鑑賞ログ「ラストナイト・イン・ソーホー」

220109@TOHOシネマズ新宿

あまり食指は動かなかったけれど、SNSのTLに上がってきて気になって。正直エドガー・ライトはそこまで好きじゃないんだけれど。ホラーっぽいけどホラーじゃない!という評判も信じて鑑賞。

内気だけどファッションが好きなエロイーズは、イギリスの田舎からファッションの勉強のためにロンドンに上ロン(上京)する。
自作の服を着て、期待を胸に膨らませて学校の寮に入寮したものの、入寮早々、ブランド服を身につけおしゃれを自認する同級生たちから嘲笑われる。
きついなー。あるよね、こういう洗礼。
そして、その後も同級生たちのパーティーピーポーなノリについていけず、一人暮らしをすることに。
住む家は、エロイーズが憧れる60年代のロンドンの雰囲気を残した館の屋根裏。そこでの生活が始まると、夜毎60年代の世界の夢を見る。そこには決まって歌手を夢見るサンディが現れる。次第に夢の中でスターへの階段を登るサンディのことを自分の分身のように感じるエロイーズ。しかし、夢の中のサンディは、やがて精神を蝕み、ある事件が起こってしまう。それはエロイーズの精神にも影響してきて…という話。

エロイーズ役のトーマシン・マッケンジーは『ジョジョ・ラビット』とか『オールド』に出てたんだ。サンディ役のアニヤ・テイラー=ジョイは「クイーンズ・ギャンビット」の主役か。二人とも可愛い。
ジャック役のマット・スミスは『チャーリー・セズ』でチャーリー・マンソン役をやってたのか。イケメンで登場するけど、クセがありそうで単なるイケメンでは終わらないだろうなとは思ったのよ!

作品としてはホラーというよりはミステリーな気がする。そう言われた方が早めに観に行ったかもなー。でもオーラスのところの表現が夢にまで見そうな怖いシーンがあった。ううむ、思い出してはいけない。
エロイーズとサンディの同一性を表現する映像表現に惚れ惚れしてしまう。ダンスのシーンとかどうやって撮影したのかメイキングが見たくなる。音楽も映像も良くて、見ていて気持ちがいい。サンディが生きているエロイーズの夢の中は、本当に夢の世界だから、というのもあるんだろうけれど、美術と衣装の個人的なツボが押されまくるから、ポーってなる。それはきっと私がエロイーズとシンクロしてるということでもあるんだろうけれど。
一方でホラー的?ダークな部分もある。そっちの表現も精神世界を反映しているから、ちょっと怖い。
作品のメッセージとしては、極論を言えば、フェミニズムとかそういうところに行くんだろうけど、そんなことよりミステリーとして作品を楽しみたいな。それでも、女子がエンタメの世界で生きていくのは今も昔も大変。そして男は汚くて弱い、ということぐらいは言ってもいいかもね。

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