POLYMEGA v1.1.32内容解説・第1回「概要・polymegaコレクション」
■はじめに
本記事は、2024年1月19日のv1.1.31から、久々のアップデートとなるv1.1.32の内容についての解説じゃ。
あくまで個人での検証および確認、考察に基づく内容なので、多少の間違いなどはご容赦いただけると幸いじゃ。
Youtubeに投稿している動画の内容を再構成した内容じゃが、テキストに起こしたらかなりの文章量になったので、何回かに分けてnoteの記事にすることにしたのじゃ。予定では、
・POLYMEGA v1.1.32内容解説・第1回「概要・polymegaコレクション」
・POLYMEGA v1.1.32内容解説・第2回「新規追加機能紹介」
・POLYMEGA v1.1.32内容解説・第3回「バグ修正・その他更新・まとめ」
の全3回でお送りするのじゃよ。
■v1.1.32アップデート概要
今回のアップデート内容は公式サイトに記載されている上記の内容で、2024年11月29日に公開されたのじゃ。
ただ、この12月15日時点では、アップデート後にネット接続ができなくなる不具合が多数発生している。
アップデート後に、システム情報を確認してみてほしい。
今まではネットが繋がっていたにもかかわらず、以下のように、IPアドレスがDisConnectedになっている場合は不具合じゃ。
不具合が発生しない人もいたり、発生しても一時的に直ったりすることもあるようじゃが、ネット接続ができないということは、今後修正のアップデートが来てもダウンロードができず、修正ができないという可能性もある。
初期化してもネット接続が直らないという話もあり、現時点では復旧方法が不明なので、アップデートはあくまで自己責任でお願いしたい。
POLYMEGAのアップデートは毎回何かしらの不具合が起きるのじゃが、ネットにつながらないというのはけっこう致命的なので、心配な人はしばらく様子を見て修正アップデートが公開されてから実施したほうがよいと思う。
個人的には、今回はそんなに大きなアップデートはないので、次のアップデートを待つことをおすすめするのじゃよ。
■アップデート方法
アップデートの方法は、システムメニューから設定、システムの一番上にある「システムアップデート」を選択する。
ここでインターネットにつながっている場合は、アップデートのチェックが入り、最新のバージョンへのアップデートを実施することができる。
もちろん今回はアップデートしない、という選択も可能じゃ。
なお、CPUやCDドライブを交換している場合は、正常にアップデートがされないことがあるらしいので、安易な交換はおすすめしないのじゃよ。
また、POLYMEGAのWifi機能については、日本の技適マークを取得していないため、Wifi接続をしようするとユーザーが電波法違反になる可能性が高い。そのため、基本的に有線で接続することを推奨するのじゃ。
今回は、公式からも有線接続が推奨されているので、なおさらじゃな。
アップデートを実施した場合の画面推移を少し紹介するのじゃ。
今までのアップデートは、処理中にブラックアウトすることが多くて、フリーズしているのかわからなくて不安だったが、今回からは進捗状況を示す表示がされるようになった。
どうやらアップデートのシステムが少し変わったらしく、これはよい変更じゃな。
わしの場合は、トータルで1時間程度で終わったが、ステートセーブデータの更新に負荷がかかるようで、ステートセーブの数が多い人ほどアップデートに時間がかかるらしい。10時間とかかかった人もいるらしいので、不要なステートセーブは削除しておくとよいかもしれないな。
また、途中でフリーズしてしまうこともあるらしく、1日経っても終了しない場合は、勇気を出して電源を切るしかない可能性もある。
その場合、正常にアップデートが終了しないこともあるので、これもあくまで自己責任でな。
■v1.1.32の新機能紹介
それでは、新規に追加された機能を紹介していくのじゃよ。
まずは、今回の記事では、大きな変更である「Polymegaコレクション」についてじゃな。
●「Polymega コレクション」ゲーム対応
POLYMEGA専用ゲームソフトともいえるのが、このPolymega コレクションじゃ。
DVDメディアにいくつかのレトロゲームをあるテーマに沿ってまとめたものを、パッケージ化して販売するというものじゃ。
収録されるゲームには、現在のPOLYMEGAでは対応していないフォーマットであるLYNX版やファミコンディスク版もあり、エミュレーションとしても個別にチューニングされ互換性も確保されている。
また、実機で動作するボーナスディスクやピンバッジなどの特典もセットになっていて、まさにコレクターズアイテムという内容になっている。
第1弾として、atariの名作シューティングをまとめたVol.1 「ASTEROIDS」と、「空手道」に「ファイターズヒストリー」などデータイーストの格闘ゲームをまとめたVol.2「karate champ」の2つのタイトルが発売され、今回のアップデートで対応している。
もちろん、POLYMEGAにインストールすることもできるので、実際に少し紹介するのじゃよ。
まずVol.1 「ASTEROIDS」じゃが、DVDを読み込むと専用のサムネイルとともに、POLYMEGA本体のBGMも専用になるのが良いな。
インストール時じゃが、通常のCDのインストールと違って、polymegaコレクションのDVDは、バックグランドでのインストールはできないようになっている。
vol.1の「ASTEROIDS」は、容量の小さいゲームしか入っていないので、さすがにインストールは速く終わったのじゃ。
