自己表現できるもの②
3.楽しい?からの続きです。
4.EKIDEN
数日後の朝練
「11月に市民駅伝大会があるけど、出てみないか。」
陸上部の先生に誘われたため、昼休みに体育館へ向かうと、Aチームで一緒に練習した友達が7人もいた。
みんな参加するらしい。それじゃあ俺も!
そして、男子は2チームで、走力が均等になるように編成された。
大会前、私のチームの1区は校内でダントツだったため、先生からは「1区で1番になり、2・3区で順位をキープして、あおいでゴールだ。」と言われた。
そう、ダントツの友達と一緒のチーム。しかもアンカーをすることに。
うおー
少し緊張した。足を引っ張りたくないと思い、学校からの帰宅後に1人でジョグすることもあった。
迎えた当日。いざ始まってみると、1区は2位と20秒以上の差をつけている。2区と3区も後続との差をみるみる離しているではないか。
そしてアンカー、あおい少年。
トントントントントン…
大丈夫。とにかくリズムを落とさないように。
そして競技場。母からの声援。
「頑張れー!転ぶなー!!」
???????????
いや何事?まあいいや。
残り50m。後ろに誰もいない。よし!
ラストスパート!待ってくれる仲間と先生。きつい練習後の達成感。
楽しい。これが駅伝か。
人差し指を高く上げ、飛び込んだ。
タイムは一緒に参加した8人中最下位だったが、これをきっかけに長距離、そして駅伝が楽しくなり、校内のマラソン大会では2位に入った。
1位、3位の子と一緒に写った写真は、今も自分の部屋に飾っている。
中学・高校でも陸上部(中学は兼部生だったが)に入り、駅伝大会をモチベーションとして走ってきた。その中で沢山の仲間にも恵まれた。中高時代について詳しくは後ほど書くことにするが、こうした思いができるのも、駅伝が今も好きなのも、小学校の陸上部があったからだ。
追記:母が「転ぶな」と言った理由は、私の靴紐がほどけているのが見えたからだそうです。良かった〜ゴールできて
5.気長に気ままに
色々あって大学受験からコロナが来る頃まで2年半、ブランクがあったが、今は自分で走ることが多くなっている。
しかし、記録会の類には参加してないので、「大会とかでないのによくモチベ保てるなあ」、「お前もう現役だよ」という趣旨のことをよく言われる笑
そう、今は純粋に走ることが楽しい。
いや、最早歯磨きやお風呂のようなもので、毎日走らないと落ち着かなくなっている。
高校までは記録とか順位ありきの陸上だったが、こんなにも価値観が変わっていることに自分でも驚いている。
これからも自己表現の手段として、身体が動かなくなるまで走っていたい。
走ることが、好きだから。
おわり
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