イバラシティ ロールのプロットを書くことについて テストプレイ最終を振り返りながら覚醒イベントまで

はじめに

イバラシティ ENo.495 毒島百香 / ラピアクチュールのPL 水面(@37m0pen)です。今回はイバラシティのロールで、イベント形式というか、シナリオ形式というか、事前にプロットを書いて複数人でロールする、というのをやったので、書き方とか、やってて思ったこととか、経緯とか、背景とか、思ったこととかを記事にしようと思います。書いているうちにどんどん説明をしたくなってしまったので、どんどん長くなりました。本題は結構後ろの方なので飛ばしてもいいと思います。

実際に使ったのはこんな感じ(コピーのリンクになっています)

コメント 2020-03-24 235538

毒島百香について 何故イベントが必要だったのか

イバラシティではAtoZという特撮ものの企画があります。ヒーロー団体のAAAと、人類真化をもくろむ悪の組織XYZという箱を用意して色々やろうぜ、というものです。

毒島百香はテストプレイの最後にXYZに誘拐されて、怪人へと改造されてしまう、本プレイでは怪人としてプレイする、というコンセプトの元に生まれたキャラクターです。

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テストプレイ期間全体では高校生活を満喫し、恋愛やら青春やらをして、コンセプト通りに誘拐されました。お前の青春は今しかない! 今を駆け抜けるんだ、テストプレイに全てを満喫するんだ!! と駆け抜けました。おおよそ100日後に改造される女子高生。絵はゆぶねさんにコミッションで超絶かわいいのを描いてもらいました。ヤバい。怪人体のデザインはハセさん。ヤバい。ハセさんはXYZの主催でもあります。ヤバい。

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そのコンセプト上、毒島百香は、

テストプレイで誘拐されて改造されて  本プレイで怪人として覚醒する

必要がありました。設定や日記でそれらを済ませることもできるのですが、私はロールでそれをやりたいと思いました。特にイバラシティというのはシティマップという素晴らしいものがあり、時間や空間が本当に存在するかのようにロールできます。

イバラシティは日常から非日常への反転という要素をあらかじめ強く持っており、イバラシティ-ハザマという、日常を暮らしたイバラシティが荒廃したハザマを冒険するという要素があります。なので、毒島百香の日常から非日常への反転も、日常が存在してきた空間のなかで、日常の地続きでその終わりを劇的にロールしたいと思いました。

誘拐 改造 テストプレイの終わり 死の十日間

テストプレイ最終更新は、改造された直後で、もう取り返しのつかなくなった状態で、再びハザマを迎える回にしたいと思いました。全てが済んでしまったあと、チャットで最後のメッセージを送る、というのをやりたいと思いました。

コメント 2020-03-25 002650

やりました。

しかしここに至るまでに大変な道のりがありました。ロールについて事前にどういう風に誘拐されて改造されるかは打ち合わせしていたのですが、第5回(5/20)が更新されて、10日後(5/30)に最終更新がくるとわかり、水面は焦りました。

10日間のうちに、百香が誘拐されて、改造を受けなければいけなくなったのです。並行してめちゃめちゃ重たいロールをしていたから、全てが塊となって押し寄せてきて、私は死にました。本当に大変だった。

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しかし非常勤の先生であるヨキ先生と二人でお買い物に行って、恋だとか好きだとか、ファーストキスをするだとか、あるいはヨコハマシティの大学に行ってしまう他校の先輩と異能のコンプレックスや進路の話をして泣いてしまうだとかは、いいんです。あるいは手術台に拘束されて麻酔を吸わされたり、しゃべれなくされたりするのは、いいんです。いや全然大変なんですけど、何がいいかというと、1対1のロールなので、お互いに様子を見て進めていけば、とりあえず最後までやりきることができます

しかし、百香が誘拐される下りは、複数人のロールが必要でした。せっかくXYZという悪ーい組織であるからには、組織的な、プロフェッショナルな犯罪を見たかった。百香が誘拐されて改造されるというのは百香の設定のためのストーリーと設定ですが、同時にXYZという組織のヤバ加減を示す重要な機会であるし、XYZの色々なヤバいやつらのロールは無限に見たいし、絶対に楽しいと思ったのです。

そこで、先行して実験室で改造されながら、誘拐される計画を立てました。グーグルドキュメントのタイムスタンプを見返すと、5/20→5/30の死の10日間のうち、誘拐のプランが5/21 朝7時に書き上がっています。この誘拐の企画書がこのイベント形式でまとめることの始まりで、ここから始まったとも言えます。

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あくまでもこれがたたき台で、XYZの皆様と相談して、実際に誘拐ロール開始にまでこぎ着けたのが5/24の24時前。

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誘拐が終わったのが29日の22時。

コメント 2020-03-25 010206

しかし実際の誘拐ロールは、私が初め引いた計画にはないことが色々起きました。姿の見えない怪人セピーダマスが現れたり、井垣さんが登場したり。首を絞められたり。またそのバックグラウンドで、ヨキくんが百香の行方を追って戦闘したり。

あくまでも計画は計画で、実際にロールをしてみると、思いも寄らぬことがおきたり、想定していなかったロールを相手にねじ込まれたりと、ちゃんと広がりがあるなというのが手応えとしてありました。サツキちゃんは友達だったけれど実は怪人で、自分を助けにきたと思ったら誘拐しにきた……そのときの心境などは、ロールしてみないとわからなかった。思いのほか時間がかかったりして、死にそうになったりもする。

