個人的80年代アルバムベスト企画

Twitter上でフォローさせて頂いている方が企画されてたやつなんですが、僕自身"80年代アルバムベスト"ってなんだろう?と考えてみた。1982年に中学1年になった僕は、漁るようにFMラジオを聴き、エアチェックしまくりだった。当時はNHK-FMなんかで、アルバム丸々かかってたり来日公演のライヴ音源なんかも放送されたりしてた、中々良い時代。そんな中から当時リアルタイムで聴いていて、後に作曲や音楽制作、多重録音にミキシング、はたまたDJなんかにも影響を受けたものという視点で30作選んでみた。David BowieやKevin AyersにRobert Wyatt、そしてGeorge Harrison、その他New OrderやA Certain Ration、XTCやPrefab SproutにThe Blue Nile、The Bible等も、好きなんだけど選ばなかった作品は多いのですが、今回は楽曲制作に影響を与えた事という事で、それらはまた別の機会にでも。

《1980》

Fred Frith 『Gravity』

YMOの写真集『OMIYAGE』の坂本龍一さんのコーナーに写真が出てて気になってたアルバム。中学生の時に初めて聴いた時は「なんじゃこりゃ?」って感じだったw

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Talking Heads 『Remain In Light』

このバンドは、このアルバムとラスト作『Naked』が好き。

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Throbbing Gristle 『Greatest Hits - Entertainment Through Pain』

後のPsychic TVも含めてこれで。

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The Pop Group 『For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』

後のRip Rig + PanicやPigbag、Glaxo Babiesも含めてこれで。

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《1981》

Brian Eno & David Byrne 『My Life in The Bush of Ghosts』

このコラボ作のサンプリング(当時はテープ編集とかでしたが)のコラージュ感は、初めて聴いた時に驚いた。Talking Headsの『Remain In Light』の元ネタ的アルバム。

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Anthony More 『World Service』

Slapp HappyのAnthony Mooreのソロ。ニューウェイヴ感全快のこのアルバム、タイトル曲のカッコ良さは別格!ニューウェイヴ好きの方も是非に。

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Japan 『錻力の太鼓 ~ Tin Drum』

彼らの作品は初期2枚の方が好きなのですが、YMOと出会って知恵をつけた『Quiet Life』が一番好き。でも完成度という意味では、これ程完璧なアルバムはないのでは?というくらいの凄いアルバム。しかも20代前半でこんな作品作っちゃうなんて。メンバーのその後のソロ作も含めてこれを。

japan 錻力の太鼓 ~ Tin Drum

The Buggles 『Adventures in Modern Recording』

「ラジオスターの悲劇」収録の1枚目も好きですが、サンプリングを使った新しい音のこちらの方が、Trevor Hornのソロ色が強くて好き。

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Burundi Black 『Burundi Black』

このシングルを初めて聴いた時も驚いた!オリジナルは1971年ですが、1981年にRusty Eganがニューウェイヴ感溢れる感じにリミックス。トライバル・コスミック・ニューウェイヴでありますな。

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《1982》

New Musik 『Warp』

最初の2枚のバブルガム・ポップなテクノな感じも好きなのですが、極限迄音を削ったミニマルな音響にハマってしまいましたね。

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Scritti Politti 『Songs To Remember』

85年の『Cupid & Psyche '85』も好きなのですが、やはりこのアルバムを聴いた時のダブ感みたいなものにグッときた思い出が。

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V.A 『Wild Style』

Afrika Bambaataaの『Planet Rock』、Mantronixの『Mantronix』、そしてMalcolm McLarenの『Duck Rock』含め、80年代中期迄のヒップホップ作品の中から、敢えてこれを選びました。色々な意味も含めて。

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Holger Czukay / Jah Wobble / Jaki Liebezeit 『舟海 ~ Full Circle』

Holger Czukay、Jah Wobbleのソロ含めてこれで。

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《1983》

Bill Nelson 『Chimera』

Be-Bop DeluxeやRed Noiseのギタリスト、高橋幸宏さんのソロ作『ボク、大丈夫?』に参加していて知って、一発でそのギターと歌声にヤラれてしまった。このアルバムは、高橋幸宏氏のドラムに合わせて作られた曲も数曲。JapanのMick Karnも1曲ベースで参加。

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Gabi Delgado 『Mistress』

Conny Plankが手掛けた作品の中でも、ダントツのカッコ良さを持つ作品なのでは?程好いラテン・ファンク感も好き。D.A.F.の諸作も含めてこれで。

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The Art Of Noise 『INTO BATTLE WITH ART OF NOISE』

このEPを初めて聴いた時は本当に驚いた。フェアライトCMIバリバリのサウンド、サンプリング芸術をポップスのフィールドで広めた貢献は大きいのでは?

