結局、Tempalayに敵う曲はなかった
今年は、Tempalay(テンパレイ)三昧でした。
2021年3月にリリースされた、アルバム『ゴーストアルバム』。ほんと、ほんとにもう、今年はこればっっっっっっっっっっっかり聴いてました。
Spotifyでゴーストアルバムばかり流してたので、ランキングもその通り。
ゴーストアルバムは全12曲。収録されているこの5曲も、他の曲も、全部おすすめです。
このエッセイは、最後まで読まなくてもいいです。遠慮はいりません。大丈夫です。悪いことはいいません。とにかく聴いてほしい…。
1曲目『ゲゲゲ』から12曲目『大東京万博』まで、一言で表すなら圧巻。歌詞もメロディーも声も演奏もずっと圧巻で、最初聴いたときは嵐が過ぎ去った後のような衝撃でした。
そして、二言目を足すなら中毒性。『ゴーストアルバム』に限らず、Tempalayは一度聴いたらやみつき。中毒性が半端ないので、どうにか聴いてほしい…。
どの曲を聴いても、「なんだったんだ…凄すぎた…」でまたリピート。ちなみに、『ゴーストアルバム』は12曲で43分50秒。1枚1時間もかからないので、さらっと聴けます。だから何度もループしてしまう…。
特に好きな曲は、『冬山惨淡として睡るが如し』。
2021年、大晦日の今日までたくさんの曲がリリースされ、いろいろ聴きました。でも、『冬山惨淡として睡るが如し』に敵う曲はありませんでした。
メロディーが終始切なくて、聴いてたら泣きそうで、歌詞でさらに泣きそうで、胸をぎゅっと締めつけられます。ほんとに、ぎゅっとなる…。
問題は、この後。この後のギターソロです。ギターが切ないメロディーの大渦を作り、涙腺を直でガッッッと押し、私は泣くのです。
歌詞を読むだけでも切ないです。歌詞に“ない”が度々登場して、泣きそうな要因の一つになっている気がします。枯れ葉が舞って、切なくて、どうにかしたくて、葉っぱ一枚一枚を抱きしめたい。そんな気持ちです。
アルバムタイトルにはゴースト、『冬山惨淡として睡るが如し』には幽霊の文字が出てきます。
ゴーストという言葉は、ボーカル・ギター:小原綾斗さんの考えが反映されています。
これも好きな理由の一つです。
この2年ほどで失ったものは多いけど、視点を変えてこんな考えがあるのか…とこれまた衝撃を受けました。私がかつて何かを失ったとき、確かに強くなれたなと思い出します。全体的に暗めの曲ばかりですが、どこかこう、前に進もうと思えます。
他のアーティストの曲ももちろん聴きますが、やっぱりTempalayの『ゴーストアルバム』に戻ってくる…。そんな1年でした。名盤中の名盤。2021年を代表するアルバムだと思います。
『冬山惨淡として睡るが如し』は絶対の絶対に聴いてほしいですし、『GHOST WORLD』『ああ迷路』『忍者ハッタリくん』もぜひとも聴いてほしいです。
とにかくアルバムを一度、一度でいいので、ぜひ聴いてほしい…。Tempalay中毒にハマったなら、このエッセイも報われます。