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(大学院の話①)母になった私のコンプレックス
ここでいきなり私のコンプレックスについて。
最近、
何かやりたい
何かに夢中になりたい
夢ができたけど年齢と時間の問題で頑張れない
というママさんの話を聞くことが増えた。
そんな方たちに何かのきっかけやヒントになれば。
プロフィールに書いたように
私は
妻であり、母であり、癌サバイバーであり、
会社役員であり、大学院生である。
妻、母、癌サバイバー
これは、結婚、出産、癌をきっかけに、得られた立場であって、結婚、出産については私より夫のほうが意向が強く、その上でたまたま上手く進んで継続できている。
癌サバイバーは、癌になって、うまく治療できている。
本当にこの3つは幸運が重なって、与えられた地位や役割だと思っている🙄
これに対して、会社役員と大学院生は自分が切望して掴み取った地位であると思っている。
自分の意思で、能動的に、動いた結果になるのかな。
会社役員は、息子といる時間を増やしたくて、今までの経験から、面接スキル(?)を駆使してなんとかなったわけだが、これはまた別の話。
そして、大学院生。
これはコンプレックスの塊である私が、コンプレックスを解消するためにどうしても手に入れる必要があるような気がして行動した結果だ。
今回はこの話。
コンプレックス①
高校受験、大学受験と、失敗しまくる。
なりたい職種に就けず、切り替えて考えた末の就活も第一志望に落ちる。
高校も大学も会社も楽しく過ごしたけど、
いつも心の奥底で
「一番いきたいところには行けない」
と思っていた。
コンプレックス②
新卒で入社した会社で法務として働いていたが、赤字だったこともあって、財務経理の数字を扱う部門の意見がとても強く、法務リスクをとっても経理財務の意見が通っていた。
また、上場会社でIRもしていたので開示書類を作成するのだが、数字の入力も業務であった。にもかかわらず、私は理解できていなかったため、間違いを指摘することも説明することもできなかった。
自分の意見が枠を越えられなくなり、もっと広い見解を手に入れるために、いつか大学院で経営学を学ぼうと考えていた。
初めて役員となった会社に就任して4ヶ月後、資金繰りが上手くいかず、役員従業員全員がやめざるをえなくなると決まった。
これが1月前半。前月に「経営が厳しいので報酬を下げたい」と相談もあったので予想はしていた。
私は、さらにその前の11月に「いつか入るため」大学院のオンライン説明会に参加していて、いくつかヒントになりそうな論文を見繕っていた。
すべてはタイミングで、
会社から役員従業員全員やめるという話を聞いたのが1週間ずれていたら、
オンライン説明会に参加していなかったら、
受験しなかったと思う。
私の頭の中は、会社から大学院に切り替わった。
1月19日(だった気がする)までに研究計画書と必要書類を提出して、面接に受かれば入れる。
コロナ禍で、社会人向け。オンライン面接。ということは、たぶん倍率は高くないはず。
ピンチはチャンス。
いまがチャンスじゃない?
そこからはガムシャラに、論文を読んで、さらに見つけて国会図書館に行って読んで、なんとか研究計画書をまとめた。1週間くらいだったと思う。
こんなんで研究を十分にできるのかという題材に、この計画では、適切な研究結果が出ないだろ…という稚拙な研究計画。
もちろん、いったりきたりの文章。
いま考えると未熟すぎるけど、情熱でなんとか合格をいただいた。
(しかし研究計画はなくなった)
でも、夫の出張との兼ね合い、息子との時間、転職活動が大学院と並走できるのか。
なんのために息子といる時間を確保したのか。
迷いもあった。
ある日、こどもの習い事で出会ったママと話したときに、小学校受験をさせると聞いた。
(うちは国立小学校だけお試し受験を考えていた)
そして、その熱心さの裏にあったのは、
「私たち夫婦は中卒(旦那さん)と高卒(ママさん)だからさ、すごくコンプレックスがあって、息子にはちゃんといい大学まで行ってほしいんだよね」
と聞いた。
自分の経験をもとによりよい人生をこどもに与えたいという意味ではきっといい考えなんだろう。
でも、私は違和感を覚えた。
自分のこととして考えたら怖くなった。
自分のコンプレックスを当たり前のように子供に背負わせる親になってしまいそうで。
私が憧れた学校に息子を行かせる?
私がなりたかった仕事を息子にさせる?
それは、
「私が憧れた」学校にいくのは私ではなくなるし、
「私がなりたかった」仕事をするのも私ではない。
そして、息子ものぞんでいない。
私のコンプレックスは自分で払拭するしかないんだ、という再確認。
今回合格をもらったことで、私は行こうと思った学校に入ることができるし、これから会社における資金のことも勉強できる。
なりたい職種にはなれなかったけれど、大学院を卒業できたら、仕事の選択肢も増えるような気がする。
そして、息子については純粋に息子のためになることを親として判断できるようにしたい。
そのためには、私が息子にコンプレックスを押し付ける前に払拭する必要がある。
あれから3年経った。
大学院は長期履修制度を使い、4年間在籍する予定である。
3年のうち、転職し、癌になり、こどもは小学生になった。
大変な時期もあったけど、大学院は心の支えだった。
コロナ禍には、リモート勤務で転職早々からコミュニケーションを十分にとれなかったが、大学院でのコミュニケーションが楽しく、励みになった。
ぜひ、自分のやってみたいこと、
思い残したこと、一歩踏み出して欲しい。
無責任なおすすめかもしれないけど、
難しくてもほんの少しの時間でも、自分のために使ってほしい。
私はオンライン英会話とか英会話アプリとかやってた。
いまだに話せてないけど…
そして、いま、私は、長期履修制度で卒業まであと1年しかないのに
大学院でちゃんと身についていないような気がして、またどうやって勉強したらいいのか迷ってる。
卒業後になにがしたいかも…
後悔はない。
でも、トライ&エラーをずっと繰り返してる。