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Peter Blegvad 『The Naked Shakspeare』

こちらもSlapp Happyのメンバーの初ソロ。プロデュースはXTCのAndy Partridgeと、冒頭曲だけHatfield & The NorthのDave Stewart。2曲目に収録「Weird Monkey」は、僕が歌物の曲を作る時の理想の曲の一つ。

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Kip Hanrahan 『Desire Develops An Edge』

Kip Hanrahanの作品はデビュー作も好きなのですが、このアルバムに参加したArto LindsayとPeter Schererの邂逅が、後のAmbitious Loversに発展。そしてCaetano Velosoの持つ尖った部分にも通じるところがる気が。

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Zazou / Bikaye / CY1 『黒白 ~ Noir et Blanc』

元ZNRのHector Zazouによる、至高のアフリカン宅録作。カセットMTRで多重録音や、テープの切り貼り編集の参考にさせてもらいましたよ。

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The Gist 『現象本質 ~ Embrace the Herd』

Young Marble GiantsのMoxham兄弟によるユニット、こういう宅録感ある作品はかなり好み。YMGも含めてこのアルバムという事で。

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《1984》

Thomas Dolby 『地平球 ~ The Flat Earth』

英国電子ポップの系譜は、John Foxx~Gary Numanの硬派な方と、Thomas Dolby~Howard Jonesのようなポップな方とあり、どちらも好き。このアルバムにあるソングライターとしてのThomas Dolbyの才能が開きまくっている感じが好き。

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Mœbius - Plank - Neumeier 『Zero Set』

Conny Plankの作品の中でも、最高の仕上がりを聴かせてくれるセッション作品。文句なくカッコいい!と言える人力テクノな作品。冒頭曲は、昔カヴァーしたなぁ…

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Pyrolator 『Wunderland』

Der Planの諸作含めて、メンバーのソロ作品のこれで。ドイツからmartin Dennyへの回答的、テクノ・トロピカルな逸品。ジャケの絵の通りのカワイイ楽曲ですが、実は毒がある感じも好み。

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Arto Lindsay / Ambitious Lovers 『Envy』

DNAを聴いた時に、Arto Lindsayのギター・プレイにガツン!とヤラれ、そしてこのソロ作でNYの音のカッコ良さを味わった作品。

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《1986》

Frank Zappa 『Jazz From Hell』

Zappaのシンクラヴィア作品作。インスト作品なのに、歌詞検閲の規制が入ったグラミー受賞作。Zappaの作品で、初めてCDで買ったのがこれと、「Peaches En Regalia」の8㌢CDでした。

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Holger Hiller 『怪人ホルガー博士の実験室 ~ Oben Im Eck』

現The OrbのThomas FehlmannとのPalais Schaumburgの最初のメンバーでもあるHolger先生。このアルバムもサンプリングという手法を多く取り入れた刺激的な作品であります。

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Telex 『Looney Tunes』

こちらもサンプリングを大々的に取り入れた作品であります。殆ど歌を排除し、フレーズ・サンプリングのコラージュ感覚のキッチュな感じが、このバンドっぽくて好き。

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《1988》

Bim Sherman 『Ghetto Dub』

Dennis BovellやLee Perry、King TubbyやMad ProfessorにOn-U Soundの諸作等、ダブ作品は色々聴いてきてたけど、何故か当時はこのアルバムが一番ハマって聴いてた印象。

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Rascal Reporetrs 『Happy Accidents』

このアルバムを初めて聴いた時も、かなりぶったまげた。Frank ZappaとBurt Bacharachが邂逅したかのような、ポップで捻じれている感じ。フランスのAlbert MarcœurやEtron Fou Leloublan、はたまたThe ResidentsやSnakefinger等Ralph勢、80年代に聴いてたレコメン系を全てを軽く総括してしまった感じ。発表当時、六本木WAVEの4階のArt Vivantで、一枚¥500で投げ売りしてて、店頭に並んでたやつを纏めて買って知り合いにあげて聴かせてたりしてましたねw

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The Wild Bunch 『Friends And Countrymen』

Massive Attackの前身ユニット唯一のEP。Burt Bacharachの歌とリズムだけのカヴァーに一発でハマってしまった。最後にストリングスがほんの少し入るアレンジも最高だった。これ発表直後のmassive Attackの初来日DJを観に行ったのも懐かしい想い出。

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《1989》

Jungle Brothers 『Done By The Forces Of Nature』

坂本龍一氏のラジオ番組のデモ・テープのコーナーの常連でもあった、テイ・トウワ氏がNYに渡って、Jungle DJ Towa Towaとして参加もしているアルバム。というか、アルバムのベーシックの大半が、当時のTowa氏のNYの自宅で作られたという。De La Soul、A Tribe Called Queatと並んでニュー・スクール勢の一組でもありますな。確か初来日はMassive Attackと一緒だったような記憶が…観に行ったんだけどなぁ…

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