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優秀な人ほど挫折するワケ

はじめに:SNSを始めたぼくの違和感


ぼくはもともとSNSに一切興味がありませんでした。

インスタもTwitterもFacebookもやっていなくて、いわゆる“映え”とはほど遠い生活。

「1年で公務員をやめる」と決めて、30代になって初めてインスタを始めたんです。それが数年前のこと。

当時は同時期に発信を始めた人が、ざっと数百人、あるいは数千人くらいいました。でも、半年も経つと、その9割以上が更新をストップ。気づけば、残っているのはほんの一握りという状況でした。

正直、まわりを見渡してみると、みんなぼくより文章もうまいし、デザインセンスも抜群。

「なんでこの人たちがやめちゃうんだろう?」と、ものすごく不思議に感じたんです。彼らの投稿は“見た目”も“内容”も、まちがいなくぼくより上でしたから。


インスタ開始当初:ぼくにあった小さな喜び


では、なぜ僕は続けられたのか。

メンタルがとびきり強かったわけでも、バズるようなネタを持っていたわけでもありません。

単純に、「投稿が作れたら嬉しい」「フォロワーが1人増えたら嬉しい」「DMが届いたら嬉しい」――そういう“小さな喜び”を感じ続けていただけだったんです。

最初は何を投稿していいのかわからず、正直カッコいい写真なんて撮れませんでした。超絶ダサい投稿が残っているので、興味がある方はぼくのインスタを遡ってください。

けれど、なんとか自分なりに工夫して、投稿をアップできると、それだけで達成感があった。たまにフォロワーが増えたら、それだけでも「見てくれてるんだ!」とちょっぴり舞い上がりました。

周囲の華やかさと比べると、ぼくのインスタは地味だったと思います。

でも、「まずは1日1投稿」「少なくとも毎日ストーリーズはアップしよう」といった、そこまで高くない目標を設定していたので、案外続けられたんですよね。


辞めていった人が抱えていた“ギャップ”


一方、辞めていった9割の人たちは、本当に優秀でした。

デザインが素晴らしく、テキストも読みやすくて、しかも役立つ情報ばかり。「この人の投稿、毎回勉強になるなあ」と、ぼく自身がファンになっていたくらいです。

ところが、彼らは数ヶ月すると急に更新を止めてしまう。

DMで理由をたずねると、「全然いい反応がなくて……」「思っていたほどフォロワーが増えなくて……」といった答えが多かったんです。

ぼくはそれを聞いて、なんだかとてもショックでした。

だって、彼らの投稿は明らかに質が高い。それでも「反応が少ない」=「自分はダメなんだ」と、自己評価を急降下させてしまう。

その“ギャップ”に疲れきって、モチベーションを保てなくなっていったんだと思います。


優秀な人ほど挫折しやすい理由


なぜ優秀な人ほど、途中で挫折しがちなのでしょうか。

ぼくが考えるに、それは「理想のレベル」が高すぎるから。結果がついてこないとき、自分を「まだまだ」と評価してしまいがちなんです。

特に、完璧主義な人ほど「SNSなんかに時間を割いても意味がないかも」「もっといいアウトプットをしなくちゃ」と思い詰めてしまう。

実際、仕事のスキルが高かったり、文章力がある人ほど、自分の作品に厳しい目を向けますよね。細部までこだわり抜き、理想的な反応を得るためにがんばる。

でも、それが期待どおりに実現しないと、急に自信をなくしてしまうんです。


小さな成功体験を積み重ねる大切さ


ぼくは元々「メンタルが強いタイプ」ではなく、むしろ失敗するとすぐ落ち込む派の人間です。

ただ、SNSに限らず、何か新しいことを始めるときは、「小さな成功体験を積み重ねる」ことを意識しています。

たとえば、「初めて投稿した写真に“いいね”が3つ付いた」とか、「知り合いから『見たよ!』と言われた」だけでも、ぼくにとっては大きな一歩でした。

こうした細かい達成感が「じゃあ明日ももう一回やってみよう」という意欲につながり、それがどんどん蓄積されて続いていく感覚なんです。

正直、それくらいゆるい目標設定でしか走り続けられないし、そこに息の長さが生まれてくると感じています。


「志は高く、目標は低く」でいいんじゃない?


そもそも、大きなビジョンを持つことは大切です。

「誰かの役に立つ情報を発信したい」「フォロワー1万人を目指したい」など、志が高いのは素晴らしいこと。でも、「今月1万人まで増やせなかった……」といちいち落ち込んでしまうのは、もったいないですよね。

ぼくは「志は高く、目標は低く」がちょうどいいバランスだと思っています。大きな夢を胸に抱きつつ、具体的な行動レベルの目標はもっと低く設定する。

「毎日1投稿」「毎回ひとつだけ有益な情報を入れる」など、到達しやすいラインを設定して、日々の進捗に喜びを感じる。

そうすると、自然と続けやすくなります。結果が出るには時間がかかるものですが、その間もモチベーションを保つには“小さな成功体験”が効果絶大なんです。


自己評価をほんの少し緩めてみる


もし「自分にはセンスがない」「もっと完璧にしないと恥ずかしい」といった思いが強すぎるなら、一度自己評価のハードルを下げてみるのも手です。

「今回は失敗してもOK」「まずは投稿を完了させるだけで合格」と、ゆるく合格ラインを設定してあげる。すると、不思議なくらいスルッと行動に移せるようになります。

もちろん、完璧を求める気持ちもわかります。でも、完璧に到達できない自分を責め続けると、いつしか「もうやめたほうがマシ」と投げ出したくなるのは見えている。

そういうときこそ、「ま、これで十分だよな」と自分を許してあげることが、意外と成果に近づく近道だったりするんです。


おわりに:続ける人が一番強い


結局のところ、どんなに小さな一歩でも「やり続ける人」が最後は勝つのかな、と思います。

ぼく自身、インスタで大成功を収めているとは思わないけれど、コツコツ投稿を続けていたら、少しずつフォロワーも増えて、いつしか2万人を超えました。ちょっとずつ反応が返ってくるようにもなりました。

それは決して、ぼくが特別だからではありません。

「完璧じゃなくてもいいから、やってみるか」という気持ちが持続しただけ。そして、その“続けている状態”を楽しめるようになったからだと思うんです。

もし今、何か続けたいことがあるなら、ぜひ「志は高く、目標は低く」で行動してみてください。自分を追いつめず、目の前の小さな成功を大事に積み重ねる。

その先に、いつか「あれ、なんか結構いい感じになってきたぞ?」という瞬間が、必ずやってくるはずです。

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