みちのく潮風トレイル コースガイド 14/50 宮古市 宮古市運動公園~重茂(里)
こんにちは。岩手県宮古市あたりを中心に、みちのく潮風トレイルや三陸ジオパークのガイドをしている人です。みちのく潮風トレイルは南下と北行それぞれの向きで全線を2回踏破しています。
ゲストハウス3710というゲストハウスもやっています。宿泊に限らず宮古市に来たらぜひお立ち寄りください。
この記事は、みちのく潮風トレイルを実際に歩いた経験と写真などに基づく、コースガイドです。全線を50セクションに区切って紹介しています。八戸から南下(SOBO)での紹介をしていきますが、分かりづらい場所などは、なるべく逆向きからの写真も織り交ぜて紹介していきます。ルートが分かりづらい場所の写真には矢印を描き入れています。矢印はあえて手描きの書き殴ったようなへたくそな描き方をしています。きれいに描くよりそのほうが伝わりやすい感じがするからです。
北のスタート1番目の八戸セクションと最後の50番目の相馬セクション、この2つの記事はお試し版として無料公開しています。それ以外の記事は有料記事となります。各記事の序盤だけはお試しで無料にしていますので、続きを読む際には課金をお願いしています。
各記事は、何年もかけて、何度もルート上を両方向から歩き続けていて、現在もなるべく常に最新の情報への更新を心掛けていますので、そのためのご支援としてご理解ください。
記事は一つずつ購入だと1記事あたり200円です。また、全線の50記事をセットにしたマガジン形式で一括購入も出来ます。一括購入の場合には5,000円に割引していますので、一記事あたりは約105円となります。
購入済の記事がすでにある場合も、一括購入は必ず5,000円です。
みちのく潮風トレイル全線コースガイド(有料記事)↓
基本的にはセクションハイクを想定した情報を提供しています。テント泊の情報は、公式のデータブックやトレイルサポーターの情報が参考になりますので、あまり掲載していません。(公式にテントを張っていいと認められている場所は紹介を入れることがあります)
(この記事は2023年12月時点での情報で書いています。あくまで記載の情報は目安として、各自の自己責任にて充分な調査や計画のうえで行動に臨んでください。記載内容の正確性や、記載内容を参考にしたことにより生じたトラブルや事故等について、当方は一切責任を負いかねますのでご了承ください)
■運動公園~白浜
今回紹介するのは、みちのく潮風トレイル 岩手県宮古市エリアのセクションで、重茂(おもえ)半島に入るエリアです。
重茂半島はとても広く、トレイルで歩くとだいたいの人は3日ぐらいかかるのですが、そのうちもっとも北側、宮古湾のいちばん奥、宮古市運動公園から、宮古湾一望の月山に登り太平洋側に出て、重茂の中心地である里という集落までの範囲です。
途中の月山が、標高は500メートルもないのですが、短い距離で、海抜0メートルから乗り越えてまた0メートル近くまで下りていく登山道になるので、標高以上にきつく感じられる山かと思います。
また、登山の前後にもアップダウンが繰り返されますので、そういう意味で、この区間はなかなか体力が必要です。
また、これは重茂半島全般ですが、いわゆるスーパー・コンビニ・飲食店がありません。商店は少しだけありますが、自販機やトイレがある場所も限られています。半日以上見付からないときも出てきます。
また、重茂半島に現在ある宿泊施設は、おとべ荘という民宿ぐらいです。漁師民宿ですので、漁の状況等によっては営業をお休みしていることがありますので計画を立てるなら事前の予約は必須です。
また、宿泊できるキャンプ場は、姉吉のキャンプ場のみです。
こういった厳しい条件がたくさんあり、道中で飲食物の補充がかなり難しいのと、お手洗いや宿泊場所も限られるので、充分な飲食物の確保、携帯トイレの用意など、しっかりした準備をして臨むほうがいいです。特にスルーハイクの方は宿泊場所や食料の調達方法は考えどころですね。
幸い、宮古駅からの路線バスが半島内を縦断していますので、宮古駅周辺を拠点にして、日ごとにバスを使って訪れて少しずつ刻んでいく行程のほうが現実的かもしれません。
ただし時刻表が変則的で、宮古を出るバスはわりと何本かあるのですが、宮古方面に戻ってくるバスになると、夕方にはなくなっています。
ですので、トレイルと相性がいいのは、朝に重茂半島を奥までバスで行ってトレイルで北に戻ってくる、という経路になります。それか、奥の石浜から重茂半島を南に突っ切って山田町に出てしまうかです。
ちなみに朝、宮古駅から重茂に行くバスは、新聞配達を兼ねています。バスの停留所ごとに、ご近所に配る新聞を住民の方が取りに来る光景が見られます。ちょっと新鮮な光景で、朝の挨拶の風景がとてもなごみますよ。
重茂半島には鉄道がありませんので、セクションハイクでトレイルを歩くには車かバスが必須です。スルーハイクの場合も、ひょっとしたら宮古市街地の宿泊施設を拠点にして何度か行ったり来たりするというほうが現実的かもしれません。
そういうことで、重茂半島はいろいろ大変なのですが、手つかずの奥深い自然に挑むという意味では、トレイル全線の中でも随一の魅力があります。
あと、重茂半島では、自然保護のために合成洗剤を使用しないことを住民の皆さんで申し合わせている地域です。テント泊の方なども、もし洗剤を使うときはご留意をお願いします。
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