どうして絵を描くのか
グラフィックス
描きたいから描くとしかいいようがありません。
好きなんでしょうねえ。
わたしがこどものころ(昭和40年代です)、こどもに百科事典を買うのがブームでした。
そのころは家にセールスマンが来て、売り込んだりしていました。
うちは別段インテリというわけでもなかったので、セールスマンのおかげでしょうか、事典が並んでいました。
ただし、百科事典ではなくて、教科事典とかいうもので、各教科ごとに巻が分かれていました。
「国語」「算数」「生物」「音楽」「美術」「歴史」などというように。
「音楽」にはSP盤というのか、小さいレコードまで付いていて、「子犬のワルツ」や「軽騎兵序曲」などが聴けました。
「美術」には、古今東西の有名な絵が網羅されていて、年代を追って解説されていました。
「国語」にも、代表的な文学作品が紹介されていました。
親からどれを読めといわれたことはなく、気が向いたときに、好きなように読みました。
これは実に幸せなことで、もしも「これとこれとこれを毎日読みなさい」といわれたら、読まなかったでしょう。読んでも好きにならなかったかも知れません。
ですので、何度も繰り返し読んで、手垢が付くほど汚れているのは「国語」「音楽」「美術」「生物」だけで、あとはほぼ手付かずでした。
「算数」は、何が書いてあるのだろうと思って、2回くらいは開いたことがあるような。
かなり偏ってました。
せがんで買ってもらった小さいテントウムシの形をしたプレーヤーで、「軽騎兵序曲」を飽きずに聴いている女の子というのも変わってますね、いま思うと。
おかげで美術の教科書に出てくるような名画は、だいたい見たことがありました。
あれからすっかり百科事典ブームはなくなり、こども部屋から百科事典が消えてしまいました。できれば、うちの子達にも買ってやりたかったのですが、探しても本屋さんにない時期でした。残念です。
こどもは、放っておけば、自然と好きなことをやり続けるものだと思います。
たしかに、いまのこども達は、大人がつくったおもしろいものが多すぎて、ゲームやアニメから離れがたいかも知れません。
そこはすこし親が頑張るところでしょう。
みんなが好きなものより、自分が好きなものを見つけた方が楽しいです。偏ってていいと思います。
とはいうものの、息子達が小さいころは、ただ好きにさせてはいられなかったですね。
幼児向けのドリルをやらせてました・・
いろいろ心配するんだよ、親はね。ごめんね。