京町家の温熱レポート
はじめに
昭和20年建築のかつての我が家(賃貸)はまさに徒然草の「家の作り様は、夏を旨とすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き頃、悪き住居は、堪へ難き事なり。」の通りに作られているのだろうと考えています。
しかし、冷房機器は進化し、温暖化は進み、緑地の減った現代の京都市内において夏は暑いし冬は寒い燃費の悪い困ったお家です。趣ある良い家なんですがね。
2023年における室温・床室外温度・電力ガス使用量・ついでに明るさレポートを書いていきます。
まとめ
夏は2階が暑く無冷房なら37℃
冬はどこでも寒く朝は外気温+10℃ぐらい。
冬の床は冷たく暖房時も外気温7℃で、15(+8)℃までしか温められてない
前提
住人について
大人二人暮らし
一人はほぼ家にいる
一人は日中は毎月10日間ぐらい家にいない
冷暖房、給湯設備
一階、二階それぞれダイキン10畳用エアコン2021年製が1台ずつ。部分間欠運転。
ガス給湯器(エコジョーズではない)
ガスコンロ
建物について
こんな間取りです。①~⑤は温度計を置いた場所です。
冷暖房対象は
一階が15平米
二階が21平米
天井高は220cm
※トイレ風呂の周りは屋根だけある土間で温熱的には外部
断熱はおそらくなし。もしかしたら天井断熱は少しあるかも
2階はアルミサッシ、1階は木製サッシ(隙間だらけ)、中空ポリカを使った簡易な断熱をしています。
立地
上京区の下の方の住宅地
平安時代でいうと大内裏の北西あたり(どうやら道の上)
西陣織の生産エリアでもあったので用途地域は準工業地域
温度レポート
年間推移
夏
無暖房、窓は開けないタイミングがありましたので見てみます。
暑い日でざっくりこんな感じです。
2階 max 37℃ 19:00頃 min 33℃ 07:00頃
1階 max 33℃ 19:00頃 min 32℃ 07:00頃
玄関 max 30.4℃ 19:00頃 min 29.7℃ 07:00頃
外 max 35℃ 15:00-17:00 min 29℃ 05:00頃
玄関の温度計は床置きなんですが、涼しく温度変化も小さめです。
冷房は25~28度ぐらいで運用していたみたいです。
2023年7月20日~2024年8月20日(32日間)の使用電力は344[kWh]、7,300円。一日当たり10.8kWh、228円
冬
年末はこんな感じです。
暖房を切った端から温度は下がり毎朝外気温+8℃ぐらいまで下がります。
暖房は20℃ぐらいで運用してました。
2023年12月19日~2024年1月21日(34日間)の使用電力は603[kWh]、15,974円。一日当たり17.7kWh、470円
あまりにも寒いので床や壁の温度も計りました。
1月末の平均的な寒さの22:00頃です。
1階は暖房あり、2階は暖房きってから数時間といった感じの状態です。