『大一番前の正念場』アーセナルvsリーズ[プレビュー]【20-21プレミアリーグ第24節】
まえがき
アストンヴィラにシーズンダブルをお見舞いされ、リーグ戦2連敗となってしまったアーセナル。
リーズ戦の次はマンチェスター・シティ戦が控えている。
そのシティ戦の前後には、絶対に獲りたいEL(ベンフィカ戦)も待ち構えている。
何とかして連敗を止め、悪い流れを断ち切りたいところだ。
だから、リーズ戦は絶対に落とせない試合になる。正念場だ。
◇前回対戦のおさらい
[スタメン]
[主なイベント]
・4-2-3-1、オーバメヤン1トップを試す。
・ペペのスタメン抜擢。
・ペペ、頭突きで一発退場。
・リーズの猛攻(⤵)を、何とか凌いで0失点で終える。
【リーズの紹介】
現在10位。
連勝は少ないものの目立った連敗もなく、プレミアでも十二分に戦えている。
絶対的エースであるバンフッドも順調にゴール数を伸ばしていて、得点ランキング6位の好成績。とても怖い存在だ。
〇戦術紹介~ビエルサ式ビルドアップ~
選手が流動的にポジションチェンジしコンビネーションで崩す攻撃や、マンマークを多用した守備が特徴的なリーズ。
ここでは、そんなリーズの戦術の中で、自分が最も面白いなと思ったビルドアップについて解説していく。
[ビルドアップ解説]
リーズは、GK・DFラインからしっかりとビルドアップをしてくる。
そのビルドアップは、ペップやアルテタのような、ライン間に楔を積極的に打って"中央から崩していくスタイル"とはちょっと異なる。
そんなビルドアップの方針とは…
⇒『サイドから、ひし形を作ってコンビネーションで崩す』というもの。
《初期配置:4-1-4-1》
初期配置には目立った特徴はないが、ここからのポジションチェンジで特徴が出てくる。
《一連の流れ/ポジションごとのタスク》
⓪:起点はSB
①:CHがSBをサポートしにサイドへ流れる
②:WGとIHが前後に補完性のあるアクション
③:豊富なパターンのコンビネーションで前進
~GIF解説~
この時、"前方のスペース"を狙う選手(図だとクリヒ)が居ることが肝で、この選手の存在が、「①DFライン裏を狙うという"パス選択肢"が増え」、「②相手SB/CBを押し下げるのでスペースを生み、コンビネーションでの打開を容易にしている」。
細部まで計算されていて、ビエルサの凄さを改めて感じた。
~宣伝~
前回対戦時のプレビューでは、バンフッドが得点を重ねられる要因について詳しく解説してます。よかったら合わせてどうぞ!
【予想スタメンと試合展望】
◇予想スタメン
悪いながれを断ち切るために絶対に落としたくない試合ではあるものの、今後のビッグマッチに備えて主力組を休ませることを優先すると思う。
なので、サカやESRを外し、ウーデゴールやエルネニーのスタメン起用を予想した。
また、オーバメヤンもスタメン復帰となるだろう。
前節の後半に見せた4-1-2-3の可能性も考えたが、前プレのカタチ的に4-2-3-1がベストだと感じた。(理由は下で説明してます。)
※追記
レノとルイスは復帰するそうです。即スタメンでしょう。
エイリングは前節パレス戦で負ったケガで欠場見込みだそうです。
◇試合展望
基本的には普段と同じような"アーセナルがボールを保持する展開"になるだろう。
しかし、リーズの"マンマーク中心の守備"はアーセナルにとって相性が悪い。(理由は下で説明してます。)
なのでDFラインより前に前進していくことに普段以上の苦戦を強いられるだろう。
また、"運動量が落ちてオープンな展開になりがちな後半中盤"などに、運動量で差をつけられることが心配される。
自陣でのボールロストにはいつも以上に注意が必要だ。
【リーズ対策】
〇マンマークを逆手に取るビルドアップ
リーズは、ビエルサは、守備戦術としてマンマークを多用する。
だから、そのマンマークを掻い潜るためには、マンマークを受けない選手たちの動きがとても重要になる。
リーズの守備は、2CBと1CF以外マンマークする。
そのため、「DFラインで数的優位を生み出せても、その先にパスコースが無く、前進が難しいという状況」に追い込まれる。
だから、マンマークにつかれない選手たちである"CBからCF"への楔が突破口になる。
CFはいつも以上にビルドアップへの貢献が求められ、いつも以上に重要なポジションとなるだろう。
さらにOH(トップ下)も大事で、CFのためにスペースを空けるという貢献が求められる。
バンフッドの守備があると、GKに戻すしかなくなる場面も出てくると思う。
そんなときも、上図のCF-OHの連携が重要になる。
GKから空いているCFにロングボールを通せれば、一気にチャンスに繋がる。
CF、OHに入った選手のポジショニングに注目して見ると面白いかもしれません。
〇"前プレ"によるビエルサ式ビルドアップへの対策
リーズの中盤は超流動的。
なので、マンマークで対応するのが得策だと思う。
リーズのIH-CH-IHの逆三角形に対しては、4-2-3-1がハマる。なのでアーセナルは4-2-3-1を採用するべきだと思う。
ただ、この戦術だと、豊富な運動量が求められる。ターンオーバーが出来ないSBなどにかかる負荷は懸念ポイント。
アルテタがどんな策を持ってくるのか注目だ。
【事前情報】BBC sports参考
[Head-to-head]
・2004年以来のエミュレーツでのリーズ戦。前回対戦は4-0でアーセナル。全く参考になんないけど。
[Arsenal] ➝ホームは得意!
・リーグ戦2連敗中ではあるが、ホームでは5試合負けなし、3試合連続クリーンシート中。
・ホームでの昇格組との対戦は、23W4Dと直近27試合負けなし。
・サカのチャンスクリエイト数(26)と被ファール数(42)はチーム最多。
・ラカゼットは今季8ゴールを挙げておりチーム最多ではあるが、ホームでは2ゴールと少ない。
[Leeds]
・直近のリーグ戦4試合中3勝と好調。
・リーズはリーグ5位の得点数を誇るが、逆に失点数はワースト3位。
・ビエルサはロンドンとの相性が悪く、ロンドンでの直近6試合のスコアを合計すると2-18。
・バンフッドも好調で、直近の3試合で2G3Aを記録している。
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