インストールが完了すると、メイン画面のマイゲームの先頭に、新たに「polymegaコレクション」とそれに含まれているアーケードやatariの分類が追加される。
続いて、Vol.2「karate champ」じゃ。
こちらも専用のサムネイルとBGMに変わるようになっている。
カラテチャソプ、に見えるのが、意図的なのかどうかわからないが、わしは好きじゃ。
さすがにこちらは1.5GBと容量が大きいが、最適化されているらしく、PCエンジンCD-ROM²のCDのインストールよりはるかに速く完了する。
インストールが完了して、DVDを取り出してしまうと、専用のサムネイルとBGMは残念ながら消えてしまう。
また、Vol.2のボーナスディスクは、ネオジオCD版の「ファイターズヒストリーダイナマイト」として認識される。実際にネオジオCD本体でも動作するとのことじゃ。
さて、ここでpolymegaコレクションがデータベース上、どう扱われているのかを確認してみる。
polymegaコレクションという新しいゲーム機ができて、その中に、Vol.1とVol.2がそれぞれ登録され、さらにそこから収録されているタイトルが見られるようになっている。
アーケード版は、ARCという分類になっているようじゃ。
タイトルの紹介文はすべてちゃんと日本語化されている。
また、機種の横に「PMCD」と記載され、polymegaコレクション用のタイトルであることが明確に区別されているのじゃ。
ちろん、アーケードやLYNXなどはデータベースには存在しないので、今のところは本当にpolymegaコレクションだけの存在じゃな。
この区別は徹底していて、例えばatari2600の「ASTEROIDS」は、データベースで検索すると3件存在するが、いずれもPMCDの記載はなく、紹介文も英語のものしかない。
polymegaコレクション収録タイトルだけが、ちゃんと日本語化されているのじゃよ。
英語以外の対応は限られているようで、中国語とかはない中で、日本語は対応してくれているのはありがたいな。
Vol.2では、「ファイターズヒストリー」などが様々なバージョンで収録されている。
AESというのはAdvanced Entertainment Systemの略で、海外におけるネオジオのことじゃな。アーケードもそうじゃが、後ろにJが付いているのが日本版ということになる。
「ファイターズヒストリー」とかはG-modeがパブリッシャーになっているようなので、G-modeが扱っている他のタイトルについても、今後期待できるかもしれないな。
スーパーファミコン版の「ファイターズヒストリー」も収録されているのじゃが、ここまでやってくれたなら、「溝口危機一髪!」も収録してくれたら完璧だったと思うんじゃよ。
そして、ファミコンディスクシステムのタイトルがあるというのも、なにげにすごいな。
ディスクからの吸い出しとか難易度が高いので、こういう形で対応させたのか、という感じなのじゃよ。
他のディスクシステム用タイトルについても、同じようにpolymegaコレクションとして販売するとか、将来的にはオンラインショップでダウンロード販売というのも可能ということじゃな。
そして、トップ画面の「マイ・ゲーム」のゲーム機ごとの並びの変化にも注目しておきたい。
今までは一番左にあったプレイステーションが、なんと一番右に移動し、polymegaコレクションの隣はアーケードになった。そのあとは、atariのゲーム機、そしてファミコンなどの任天堂系、さらにセガ系と続く。
これは、おそらく家庭用ゲーム機の業界に参加したメーカー順になった、ということではないかと思うのじゃよ。
polymegaコレクションと、始まりであるアーケードは別にして、そのあとの並びは、そういう意図のような気がするのじゃ。
ちなみに、データベースの設定で、polymegaコレクションのタイトルは非表示にすることもできる。
atariとか実物を所持していないタイトルは表示させたくない、という人もいると思うし、このあたりの好みは人それぞれなので、好きなようにすればよいと思うのじゃ。
さて、せっかくなので、少し実際のゲーム画面も紹介するのじゃ。
polymegaコレクションのタイトルは、最初に必ずこのブランドロゴが入るようになっている。
ここで注目したいのは、polymegaコレクション専用の機能として公式でも宣伝していた、イマーシブモードじゃ。
リリースノートの説明だけではよくわからなかったが、仮想ディスプレイの機能の一部として考えてよい。
アスペクト比のパターンとして、イマーシブというのが存在する。
いわゆるスキンのようなもので、主にアーケードのタイトル向けに用意されていて、ゲームセンターでプレイしているような雰囲気を感じさせてくれるのじゃ。
ただ、あくまでスキンなので、3Dモデルのようにいろいろな角度から見られるというものではないらしい。
また、アーケードやLYNXのタイトルは、仮想ディスプレイの制限も多く、使えるフィルタが少なかったり、拡大縮小には対応していないということもあるようじゃな。
ファミコンやスーパーファミコン、サターンのタイトルは、元々のPOLYMEGAでの設定を引き継ぐようになっている。
ファミコンディスクシステムのタイトルは、起動すると、ちゃんとディスク読込中の表示がされるなど、BIOSを用意しなくても問題なく動作してくれる。
今回はあまり馴染みのないタイトルということで購入を控えた人も多いと思うが、グラディウスとかロックマンとか、ハードの垣根を越えて特定のシリーズをまとめてリリースするという企画は、POLYMEGAならではという感じで、なかなかおもしろいと思う。
polymegaコレクションは、今後も継続的にリリースされる予定らしいので、楽しみじゃな。
POLYMEGA独自の物理メディアということで、いろいろな可能性がありそうな気がするのじゃよ。