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本阿弥光悦の大宇宙 / 中尊寺金色堂    東京国立博物館平成館 / 本館

トーハクで二つの展示を観た。
一つ目は平成館で昨日まで開催だった「本阿弥光悦の大宇宙」
「一生涯へつらい候事至って嫌ひの人」「威風者」と言われた光悦は、刀剣の研磨と鑑定の一家に生まれ、法華経を信仰する一族の中で育った背景がある。
実際には父親の代に本阿弥家に養子入ったわけだが、刀剣の審美眼のある刀剣界の権威本阿弥家ゆえ武士との交流もあったし、法華経のつながりで様々な職人とのつながりもあった。
光悦は書、漆や蒔絵、陶など様々な分野の造詣に関わり、光悦の作でなくとも「光悦流」と言われた。

国宝「船橋蒔絵硯箱」は大胆な鉛板を栃木県佐野にある船橋に見立てて歌が詠み込まれている。あぶない危険な恋をテーマにした古典文学の能の内容を歌にしたらしい。
「短刀花形見」と「刻鞘忍ぶ草」はセットになっており、こちらも能の演目のひとつで秘めた想いが叶うという意味を持つ。
俵屋宗達の金泥銀泥からなる鶴の絵に、墨の濃淡で散らし書きをした光悦の書の「鶴下絵三十六歌仙和歌」は、重要文化財指定であり人気の展示室。室内一杯に広げられている巻物には長蛇の列が。
光悦茶碗もメイン展示なのか広い一室が設けられている。楽家との交流からできた茶碗は、作者光悦のヘラ削りと手びねりの温もりが伝わる品々。

展示室内の写真は撮れなかったが、映像コーナーは撮影可能だ。

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もう一つの展示は、本館で開催中の「特別展 中尊寺金色堂」。建立900年を記念した展覧会だ。東北地方現存最古の建造物、中尊寺金色堂は奥州藤原清衡と息子、孫の3代にわたりできたもの。藤原清衡は、度重なる戦で亡くなった人たちを弔うためにこの金色堂を建立した。東北はかつて金が取れる日本で唯一の場所だったらしく、ふんだんに使われた金色のお堂は他に類を見ない。現在、世界遺産にも登録される平泉の文化遺産だ。
入るとすぐに超高精細の8K画像が飛び込む。原寸大の金色堂を目の前に歩くような感覚だ。
そこから展示室を進むと、3つの須弥壇のうち中央にある黄金の国宝仏像11体が点在し、180度回ってみることができる。金色堂内の須弥壇にある仏像が揃って寺以外で公開されるのは初めてのことらしい。藤原氏の遺体を入れた棺の内部も黄金で、そちらも展示されている。

こちらは4月14日まで開催だ。混雑のため、写せなかったが撮影コーナーもある。以下はチラシの写真だ。

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