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365日ライカ:001 1931年のレンズで2020年の渋谷を撮る

首からライカM10-Pをぶらさげて、渋谷と恵比寿の間にある写真屋さん「フォートウエノ」へ、お願いしていたフィルム現像とスキャンデータを受け取りに行きました。

明治通り沿いを歩いていると、渋谷三丁目近辺に桜が咲いています。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

そこで撮ったのが、この失敗写真。
というのも、今日使っていたレンズ「ヘクトール5cm」は、鏡胴がカメラ側に沈んでコンパクトに持ち運べる“沈胴式”。使用時には沈んでいたレンズをひっぱり切らなくてはいけないのですが、半端に沈んでしまっていたらしく、それに気付いて直すまでピント面がズレてしまっていました。(そもそもデジタルカメラでの枕胴は原則NGです)

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

そんな「ヘクトール5cm」ですが、ライツ(現ライカ)社による1931年製(推定)のレンズ。なんと約90年前に作られたという代物です。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

こんな骨董品がいまだ現役で使えることに、使うたびに驚かされます。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

一切コーティングされていないガラスと、金属の塊。プラスチックやゴムが使われていたら、こんなに長持ちすることはなかったでしょう。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm 

さすがに現代のレンズと比べるとゆるい解像感。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

逆光耐性はゼロ(この写真はフードをつけているのでまだマシです)。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

虹色フレアが出たり、特徴的なボケがあったりはしない、地味なオールドレンズ。しかし、なんとも言えない味わいがあって気に入っています。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

とくにモノクロは、木炭画のようなふんわりとしながらザラついた描写が魅力的です。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm

1日目からいきなり飛び道具っぽいレンズ選びとなってしまいましたが、こんな骨董品的オールドレンズも普通にデジタル/フィルム両方で使えるのが現代の特権ではないかと思います。

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Leica M10-P Hektor f2.5/5cm


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