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[プレビュー]アーセナルvsニューカッスル『どうすんの?』【20-21プレミアリーグ第19節】

【前節の反省ポイント】

前節(クリスタルパレス戦)を観戦して、自分が感じた「ここは直すべきでは?」というポイントを挙げます。

〇CBの縦パスのコースを埋めてしまう"2ボランチのポジショニング"

自分は最近、アーセナルのCBからの縦パスの少なさについて、とても関心を持っている。

CBの縦パスにしか触れない記事を書いたくらい。

ここでは、この問題について新たに思ったことがあったので紹介する。

何を思ったかというと…

⇨CBがボールを持った際の、ボランチのポジショニングに問題がある

ということ。

(象徴的なシーン→10:33)

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ルイスがボールを持った時のジャカ-セバージョスの両ボランチのポジショニングは、2本の楔(=縦パス)のコースを消していて、最悪だと思う。

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こういったポジショニングになってしまうのには、"ボランチ2枚を横に並べる"というビルドアップの配置が関係していると思う。


[外伝]~ルイス先生の的確な指示~

このジャカ、セバージョスのポジショニングの過ちにルイスは気付いていた。

そして10:47。2人へのポジショニング指示がカメラに抜かれていた。

その指示はコチラ。

ジャカへの指示:横にこい!(→3バック化)
セバへの指示:中央にいろ!(→ひし形を作る)

[指示後の配置](10:49)

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この"ひし形のビルドアップ"は、相手2トップに対して3人のDFラインという数的優位を作るだけでなく、楔のコースも空くという理想的なもの。

散々自分が提唱してきたこのカタチを、ルイスが作らせていて、なんだか嬉しい。

このカタチを作ることをルールにしてほしい。


【ニューカッスルの紹介】

~基本戦術~

[攻撃]

チーム全体として何か明確な狙いあるようには見えず、選手たちのアドリブに頼っている印象。ボールを保持していても怖さはない。

チャンス傾向としては、ロングボールのこぼれ球を狙った二次攻撃や、ロングカウンター

前回対戦でもカウンターから数回ビックチャンスを作られていて、油断はできない。

[守備]

基本は5-4-1

CFにキャロルが起用された前回対戦では、その守備貢献によって6-4-0に近いカタチになっていた。

…………………

前回対戦の中で、DAZNで解説を担当されていた川勝良一さんからこんなご指摘があった。

「守備に人数は足りているけれど、ラインにズレが多くみられる。」


オーバメヤンの活躍に期待できる。



【前線の選手たちの"裏抜けの動き"がカギを握る】

直近の前回対戦と同じような試合展開になることは必然。だとすると、「アーセナルがボールを保持して敵陣深くまで押し込む」という局面が続くことになる。

よって、「ニューカッスルの守備ブロックを打開できるか」がこの試合で勝ち点3をもぎ取るための1番のキーポイントになる。

では、その守備ブロックを崩すために最も必要なコトとは何だろう。

それは、1.5列目(ライン間)の選手たちの裏抜けだ。

この動きに合わせて(ⅰ)スルーパスが通れば、"マイナスへの折り返し"などの理想的な展開へと繋がる。

また、(ⅱ)相手DF陣が飛び出しについていけば、DFライン裏はケアされても、代わりにライン間が広がり、細かなコンビネーションを使うことで中央突破しやすくなる。WBA戦の2点目のような、ロマン溢れるゴールが生まれやすくなる。

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[図の補足説明]

⓪"動き出し"のタイミング

→大外に張るWGまたはSBにボールが渡った時が最適だろう。

①青のパス:DFライン裏へ飛び出すWG(同サイド)に合わせたスルーパス。

[その後の展開]⇨シュートやマイナスへの折り返し

②水色のパス:①の副産物として空いた中央のスペース。そこを使ってCF/OMFにパスを通す。サイドよりも中央の方がパス選択肢は多くなるので、相手からするととても嫌。

[その後の展開]⇨ボールを受けたCF/OMFのアイディアに委ねる。

③緑のパス:逆サイドのWGの"DFライン裏への飛び出し"に合わせた、アウトスイングの浮き球のパス。3つの中だと最も難易度は高いが、繋がればGKと1対1なので確実にビッグチャンスに。

[その後の展開]⇨シュート

………………

オーバメヤンやESRは得意とするプレーなので心配はない。

サカが左SBに入ることが濃厚だと思うので、サカの代わりに右WG(SH)に入る選手も出来るかどうか少し不安。


懸念材料:ティアニーの不在

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…………

前節のパレス戦を欠場したティアニー。

その抜けた穴は本当に大きかった。埋められる穴ではないようにも感じている。

パレス戦の焼き直しのような、"ボールを持たされる展開"にさせないために、アルテタがどんな工夫をしてくるのか注目ですね。

間に合うという報道もありますが、トーマスの二の舞にならないように、慎重な判断をしてほしいですね。

長期離脱は本当にシャレにならない。




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