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友人に暴言を吐いた3年後

「早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け。」

これはアフリカのことわざだそうです。 
最初にこの言葉を知ったとき、なんだか胸にグッと刺さりました。

けれど3年前の僕は、みんなで行くことなんて1ミリも考えていないクソ野郎でした。

あの日の飲み会


3年前、まだ公務員だった頃。
独立の準備を進めながら、友人にInstagramの使い方を教わっていました。

当時はSNSマーケティングを勉強しようと試行錯誤していたんですが、どうも「映え」を作るセンスが足りないと指摘されまして。ついには言われてしまったんです。

「インスタは厳しいんじゃない?」

…そのとき、どうしても引けなかったんですよね。
素直に「教えてくれてありがとう」と言えばいいのに、僕は言ってしまったんです。

「じゃーいいよ。おれ一人でやるから」

正直、これはフルスイングでビンタされてもおかしくない暴言でした。しかも教えてくれた友人に向かってのセリフですから、今思えば最低です。

もちろん、飲み会は一気に凍りつきました。。
僕が放り投げた余計なプライドと、ギスギスした空気。

その日から3年が経ち、今こうしてこの記事を書いているわけですが、
なぜあんな言葉を吐いたのか、今なら言語化できる気がします。


独りで走った僕

当時、公務員という安定した立場にいながら、独立を目指していた僕。
とにかく早く進みたい、早く結果を出したい。

そんな焦りばかりが募っていました。

地道な取り組みが大事なのは重々承知。
でも僕からしたら、すべてが遅く見えてもどかしかった。

だからこそ、冷静なアドバイスをもらったのに、
それを“自分を否定された”と過剰反応してしまったんでしょう。

意固地に「じゃあいいよ、ひとりでやるから」なんて言ってしまうくらい、当時の僕は追い詰められていたのかもしれません。

くだらないプライドかもしれない。
でも、今になってこうも思うのです。

あのときの僕には、
その“くだらないプライド”が
どうしても必要だった、と。

実際、ひとりでガムシャラに動いたことで、独立やSNS運用の最低限の基礎を身につけることができたことが今の生き方を作ってくれました。


いま、みんなで進む理由


そして今、僕は「遠くへ行きたければみんなで行け」という言葉を体感しています。

ビジネスはやっぱりチームや仲間がいることで、
大きな成果を生み出せるし、自分では思いつかないアイデアに出会える

独立後、知り合った多くの方々とコラボしたり情報交換をしました。
スピードだけではたどり着けない場所があるとわかりました。

そして、今はチームでインスタ運用を任せていただいたり、
コンサルティングをしたりしています。

一人で走るのも悪くない。

でも、ずっとそれだけでは“遠く”に行くことは難しい。
仲間がいるからこそ、壁を乗り越えられたり、新しい景色が見えることを心底実感しているのです。

今はそのありがたみを噛みしめながら、
複数のプロジェクトをみんなで回しています。


あのときの暴言がなければ


もし3年前、あんな暴言を吐かずに、ただの“いい子ちゃん”でいたとしたら?

そもそも独立していなかったかもしれないし、
すぐ失敗していたかもしれません。

あの尖った時期があったからこそ、
いま周りの人と上手くやれているように思います。

「一人でやってみる」強さと、「みんなで助け合う」柔軟さ。
どちらも経験したからこそ、バランスを学べたんだと感じるんです。

もちろん、友人にひどい言葉をぶつけたことは反省しています。
だけど、あの瞬間を経ずに僕は変われなかった。
そして本気でぶつかった人は、離れていかないことも学びました。

クソ野郎だったぼくの言葉を受け止めてくれた彼も、
今はビジネスを一緒に広げていくチームの一員です。


遠くへ行くための、一瞬の加速


「早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け。」

この言葉を、今はしっかりと受け止めて生きています。
ただ、僕にとっては「一人で走り出す時期」も必要でした。

あの独りよがりな暴言を吐いた時間も、
人生の貴重なワンシーンだったんです。

だからもし、今あなたが「仲間が大事だ」とわかっていても、どうしても一人で走りたくなるときがあるなら、遠慮せずアクセルを踏んでみてほしい。

周りに配慮することも大切ですが、自分の“くだらないプライド”すら
エンジンにして走る時期があってもいいんじゃないかと思うんです。

そして、満足するまで走ったら、次はみんなと遠くへ行こう。
あのときの僕に足りなかったもの、そして今の僕が得たもの。
それらを混ぜ合わせて、まだ見ぬ遠くへ向かいたい。

多分もうあんな生意気なことは言わないかな〜と思う、30代半ばです。

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