
[プレビュー]トッテナムvsアーセナル『意地を見せたい』【20-21プレミアリーグ第11節】
かなり濃い暗雲が立ち込めてしまっているアルテタアーセナルと、2年目は相変わらず強いモウリーニョが率いるスパーズ。明暗が非常にはっきりと分かれてしまっている。
アーセナルとしては、もうこれ以上負けを重ねることはできない状況だが、相手はスパーズとかなりハードだ。
だとしても、せめて勝ち点1はもぎ取りたい。
この状況でアルテタが「攻めの姿勢」を貫くのか「守りの姿勢」にシフトチェンジするのかどうかは、非常に興味深いポイントだ。
事前情報
《引用元》:BBC https://www.bbc.com/sport/football/55118788
[けが人の情報]
ケイン、ルイスは出場可能だとみられる。
トーマス、アルデルヴァイレルトは、復帰までもう少し時間を要する。
[スパーズ]
・第2節以降敗戦がなく、9試合負けなし。
・今季のホームゲーム全てで勝利を収めている
・スパーズは現在リーグ最少失点。
・ケインにゴールが生まれれば、ノーロンでのゴール数が歴代トップ(タイ)となる。
(トップは、アバデヨールとボビー・スミスの11ゴール)
[アーセナル]
・アウェーでは3試合連続でクリーンシートを達成中。
・開幕10試合で13ポイントを落としている。これは歴代ワースト(タイ)
・アルテタがアーセナルで指揮を取った全22試合の中で、"8試合で5敗"は最も悪い戦績。
・アルテタはモウリーニョが大の苦手。
選手時代/監督時代合わせて7回対戦しているが、未だ未勝利。
[head-to-head]
・前回対戦は、2-1でスパーズが勝利した。この試合に勝てれば、史上2回目となるノーロン連勝を記録できる。
・スパーズホームのノーロンの過去12試合で、アーセナルの勝利はたった一回のみ。
・スパーズはノーロンで、リードした状況から同点/逆転されるケースが非常に多く、実に42ポイント落としている。
⇒現在のチーム状況を抜きにしても、アーセナルにとってネガティブな要素多め
【スパーズの戦術紹介~モウリーニョ色~】
「すっかりとモウリーニョのチームになっているなぁ」と感じる戦いぶり。
そんなサッカーの断片を紹介したいと思います。
〇[攻撃編]ケインの力をフル活用した"十八番パターン"
0トップ戦術と呼ぶべきかもしれない。
1トップのケインが(CBを引き連れて)2列目に降りていってボールを引き出す。
⇨ギャップが生まれたDFラインを両WGがダイアゴナルランによって切り裂く。
(CBが食いついてこなければ.......)
⇨ケインがライン間で受け、DFライン裏を狙うWGへパスを提供する。
ケインのアシスト数はチームトップとなっていることからも、このパターンがスパーズの軸になっていることが分かるだろう。
非常に強力な攻撃ではあるのだが、あまりにもケインに頼りすぎることになるため、ケインを封じることが出来るとすれば抑えることができるはずだ。
まぁケインを封じれないから成立しているんですけどね。
ガブマガさんなら抑えられるのでは?と期待してます。
〇[守備編]実質541のバス
4バックなのだが、ボランチがハーフスペースを先回りして埋めるので、実質5バックだと思っている。
【メランコ的"スパーズ対策"】
〇[攻撃編]焦れず、柔軟に。
スパーズの守備ブロックは本当に固く、ペップシティでも得点を奪うことは出来なかった。
厳しい攻防になることは間違いないが、6トップで何とかこじ開けて欲しい。
個人的な印象でしかないのだが、アーセナルの攻撃は「カウンター時は縦に遅いのに、相手を押し込んだ際には攻め急ぎすぎる」と思う。クロスを上げているのを見て、「もっと横に揺さぶって良いと思うんだけどなぁ」と自分は感じることが多い。もっとフロントスペースでボールを保持して、横に揺さぶるパスワークをみたい。
スペースがない状況でスパーズの守備ブロックを打開できれば相当な自信になるはず。
頑張って欲しい。
〇[守備編]根っこを抑える
全体を通してのコンセプトは「如何にしてケインを抑えるか?」。
相手のビルドアップに対する前線からのプレスと、撤退守備に分けて対策案を考えてみた。
《撤退守備》
個人的に、スパーズの攻撃はケインを抑えればかなり威力を軽減できると考えている。
ということで、3CBにしてケインをマンマークするのが得策だとおもった。
《前プレ》
スパーズのビルドアップには、(他の上位チームと比べると)おぼつかなさを感じた。
だから、前線からプレスをハメていくことも、1つの効果的な攻略法であることは間違いないと思った。
相手がゾーン1で保持している(ビルドアップ)時は、ケインはエルネニーがマークすると、自然なのかなぁと思ってます。
トーマスかエルネニーどちらも復帰しなかったら成り立たないでしょうね…
《蛇足》トップ下の人選について~ウィロック!?~
(自分は541に戻すべきだと思っていますが、ココでは4231を採用するという前提で進めます。)
今のアーセナルの状況に対して自分は「アルテタ解任などもっての外で、アルテタの修正を待つのみ」だと思っています。
ここは大多数のグーナーの方々と同じ考えでしょう。
ただ、中盤の人選(特にトップ下)に関しては、今の人選は最適解ではないと思います。
前節のウルブズ戦ではトップ下にウィロックを起用していたが、ウィロックはセバージョスに似たプレースタイルの"3列目"の選手であり、「その選手をトップ下(2列目)に起用すれば攻撃が停滞するのは目に見えていたのでは?」と思ってしまいました。
でもアルテタが選んだのだからきっと何かしらの理由があったんでしょうね。
個人的にはトップ下にはラカゼットかウィリアンを起用して欲しいです。