10月のある日と11月の今日
名古屋駅から少し歩くと柳橋中央市場がある。
業務用市場でもあり、早朝に業者さんたちの仕入れが終わった後の雑然とした雰囲気も好き。
その雑然とした中に、牡蠣の店とか、天ぷらとワインの店とか、ビアガーデンとか、歩くだけでもわくわくする。
高層ビルが建ち並んだ通りの奥の、昔にタイムスリップしたような感覚がまたいい。
この日は比較的最近できた海鮮丼の店に行くと決めていたため、優柔不断を発揮する事なく無事に辿り着けた。
海鮮たちは、朝、仕入れてきたものだろう。新鮮で甘くて美味しいしか言葉にできなかった。
夕方から大学入試説明会なるものがあったが、それは私だけのついでの用事なので、まずは乾杯。「ちょっと旅行に来た気分だよね」と言いながら楽しいひと時を過ごした。
前職場の先輩と行ったのだが、出会ったのは26歳の時。職場が離れても、忘れた頃に元気?とメールくれたりランチに誘ってくれる。
いつも先輩の事忘れっぱなしなのに、気にかけてくれて本当に嬉しい。
今57歳と知ったので、還暦のお祝いは盛大に執り行いたい思いでいっぱいだ。
食後、かつては栄えていたであろう商店街をぶらっと歩き、コメダ珈琲で休憩。
安納芋シロノワールをオーダーした。
「これ、写真に撮っても映えないよね」
と言いながら、美味しくてモリモリ食べる。
先輩の娘ちゃんの下着が最近派手になった話とか、きぃちゃん(氷川きよし)の事をあまり存じ上げない先輩の天然な友達が、ロサンゼルスできぃちゃんと友達になった話とか、私は息子の金歯の話をしたりして、「もう、説明会行くの辞めちゃおうかなー」と楽しさのあまりポロリしたら、「めっ」て怒られた。
「高校生で金歯って!!」
と先輩は大笑いしていたが、金歯を装着された本人は、「舌触りが滑らか」って言ってらした。
母の任務完了である。
先月風呂のサウナが故障して大工事をしたのだが、「修理代より金歯の方が高いって、やっぱり金歯ってすごいよね」とOTTOに言ったら「ほんっと騙されやすいよね」とまた言われた。ダマサレテナイシ。
そんなこんなでお別れの時間が来てしまい、私は大学入試説明会会場に向かった。
ついた場所には「慶應義塾大学入試説明会」と書かれていた。そんなわけあらすか。
友人と会場に行っていた息子にLINEし会場を教えてもらったら、そこから15分も歩かなければならない真反対の場所にいた。
母、遅刻である。
会終了後、息子から「勉強してから帰るからお金ちょうだい」と意味のわからない事を言われる。財布に一枚だけ入っていた栄一が奪われ、おかげで小銭しかなくなってしまった。
自宅についたら17:00を過ぎていたが、今ならまだ夕日が見れると思い、私の帰宅を飛びついて喜んでくれたわんのマティンロウの散歩に出かけた。
夕空がいい感じ。お気に入りのいつもの場所で、久しぶりに写真を撮った。
海と空と我が町を見渡せる場所。
しかし時に自然は猛威をふるい、その結果大災害を引き起こす。
穏やかな本来の姿はこんなにも心を和ませてくれるのに。
我が町のもう1匹のゴールデンレトリバーのくぅちゃん。散歩中たまに遭遇すると、愛くるしいお顔でガォォと飛びかかってくる。
マティンロウと変わらないように見えるそのくぅちゃんは、災害救助犬。
この夏県内で起きた災害場所に出動して活躍し、地元の新聞で写真となって載ったという。
涙が出そうになるのをこらえ、いつも通り飛びかかってきたくぅちゃんに、
「すごいねー!頑張ったねー!」
とお顔をわしゃわしゃした。
10月。今年で1番早く過ぎ去った月に思う。
11月も、あっという間に過ぎそうな予感。
そんな今日は、中学の合唱コンクールが文化会館で行われた。
ホールに響くピアノの伴奏と歌声、そしてそれを盛り上げる指揮者。
いつからこんなに涙脆くなったのか、どの曲を聴いても涙が出てしまう。
1クラスだけ伴奏者が欠席したクラスがあり、何とアカペラで歌いきった。
本来ならピアノ伴奏が流れる間奏は、指揮者が両手を動かすその姿が音となった。
相当歌い込んできたのだろう、間奏が終わった後の歌い出しは見事ぴったりだった。
きっとステージ上の生徒たちには、いつものピアノ伴奏が聞こえていたんだろうなと感動した。
最後にチェルシーの話。
合唱コンクールの後OTTOが出張先の北海道から帰省した。
チェルシーの飴が今年3月販売終了になった。しかし8月、北海道限定で生チェルシーとしてリニューアル販売されたとのこと。
なかなかお土産でも手に入らない中、偶然ゲットできたと買ってきてくれた。
キャラメルと違い歯にひっつかなく口溶けが良い。お味は懐かしのあのチェルシーバタースカッチ味。
でもチェルシーの、ハードキャンディが好きだった。チェルシーの飴が恋しい。再販して欲しい。
noteでの出会いに感謝します
☺︎マティ☺︎