2024-08-21

またねって降りるあなたが、今日はさよならと言った気がした。
あれは気のせいではなかったらしい。
お揃いのブレスレットを身に着けた次の日から、連絡はぱたりと途絶えてしまった。

見たもの、聴いたもの、触れたもの。
どれひとつだって信じられやしないと言っていた。
あなたは何を信じていたのでしょう。
あなたは何を考えていたのでしょう。
あなたには何が見えていたのでしょう。
ひとりが好きだと言いながら、どうして儚い眼をするのでしょうか。

どうしてあの日逢ったのですか?
このブレスレットに意味はありますか?
もし明日返信があるとしたら、私は何から問い質せば良いのでしょう。
また何事も無かったかのように話し始めるのでしょうか。
いつだってそうやって生きてきたとだけは、幾度となく聴かされたことを良く憶えています。

どうして消えようとするのか。
あなたの思うことはわからない。
考えれば考えるほど、思考回路は交わらないことを知る。
最後まで何一つ聴かせてくれなかった。

往く宛てのない問だけを遺して、私たちの八月は終わってしまったんだ。

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