365日ライカ:002 レンズだけでもいい
デジタル写真において、フィルムがわりのセンサーを内包するカメラ本体の重要度はより高くなりました。それはRAW撮影においても同様です。
しかし、写真表現の筆致や方向性により影響するのは、どのように光を取り込むのかを決定づけるレンズだと思います。
事実、自分自身が最初に手にしたライカは、カメラではなくレンズでした。
それがこの「アポ・ズミクロンM F2/50mm ASPH.」。
SONY α7S Apo-Summicron M f2/50mm ASPH.
マウントアダプターを介してミラーレス機に取り付け、ファインダーを覗くとそこは別世界。今まで使ってきた他のどのレンズとも違う、思わず“写真的”と情緒的に形容したくなる描写がそこに広がっていました。
SONY α7S Apo-Summicron M f2/50mm ASPH.
このアポ・ズミクロンM F2/50mm ASPH.はライカの中でも特殊なレンズではあるのですが、基本的にはほとんどのライカレンズにつらぬかれている美学を極限まで突き詰めたモデルだと思います。
解像感とボケ味の組み合わせによる、触れられそうな立体感。黒潰れしない暗部描写に軸足を置いた、豊かな諧調表現。それらをデフォルメすることなく等身大のまま写し出してくれる=自分の目に近い、という印象です。
SONY α7S Apo-Summicron M f2/50mm ASPH.
そして多くのライカレンズがコンパクト。それも自分の目に近い感覚で扱えるポイントだと思っています。もちろん、その分マニュアルフォーカスでしか使えないという制限はありますが。
SONY α7S Apo-Summicron M f2/50mm ASPH.
ソニーα7sと組み合わせたときの粘りある白の描写も、ライカボディとはまた違った美しさがあります。
本題ではないですが、諧調表現に優れたセンサーを持った初代α7sは色あせない魅力がありますね。
SONY α7S Apo-Summicron M f2/50mm ASPH.
というわけで、今日はライカレンズの描写をお見せするために、あえてライカではなくソニーα7sとの組み合わせで、RAWほぼストレート現像の写真を載せてみました。
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