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#ホラー
「怪異」とまとめるのではなく、「傷を負った共同生活者」と考える。【営繕かるかや怪異譚/小野不由美】
生きるとは、たくさんの傷を負って、治していくことの繰り返しだ。
それは体や心、時には家にできることもある。
この本はその傷とどう向き合っていくかの物語だ。
短編ごとに出てくる登場人物たちは家にまつわる怪異に襲われる。
それは原因がわかるものもあれば、わからないものもある。
実際に幽霊に出くわす者もいれば、見えない者もいる。
現象は様々だが、確かにその家で起こる。
家は人間が負い、治せなかった