ちなみに改造が終わったのが23時。

コメント 2020-03-25 010859

ここからなんとかチャットを打って、本更新を迎えます。本更新を迎えるとともに、大変な一撃を受けて水面は死んでしまうのですが、それはまた別のところで……。

本プレイ 百香覚醒イベント

こうして怪人に改造されたはいいのですが、毒島百香は設定上、脳に改造は加えられていますが、洗脳はされていません。ハセさんと打ち合わせた結果、そうなりました。つまりそうなると、毒島百香が怪人として振る舞うには、それ相応の出来事が必要になります。身体の変化だけでなく、精神の変化もまたロールする必要が出てきました。そしてやはりそれは、本プレイの初回更新までに行う必要がありました。

とはいえ、テストプレイ終了から本プレイまで時間は相応にありました。そこで前回行った誘拐のプランニングと同様に、百香が覚醒するまでの流れをプロットにまとめて、AtoZのみんなと共有することにしたのです。

改めて、百香覚醒イベント。やっと本題です

コメント 2020-03-24 235538

シートを見ると分かるのですが、このイベントは、

1.  目を覚ます

2. ミカボシコーポレーションから逃げ出す

3. 怪人体のまま街をうろつく

4. 友達にばったり出会った結果、ヒーローに攻撃される

5. ミカボシコーポレーションに帰る

で構成され、指示事項や、そのシーンでやりたいこと、意図することをぶら下げています。加えて、そのシーンを作る上で手伝って欲しいこと、人を呼びかけました。幸いAtoZは箱とそのキャストがいる企画ですから、人材は豊富です。

こうすることで、そのシーンはこちらも都合がいいよ、という人がロールする場面が出来ます。当然、脱走しようとする怪人に対して紳士的な態度を取る顔のいい男に酸がかかって火傷したり、友達の姫ちゃんがあまりにも優しくて水面が"""感情"""になったり、また別の友達であるスザクくんが失明することになったり、それをきっかけに変身できなくなっていたヒーローのレンゴクが再び変身できるようになったり、一連の変身シーンのアイコンがとにかくヤバかったり、そういうわけのわからないことはもちろん事前に想定していませんでした。最高の特等席です。正気ではない。

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いやだって私は

コメント 2020-03-25 020429

これしか書いてないんだぞ。これ↑があれ↑↑だぞ。頭おかしくなるでしょ。しかもそのあとも『・逃げる』しか書いてないのに、レンゴクのライバルとして描写されているバイタルエクスとの戦闘が始まったりして、優勝しました。

コメント 2020-03-25 021120

もちろん百香の方も、プロットでずっと伏せていた、ラピアクチュール/最悪の仕立て服という名前を披露したり、自分を誘拐したサツキちゃんの手に今は縋ったり、それから夜のドライブでサツキちゃんの昔話をしてもらったりと、色々しています。

大事なのは任せること

まあ頭おかしくなるロールがねじ込まれたり、優勝するかはともかくとして、とにかく実際にどうロールされるかというのは極力指示せずに、ロールに任せるままに進むようには腐心しました。なので

重要なのは、自分がどういうシーンをやりたいか、どういう人やどういうロールを求めているかは明らかにしつつ、しかしどうロールされるかは任せる……という舞台作りが、イベントの企画には必要だと思いました。


あとさらっと

コメント 2020-03-25 022723

こんな感じで軽ーく頼み事をしていたら、それにあわせての洗脳ロールがマジでヤバくて、なんというか、とにかく何でもいいからパスをする、というのは大事だな、と思いました。

大事なのは任せすぎないこと

しかしながら、当然ロールというものはやっているうちに盛り上がったり、事情や生活のためにレスできなかったり、あるいはそれを待ったりと、どうしても時間は延びます。伸びに伸びる。このイベントも、十二月にずんどこ入り込んでいって、ホントに終わるのか?? 初回更新に間に合うのか? と戦々恐々でした。イベントを企画すると想定より絶対に伸びる。これは絶対に忘れない方がいいと思います。今やってる殺人鬼イベントなんて1月からやっててまだ終わらないぞ。

しかし、振り返ってよかったな、と思ったノウハウとしては、お話の主導権を握り、一番ロールする人が私自身ということです。もちろんロールしなければいけないロール量は増えますが、少なくともロールすれば進みますし、シーンを進めたいときはそういう風に動けばいい。極力シーンの主導権は、イベントの主要メンバーが握っている方がいいな、と思いました。テストプレイの誘拐でもそうですが、百香が動くことでシーンが進むというのは重要なことで、企画者が一番責任を取れるので、あんまり任せすぎない方がいいと思いました。

このイベントを企画できたのは幸いまだみんなロールをあまり抱えてなかったし、まだ更新が始まっていなかったので、色々と自由に動いてもらえた、という背景もあります。実際に更新が始まると、いやー、大変ですね! イベントをやっていても、更新五日前くらいはみんなロールできなくなったりするので、そのあたりのことを踏まえても、やっぱりイベントはめちゃめちゃ後ろに伸びるぞ!! ということです。

まとめ

プロットを書いて大がかりなイベントをやると、日常ロールではなかなか見れないロールをしてもらえたり、ストーリーにストーリーが重なってなんかこう重層的なアレが出たり、因果に因果が絡まって深みのあるアレが出たりと、色々面白いことも盛りだくさんです。アイコン芸をやる人は事前準備しやすかったりもするでしょう。とはいえ……まあ大変なので、あまり長すぎるプロットにせず、大枠はシンプルなぐらいでやるのを……オススメします!!

以上です。どうもありがとうございました。



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