えなくなるんですけど(笑)
そんなわけでこのZANスラッグはf-rangeが輸入し、販売をしていきます。
バルカン3の指定弾となりますので、ぜひ楽しみにお待ちください。