2024-08-22
夢をみせてもらった。
夢はみせた。
きっと、それだけで充分だ。
愛を差し出されては、どれひとつ受け取れない人生だった。
今日もまた、一つ手放そうとしている。
人間を信じることができない。
言葉、表情、行動、何もかも。
全ては作られた偽物の可能性がある。
仮に本物が渡されたとしても、後から嘘にできる。
嘘になるのは拒む私のせいかもしれないけれど。
こうして一つ引いておくことでしか私は私を保てない。
あなたの言葉も、手も、やはりついに受け取れなかった。
私はずっと何も変わっちゃいない。
変われはしない。
できることならば、始まりなんかなくていい。
始まってしまうならば、苦しみは私だけでいい。
願えるならば、感じる前に消えてしまいたい。
そうやってひとりで生きていくしかない。
私のこと、私が一番良くわかっている。
巻き込まれようとしないで。
止めないで。
傷付きに来ないで。
いつかあなたにとって正解になるから。
お願いだから、どうか私を忘れてください。
そしてどうか、この八月を忘れないでください。
それが私から大切なあなたへ渡せる最期の。
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