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SNSキャンパー

世の中には様々なSNSができた。TwitterにFacebook、InstagramにLINE、他にも色々と。そんな僕もTwitterでは趣味のアカウントを作り日々関係あることないことを呟いている。初めの頃はフォロワーも少しだけだったがツイート数が増えるのに比例してフォロワー数も伸びていった。

「○○を食べに行きました!」「話題の映画観てきまーす」「この動画笑えるww」「この本が面白かった」

日々そんなツイートがTLを賑やかに彩っている。気になるものは自分で食べにも行くし観にも行く。本も読んでみる。誰かのツイートにコメントしてやりとりをしていくうちに仲良くなったりもする。

多くの人が集まる分やはり揉め事も生まれる

「それ、僕は美味しくなかったです」「その映画面白くなかった」「こんな動画で笑うなんてセンスがおかしい」「本なんか読んでないで仕事しろよ」などなど

匿名だからかこういった否定的なものは現実世界よりも容赦がなく燃え上がり瞬く間にあらゆる人を巻き込んでいく。現実世界の喧騒から逃げるようにSNSの世界に訪れるとSNSの世界では現実世界よりも喧騒としていることなど多々ある。

そんな時はSNSをしばらくの間遠ざけることにしている。都会の喧騒に疲れた人がキャンプをしに行くようにSNSから現実世界にキャンプをする。こう言ってしまうとまるでSNSが僕にとっての現実のような気もするが本当の自分のままで居られることを考えるとある意味現実よりも現実なのかもしれない。

ありのままの自分でいる分SNSで受けるダメージは大きい。現実世界では作った自分がいる。仕事をする時は仕事の自分。恋人といる時は恋人としての自分。そうやって作った自分がダメージを喰らうのだ。だからこそ作った自分がその何割かを肩代わりしてくれている。しかしSNSではありのままの自分だ。誰も肩代わりなんてしてくれない。ダメージがそのまま10割通る。

だからこそありのままでずっといることを避けるためにSNSからも逃避する。作った自分という殻にこもり体力が回復するのを待つ。SNSだけでは感じられないことを感じに現実世界へと足を運ぶ。結局はバランスなのだろう。

現実世界でキャンプをした時、帰宅していつものグループ(会社なり学校なり)に顔を出した時一抹の寂しさを感じることがあるだろう。自分が離れている間に盛り上がった話に自分はついていけない。SNSキャンプでも同じことが起きる。少し離れている間に知らないものが流行っていたりフォロワー同士が自分の知らない話題で盛り上がっていたり。


自由を得ることの代償は少しの寂しさを抱えることである。その寂しさを得ることがSNSキャンプの目的でもあるのだろう


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