ゆるりといこう
最近、音声コンテンツに癒される機会が増えました。
私が聴いているシーンとは、家のなか、台所で、和室で、一人黙々と家事をこなしながらのシーンになります。家事とはふだん、眉間に深い皺を寄せて早くやっつけようとする苦行ですが、誰かが話しているのを聴くと、空間に漂う言葉たちに反応して頭の中だけでいつの間にか遠い場所に辿り着いている自分に気がつきます。
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年度末です。
何の辻褄を合わせようというのか、業務上の締切ラッシュの毎日。
例年のことだから、スケジュールは念入りに組んで人も手配済みなのですが、大体予定通りにいったためしがありません。怒涛のリ・リ・リ・リ・リスケジュールを繰り返しています。
くっついたご飯粒を剥がしてお茶碗を食洗機に入れながら、頭の中ではつらつらと仕事の段取りのことを考えていました。私の顔は、多分、つまんない冴えない表情を浮かべ、目の下にクマをぶら下げていて、イライラだだ漏れです。
そこに、ゆる〜い音声が流れます。
私は、テーマ性とかメッセージ性の薄い雑談系のものが好きです。仲良しのおふたりが掛け合いみたいに話される番組が多め。
笑い声が自然。
声なんて張ってなくてボソボソで。
一人が暴走して、もう一人が止めるのもあり。
部屋の空気がふうっと軽くなって、色も明るくきれいなパステルっぽくなってきます。私の顔もニヤニヤしたり、へぇーと感心したり、ほどけてきます。
昨日聴いて、心をほぐされてしまったパワーワードがあります。『年度末でイー!』状態の皆さんに何かをお裾分けすることができればと思いました。
「うまくやろうとしていないかい?」
仕事上の年度末に限らず、家の大きな行事でも。
準備して挑むことはなんでも。
うまくやろうとする。
私がそうなんです。
気を張り詰めて、想定に想定を繰り返して、作り込んでいくほど、うまくやれる気がしていました。そして、自分に課した目標を人にも求めてしまっていました。アウトサイドの人間に迷惑をかけたくないあまり、インサイドの人間に完璧を求めてしまっていました。自分がうまくやりたいから、周りにもうまくやることを求めていました。もう勝手すぎます。
インサイドの人間とは家族であり、社内の同僚です。
マジ、ごめんねごめんね。
私の周りの人々が自分の思う通りに過ごすのは当たり前なんです。別の人間だもの。あー、腑に落ちました。
年度末忙しいんだ!イー!!
ってのを体中から出して、周りを動かそうとしていました。コントロールしようとしていました。それがわかりました。と、いうわけで、今日からゆるりといくことにします。
「うまくいかない」って諦めるのとは違いますよ。年度末、他人がもたらした思ってない局面にぶつかることあると思います。そんな時、「あ、はいはい。」「そうですよねー。」とながす。うまくいかないことにぶち当たったらしなやかに受け身をとる。体と心をほぐしておく。
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何かがおこる時の前って、予言というか、閃くんですよね。思考がものすごい勢いで展開したり。
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今朝、娘のハトちゃんが発表しました。
「今日、学校ないの。」
ランドセルから学校のお手紙が出てきました。
「卒業式は5年生だけ参加。4年生以下は家庭学習。学童は開いてます。」
なんとか、受け身、とりましたよ。
弁当作りましたよ。
もう、ゆるりと行こうと思います。
大事なことなので、もう一度言います。
うまくやろうとしてないかい?
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ヘッダー絵画:『マラーの死』
作者:ジャック=ルイ・ダヴィッド
所蔵: ベルギー王立美術館、ブリュッセル
製作年: 1793
↓参考