成功する売り方を考えるマーケティング基礎⑧「買ってください」と言わない
顧客と繋がって一番最初にすること
顧客と接点を探したら、早速ご自身の商品やサービスを顧客に紹介ましょう!と、言いたいところですか、ちょっと待った!ビジネスを始めて一番最初に躓いてしまうのが、この商品を顧客に紹介する場面なのです。
皆さん、是非逆の立場になって考えてみてください。
ある日街を歩いていたら、まったく見ず知らずに人が
「この水、飲むととても健康になる水なのです。1個100円です、まずは話を聞いて買ってください!」と
言われたらどう思いますか?その水買いますか?
翌日、とても仲が良くとても信頼している友人が
「最近このお水を飲んでいるのだけれど、飲むと体の調子がとてもよい、おすすめだから1個100円で買ってみないか?」と
言われたらどうしますか?
もしかすると水を買ってみようと思うかもしれないですよね?
道端で声をかけられた水も、友人が持ってきた水も同じものだったとします。さて、前者と後者違いは一体何でしょう?
それは単純におすすめしてくる人とあなたとの信頼関係です。
顧客と接点を持った瞬間に「この商品いかがですか?」とお勧めする行為は、街中でまったく見ず知らずの人に話しかけて水を買いませんか?と話しかけるとの同じ行為なのです。
まずは顧客との信頼関係
顧客に商品を購入してもらうために何よりも必要なのは、顧客との信頼関係です。私がお伝えしている「成功する売り方を考えるマーケティング」では
顧客と信頼関係を築くことを何よりも重視しています。
「この人だったら信頼できる」そう顧客に思ってもらって始めて皆さんの取り扱う商品を顧客は購入検討の対象と考えてくれるのです。そのため、顧客が自分の存在を知ってくれた後は、その顧客との信頼関係を構築することをまずは考えましょう
顧客との信頼関係はどうやって築くことができる?
では顧客とはどのようにして信頼関係を築くことが出来るのでしょう?それは顧客が求めていることを惜しみなく提供してあげることです。いわゆるこれがコンテンツマーケティング、というものです。最近では無料のコンテンツがとても増えていますよね。無料講演会、無料のお試し本、無料のイベント…、これらの多くは顧客と信頼関係を築き、そこから本当に買ってもらいたい商品やサービスをご紹介していく、というスタイルのものです。こうした考え方の原点はスーパーの試食コーナーですね。
顧客にファンになってもらう
顧客に初めて無料のものを提供する際には、全力で目の前の顧客に価値提供をして行きましょう。
もしかすると「無料コンテンツに全力で価値提供してしまったら、本当に売りたい商品を買ってもらえなくなるのでは?」というご心配があるかもしれませんね。
確かに、短期的な視点で考えると、そうした事実が起こりえるかもしれません。一方、長期的な視点で考えてみるとどうでしょう?
以前アメリカから日本に上陸したばかりドーナッツ店「クリスピードーナッツ」は商品購入の列に並ぶ人たちに看板商品である1個そのまま試食で差し上げるサービスをしていました。初めてドーナツを1つ丸ごといただいた私はその気前さに大変驚きました。1つお渡ししたことで、それで満足して帰ってしまう方ももしかしたらいたかもしれません。でも1つドーナッツをもらった人たちはその後クリスピードーナッツを買わなくなったでしょうか?むしろその逆です。試食でいただいたドーナツの美味しさに感動し、その後もお客さんはクリスピードーナッツに足を運びます。
無料の提供品であっても、そこで顧客に本当の価値を提供することができれば、そこにファンが産まれます。ファンはなんどても皆さんの商品やサービスを利用してくれるリピート顧客となっていくれる場合が多いのです。長期的な視点で支持されるビジネスを作るためにも、まずは本気の価値提供を顧客に広めていきましょう。