【私の夢】まちづくりの主役は誰だ!?〜地方の小さな自治体の行政とは②〜
さて1年以上ぶりに書く気になりました…
この間、農林水産省の職員の身分で出向という形で地方の小さな町役場勤務をし、出向がちょうど終わるタイミングでこの世に生まれ出た子どもの育児に1年と少し専念し、国の公務員から町役場の公務員に変わろうと決意して転職。という変化がありました…
これからは町役場で持続可能なまちづくりを考えるよ!
転職先は、私が生まれて18歳になるまで育った町の役場です(見出し写真を見て何町か分かる人はいるんだろうか…いたら嬉しい!)。
いわゆるUターン転職。
ありきたりな動機かもですが、愛着のある町が、多くの人にとって永く愛される町であり続けるために、自分の力を使いたいと思い、役場で働くことを選びました。
ほかにも地元の町役場が良いと思った理由はいくつかあるんですが、これが一番。
タイトル回収!2度目の町役場勤務経験から思う「まちづくりの主役」
大分前に投稿した前の記事で、自治体(市町村)の役割についてちょっと考えてました。
前に勤務してた町は、人口が4千人台の、本当に小さな町。山間にあって、町の子どもは一学年30人くらいで、小学校や中学校は町に1校になろうとしてるような規模でした。
それくらいの規模感で暮らしてるので、距離感がそれはそれは近くて。
住民や事業者さんと役場の距離も近いので、住民や町議会議員から役場に対する(やや)無遠慮なお願いも受けましたが、役場のマンパワーや財政面での限界も住民は何となく分かっているし、「このことで困ってるんだけど…」と近くの人に言ったら、すぐに周りの誰かが「何処何処の誰誰が力になってくれると思うよ!」などと返ってくるような社会でした。わざわざ役場に頼らなくてもいろんなことができると、体感していたのだと思います。
各地区の公民館やNPOなど、自分たちの手で地域活動を熱心にしている団体などもたくさんありました。全国に自分たちの取組を発信し続けるような外向きのエネルギーに満ちた団体もあれば、自分たちのやりたいことを大切に大切に積み重ねている団体もありました。どの団体にも共通していたのは、「誰かにそうしてほしいと思われているから」とかではなく、自分たちが目指すものを探し、自分たちの手で自分たちのために達成しようとしていたことでした。
「自分たちが自分たちのやりたいように過ごすんだ」というマインドが、多くの住民にあった気がします。それがより合わさって、大きくなって、一つの「まち」となっていたのだと思います。
2年間のその町での生活と仕事を振り返ってみて、まちづくりの主役は町に住む住民一人ひとり。一人ひとりが自分の送りたい人生を生きる舞台は、行政が土台を整えるけれど、舞台がちゃんと一人ひとりに使われることで、まちは成り立っていくんだということが分かりました。舞台の使い方は、踊るも良し、歌うもよし、演劇するもよし、詩を朗読するのも絵を描くも良しで、逆に言えば、それぞれがやりたいことを自由に叶えられる舞台であることが大事です。
これから私が目指す、自分の"まち"
かたや、現在住み、役場職員を務めている町。
人口規模で言うと2万人超で、小さい町だけれど、取り立てて「小さい」というほどではない。生活の便利さなどは全然良い方。けれど何か物足りないんです。
家庭(家)と仕事(職場)以外に「やりたいこと」をしたり、見つけたりする場所が、あまりないような気がするんです。
それは住民の一人としても漠然と感じていたけれど、それを強く感じたのが、最近上司に言われた言葉でした。
ある分野の計画をつくる仕事をしていてのことだったのですが、「町の住民のための計画ですから、役場の職員だけで作るクローズドな計画にはしたくないので、住民の方たちの意見を取り入れに、話をしに行きませんか?」と私が提案したら、こんな返事が帰ってきたのです。
「そうしたいと僕も思うんだけど…『役場がなんとかしてくれよ』『自分は何もできない(しない)けど元気な町であって欲しいよ』っていう人がすごく多くて、うんざりするから聞きに行きたくないんだよ」
自分の人生を豊かにすることを、自分でやらないことに納得している人が多いということを知り、ショックでした。
たしかに、久々に一年と少しの間、町での人々の生活の様子を見ていると、イベントごとにはたくさん人が集まっているんです。社会福祉協議会や地区の公民館、行政などの、組織としてしっかりしている組織が定期的にイベントを開催してくれて、その時は町がとても元気です。
でも、町の住民が自分たちで自分たちのためにやっているような、自由な活動が少ない。遊びのサークルとかが、町の規模の割に少ない。
こじんまりとした内輪の集まりが心地よい人が多いのかもしれないけど…仕事に家庭に真面目で、その時間は必要ないと思ってる人が多いのかもしれないけど…
今の私の町は、「やりたいことができない」、「やりたいことが見つけられない」町になっているような気がします。
そうではなくて、「誰もがやりたいことを見つけ、できれば同志を見つけ、それを楽しむことが出来る」町が良い。
そんな町になるべく、私ができることを探してやっていきたいと思っています。
いきなり再開して、決意表明でした。
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