【共催セミナー連動企画4/4】 お墓のニーズ編 「地方と都会は違う? 日本最北端の街の事例をみる」
■寺院経営セミナーの参加者募集中
株式会社366は、有限会社縁(鹿児島県)と共同で、4月28日から全5回の「寺院経営セミナー」を開催します。
セミナーの詳しい情報と申込みは、こちらのウェブサイトを御覧ください。
共催セミナー連動記事の第4回は、お墓の市民ニーズについての分析です。わたしたちは、住職の一方的な思い込みで、皆が望んでいない(=売れない)お墓を造成することは、大切な浄財の無駄遣いだと考えています。
■2020年の稚内市の事例から学ぶ
この記事では、北海道稚内市が独自に実施したお墓に関する市民アンケート(2020年11月調査・12月発表)を素材に、お墓の市民ニーズを考えてみましょう。
「お墓に関するアンケート調査」結果報告書(市民向けアンケート)https://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/files/00015300/00015341/20210201162915.pdf
合葬墓設置に関する、市内の40代男性の意見です。
お墓等については、ほぼ親任せで理解出来ていない事が多い。もともと関心も示していなかったので、盆の墓参りすらまともにしていない。宗派、作法など基本的な事もこの歳でもよくわからない。親(私)がこんな感じなので、子供にも当然理解されていない。それでも、将来的に考えると親から引継いだとしても、金銭面の負担は増えるであろう事は理解出来る。お世話になっていたお寺(住職)が居るのだろうが、親がそこでお世話になっていたとはいえ、そのまま引継ぐかはわからない。合葬式で支障がないのであれば、それは良いのではないかと思う。
どのお坊さんにも理解できるお話だと思います。
稚内市は、人口3万3000人。言わずと知れた日本最北端の街です。人口は1975年(昭和50年)がピーク。現在の人口はピーク時の59%です。65歳以上の人口割合(高齢化率)は、全国平均26.60%を上回る28.90%となっています。
■お墓の変化は都市部に限らない
弊社の創業者・伊藤が、前職で樹木葬販売を開始したのは2013年のこと。当初は樹木葬の認知度は低く、終活世代でも知っている人は一桁台でした。しかし、この8年で環境は激変。「いいお墓.com」を運営する株式会社鎌倉新書の発表によると2020年に墓地を購入した方のうち、実に46.5%が樹木葬を購入しています。
この話を各所ですると、「そうは言っても、それは都会でのお話。地方にはまだまだ」というお話を聞きます。
果たして、本当にそうでしょうか?
ここで稚内市のアンケートを見てみましょう。墓地を持っている人、納骨堂を利用している人に「将来、墓じまいをお考えになったことがありますか」と聞くと、ある38.9%、ない34.7%、わからない・無回答26.3%となり、あるが多数派となりました。
また、市が合葬墓を設置した場合に「利用したいですか」との問いには、「利用したい」「検討したい」が31.3%を占め、「利用したくない」24.2%を上回りました。
利用したい・検討したいという方の理由は、「お墓を継ぐ人がいない」19.7%、「家族に負担をかけたくない」35.6%、「金銭的負担が少ないと思うから」21.7%、「お墓の管理が容易だと思うから」21.9%です。
このあたりの傾向に、都市部と地方での差は存在するでしょうか?
従来のお墓の形から、永代供養墓、さらには樹木葬や合葬墓のシェアが広がっていくのは、時間の問題と言えます。
■比較の中で事実を見定める
その街に住んでいると、案外、その街のことがわからなくなるものです。
今回のセミナーでは、各地の事例に詳しい366代表の伊藤が、ここ5年前後の動向や地域ごとの事例を具体的にあげて解説します。
セミナーの詳細と申込みは下記のサイトから。
たくさんの方のご参加をお待ちしております。