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【演者さんの個性を愉しむ音声作品紹介】①怒りの演技でもこんなに違う

こんにちは。さわなです。

 突然ですが【演者さんの個性を愉しむ音声作品紹介】と題しまして、音声作品紹介記事を書いていこうと思います!

趣旨

 同じ台本でも演者さんによって演技や表現は様々。それがフリー台本を使用した音声作品の楽しみ方のひとつであると思っています。
 「台詞は同じなのに音声作品によって個性があって楽しい!」「演技や表現の個性によるストーリーの再発見」「文字が3次元になるときのベクトルの個性」をレビューしていく記事です。

ご留意事項

記事をご覧の皆様に私からにお伝えしたいこと。

*主にさわなの台本を使用した音声作品から取り上げさせて頂きます。
 フリー台本を書き始めてから丸4年となり、多くの台本をご使用頂いております。お世話になっている演者様方へ、僅かではありますが恩返しとして、当方の台本使用作品を中心に取り上げます。
 余裕があれば、自分がリスナーとして気になった音声も取り上げていきたいと思います。

*ご紹介は一部の作品になってしまうことをお詫び致します。
 すべてをご紹介するのは難しく、一部とさせて頂きます。

*同じ台本の音声作品を複数ご紹介します。
 繰り返しになりますが、同じ台本を使用した音声作品の個性を私主観でピックアップし、ご紹介します。比較や優劣をつけるものではございません。しかしながら、並べられることに抵抗感をお持ちの方がいらっしゃることも承知の上です。不快な点がございましたらコメントやTwitter DM等でお知らせください。

*あくまでさわなが一方的に記事化しているものです。
 ネットに公開されているものは拡散してOK精神の元(是非みんなに広めたくて!)、ご紹介させていただく所存です。掲載は控えて欲しいなど、苦情は何なりとお伝えください。

* *

今回の台本:【男性向け】束縛されたい女子はあなたをも束縛したい

 2021年6月投稿のこちらを取り上げます。

【あらすじ】自身のことを構ってもらいたがる彼女の話。彼女からの連絡に気付かず放置していた夕方。たまたまタイミングが合ったので電話に出てみると、彼女はかなり怒っていた。「束縛されないと愛されているって感じない!」そう怒って彼氏に束縛を強要する。

 シチュエーション的には束縛、罵倒系。甘い要素はなく彼女(読み手)が彼(聞き手)を電話越しで叱責する台本です。
 ダークで癒やしの欠片もございませんが、女性(声)の怒った演技は一定層に需要があると思っています。
 「この声にガチで怒られてみたい!」願望を抱いた方もいるのではないでしょうか。

罵倒系台本と言っても、大まかにこんなのがあると思いますが、
・失態をガチで怒られ精神をえぐられるマジおこ台本
・「メス豚(これは女性向けですかね)」「バカっ」「変態」な辱める言葉シャワーを延々と浴びせられる罵られたいM向けの言葉責めプレイ台本

 こちらの台本は前者のマジおこ台本。
私の頭の中では、ずーっとメンヘラ束縛依存系女子は一方的に話を展開し、彼氏(聴き手)を参るまで責め続けていました。(脳内再生の結果)

 今回は3作品ご紹介致します。リスナーとして、演技や表現を楽しんだ結果のレビューです。
 ご紹介の順番は私が把握・視聴した順番になっています。
 引用しているチャンネル名、動画は2021年9月時点のものです。

* *

音声作品紹介①(りのあチャンネル様)

■りのあチャンネル様より引用

 呆れて怒る気にもなれない冷め切ったトーンがとても印象的でした。
 淡々と相手を責めている時に怒りに火が付いて語気を強めるところ、相手への失望も混じっているところも内心の煮えたぎった怒りを感じて震えます。(冷静に責められているとマジで怒られているように感じる)
 最後「私を束縛して!」と要求するシーンでは少しデレがあるものの、淡々としていて冷酷な印象です。相手を試すような、また信用していない様子もまた彼女の内面が垣間見えるようで深みを感じました。
 台本制作時はずっと怒っている女子が脳内再生されていたので、とてもイメージに近かったです。加えて、淡々として冷め切った怒りの表現が素晴らしかったと感じました。

音声作品紹介②(こまつりなチャンネル / Rina Komatsu Ch.様)

■こまつりなチャンネル / Rina Komatsu Ch.様より引用

 罵倒パワーが強いです。声の強さや声色が印象的で怒っている声が可愛いと感じてしまいます。
 相手を責めているけど、彼女の必死さを感じます。突き放しているのではなく、「私のことをわかって欲しい」「お願い!わかってよ!」と依存している様子にとても闇を感じます。(ヤンデレというか、一緒に闇に引きずり込もうとするような)
 一番印象的だったのは最後のシーン。デレ成分が強くて彼を信じ切っている従順さを感じます。
 このままデレトーンで行くかと思いきや、最後のひと言はダークネス。寝首をかかれたように落とされます。(お見事)
 感情の起伏が激しくてジェットコースターのような作品です。
 台本制作時はデレは頭になかったので、ヤンデレになるんだ!と感動しました。新しい価値を与えてくださいました。抑揚のある演技素晴らしかったです。

音声作品紹介③(真冬姉さん【ASMRシチュボ】様)

■真冬姉さん【ASMRシチュボ】様より引用

 怒っている様子がリアルに感じました。「怒っている」「叱っている」より、相手の様子を伺いながら、「自分の考えを主張し伝えている」が近く、絶妙なリアルさに驚きました。
 聴いていて、「あぁ、実際は激昂して怒るってなかなかないもんなぁ」とリアルドキュメントをのぞき見している気分でした。
 こちらの音声でも特に印象的だったのが最後のシーンで、すっごい切ないんです。
 彼に対して懇願している。まるで彼の足にすがっているような。さっきまで怒っていた彼女が…ですよ。切ない声で「お願い」と言ってくる。
 台本制作時は怒り狂っている女子しか頭になかったので、「ああ、そんなに彼のこと好きなんだなぁ」って、切なさにきゅうんとしました。愛情を感じさせる切なさがとても素晴らしかったです。

* *

台本作者の所感と総括

 この場を借りて3チャンネルの皆様には御礼申し上げます。
シチュエーションボイスは劇調だったり、リアルなトーンであったり、表現の幅が様々あると思います。
 「怒り」の台詞にしてもこれだけ表現の違いが三者三様で発見がありました。

 特に私が驚いたのは、オチシーンにおける印象の違いです。
 ・相手を信用していない冷酷さ
 ・相手に依存しきったヤンデレ
 ・相手にすがる切ない愛情

 同じ台詞なはずなのに…!?

 たまげます!

 台本の読み込み方や解釈の違いが演技に出ているのかなと思い(素人考え)、非常に興味深かったです。

 どんな彼氏(聴き手)を思い浮かべて演じられているのか…なのかな。
彼女(読み手)の性格も違いますが、彼氏(聴き手)の性格も違うんでしょう。
 どんな相手に向けて語りかけているか…それを決めるのはリスナー層。ひとつの台本をとってもニュアンスの違う様々な彼女(彼氏)が誕生する所以はきっとリスナーの皆様の存在があってこそなのかなとも思ったり。

 リスナーのあなたも一緒に作品を創るクリエーターなのかもしれません。

* *

〜最後まで読んで頂き、ありがとうございました〜


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