書く慰め

こんばんは、moikoです。

私が好きな作家の1人にアガサ・クリスティがいます。イギリスの女流作家ミステリの女王です。名探偵ポワロシリーズが大好きです!いつか全作品、ミス・マープルシリーズとは他のシリーズも読んでみたいです。ジェーン・オースティンも好きだし、クラシックなイギリスの文化や雰囲気も好きなんですよね。

イギリスのテレビ局が作ったポワロのドラマシリーズがお気に入りです。(NHKで放送されていました)今までポワロシリーズは色々な役者さんでドラマや映画が作られていますが、このイギリスのドラマでポワロ役を演じたデヴィット・スーシェさんが一番原作のポワロに近いと思います。

最近友人が現在劇場公開中の『ナイル殺人事件』(原作:ナイルに死す)を見たそうです。ケネス・ブラナーがポワロを演じていて、全く原作とは違った風貌のポワロです。全然ハンプティダンプティ感はありませんが、映画は映画で面白いと思います。で、友人が「ストーリーが今一つで、あんなことで殺人を犯すのかな」と言っていました。はて?どんな話だったっけ…と思い、文庫を探したのですが見当たらず。確か読んだことはあるのですが、図書館で借りたのかも…。

アガサ・クリスティの小説はとにかく登場人物が多く、初めて読んだ高校生の時は人物相関図をノートに書いて読んだりしていた位です。そして、内容も複雑で二転三転したりするので、実は1つ1つの内容をはっきり覚えているものは少ないです。ポワロの細かい性格や、その独特な捜査方法、巧みな心理合戦など、ただ、とにかくすごく面白い!感覚だけは覚えています。

実は、私が初めて読んだアガサ・クリスティは『カーテン』というポワロシリーズ最終巻でした。最初に読んだのに最終巻だったんです!その時は、アガサもポワロも名前しか知らず、ただ図書館で本の装丁がシックで素敵で手に取っただけだったんですよね。すごく面白くて読むのが止まりませんでした。ラストは衝撃です。それで、ポワロにはまってしまい、次に最初の巻『スタイルズ荘の殺人』を借りてシリーズを読み始めました。

アガサ・クリスティが軍人パイロットである最初の夫から別れを切り出された頃、他にも色々辛いことも重なって失踪した事件は有名な話です。その後エジプトなどを旅行し、10歳以上も年下の考古学者と再婚したり、中々波乱万丈の人生だったようです。『ナイルに死す』も彼女のエジプト旅行がヒントになったようです。他にも中東を舞台にした作品がいくつかあります。ちなみに、若い頃薬局に勤めていたために毒薬に詳しくなり、探偵小説を書くきっかけになったそうです。

私は作家の人生を知るのも好きで、その作品が作られることになった過程とかも興味があります。それで、アガサ・クリスティの自伝みたいな本を図書館で借りたのですが、タイトルに騙されただけで自伝ではなく作品紹介でした。でも、そこにアガサ・クリスティ語録がありました。

〈著作について〉自分に自信が持てず、自分のことをきちんと表現するのが不得手な私のような人間にとって、ものを書くということは大きな慰めである。——アガサ・クリスティ

なんと!

ミステリの女王と呼ばれる人がこんな事を言っているなんて!でも、確かに実社会で自分を表現するのが上手な人が、うまい文章を書けるわけでもないし、逆もまた然りですよね。noteを始めた時にも思いましたが、書くという行為は自分のためで、自分を慰め励ます「癒し」につながるのではないでしょうか。女王でさえもこんなことを言ってますし。

『ナイルに死す』書店で購入しようと思います。早くもう1度読みたい!


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