握り石。石を握るという行為
クリスタルをこの手にするとき
(購入するという意味で)
目的を持っているときもあるし
たまたま、クリスタルショップへ立ち寄ることになるときもあれば
思いがけず石が並ぶコーナーへ立ち入ってしまうこともある、様々なシチュエーション。
目に飛び込んでくる石もその時々で全然違って。
ヒーリングに使いたいときには、平らな底を持つ、カボションタイプ
グリッドをつくるのには、ころんつるん、と研磨された扱いやすいタンブルも加えて
愛でるものの多くは、“原石”で
磨きや成形加工のないもの。ギザギザザラザラゴロゴロしてる
目的を持って探していても、
その時その瞬間
恋に落ちるかのようなスパークで
わたしを絡めとる石もいる。
「あれ?今日なにを探してたんだっけ?」と
目的を忘れてしまうほど
キラキラと輝いてアピールするタイプもいれば
じーーーっ。と念力のように見つめる石もいて
写真のクリスタルたちは
つるつると滑らかに磨かれた
掌に収まるほどの大きさから
握りこぶしくらいの大きさの《握り石》
この握り石たちは、
わたしを時々スパークさせて集まってきた。
中左にあるピンクのローズクォーツは、透明感とその輝きから、目を惹かずにはいられない。
でも、わたしはあえてそういう石を避けるようなタイプだった。このローズクォーツだけは、キラキラ系なのに「ぜひ」と簡潔な意思を伝えてきたので、自分の惹かれる気持ちを隠す必要もなかった。
人間側だけ、キャーキャーと盛り上がる石は結果、持て余す。
目が合わないのに見つめられている感覚へ耳を澄ませて、気配を感じ、目線を合わせるように見ると、サッと目線を逸らされるので、結局目線は合わないんだけど「今、見てたよね」と聞くと、「うん」と答えてくれるような石がこの握り石たちに多い。
控えめなクリスタルたち。
握り石の名の通り、握るので
両の手のぶんあればいい。
そして、握ってしまうと、見えない。
クリスタルヒーリングは、横たえた体の上や腕の上に置いていく。
目からそのカラフルな彩りを認識することも肉体の上から感じることに加え、大切な要素。
握り石は、残念なことに
このカラフルさを目で見ることなく、ただただ握る。だからなのか、地味めな色彩の石たち…
なのに
握ると、そして、しばらくすると
じわーっと感じてくる。
大きくエネルギーが供給され、循環するのを。
握り石の醍醐味は、どーん!とそのクリスタル特有のエネルギーが速やかに巡ること。
気持ちが不安定なときや
疲れたとき、イライラが溜まったときや
感情を流したいとき
安心感と安定感を素早くチャージ!してくれる。
厚みや丸みがマッサージにも適しているので、薄い方を顔や体にあてるようにして使うことも。
握りながら、ゆったりした呼吸で
吸う息、吐く息をしっかり意識する。
たなごごろ。手のひらを感じ、
その中にころんと存在している石を感じ。
小さな石から発せられる《わたしの声》に耳を傾ける。