キャンバスを張ってごらんなさい
紙にアクリル
野菜がはたいていキャンバスに描いてあります。
キャンバス生地のバッグなどがあるように、布でできています。
木の枠に布のキャンバス生地が張ってあるわけです。
あるとき先生が、「キャンバス地を張ってみるといい」とおっしゃって、わたしとJさんの2人、キャンバス貼りに挑戦することになったのです。
わたしは、もう出来上がったキャンバスを買うことしか考えてなかったので、画材屋さんには、ふつうに木の枠が売っていることにまず驚きました。
こういうことも美大で学んだ人は一般常識と同じくらい知ってるのかなあ、と不思議でした。
そういえば、油絵教室のスタッフさんは、某美術大学の油彩画科の出身とうかがいました。
アートスクールの生徒であるわたし達よりも、はるかに上手いのだろうと思います。
脱線しました。
それでですね、先生の指導のもと、一所懸命にキャンバス張りをしたのですが、これがまたえらく大変な作業でした。
まず、木枠を各々の角を直角に、歪みなく組み立てるのが難しい。
ちゃんと組み立てたつもりでも、どこかが微妙に歪みます。その場合は、トンカチでたたいたりして、直していきます。
ようやく木枠が何とかなったら、キャンバスを張っていきます。
お察しのとおり、これがまた厄介なこと。どこにもたわみなく、ピンと張ったキャンバスでなければなりません。
ネジ回しに似た張り器(という道具があるのです。世の中には知らない動具がたくさんあります!)で、ギリギリと張ります。
一ヶ所ばかり力づくで張ると、これはこれでほかとのバランスが悪く、たわんでしまう。
ふだん何気なく使っている既製品というのは、こんなにも高い技術でつくられていたのかと、感心します。
先生のおかげで、とても貴重な体験ができました。
しかし、やはりキャンバスは、買った方がいいなと思いました。描く前に精魂尽きてしまいますから。
Jさんも、おつかれさまでした。