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そもそも数秘術とは?
数秘術についてまとめてみました。
数秘術の起源
数秘術の知識をはじめて体系化したのは、古代ギリシアの数学者といわれています。
中でも、「三平方の定理」で有名なピタゴラスは、数秘術において、もっともベーシックな流派であるピタゴラス式数秘術を考え出した人物としても知られ、「数秘術の父」と呼ばれています。
ピタゴラスが数字に興味を持つようになったエピソードがあります。
ある日、散歩中に鍛冶屋の近くを通りかかった ピタゴラスは、職人がハンマーで金属を叩くカーン、カーンという音の中に綺麗に響き合う音とそうでないものがあることに気づきました。
これを不思議に思った ピタゴラスは鍛冶屋職人のもとを訪れ、色々な種類のハンマーを手に取って調べ始めました。 ピタゴラスはやがて、綺麗に響き合うハンマーどうしはそれぞれの重さの間に単純な整数の比が成立することを発見します。中でも2つのハンマーの重さの比が2:1の場合と、3:2の場合は特に美しい響きになりました。
人間が自然に美しいと感じる響きの中に単純な整数の比が潜んでいるという意外性や簡潔さに惹かれた ピタゴラスと弟子たちは、その後音階を熱心に研究するようになります
音から数字に繋がっていくのが面白いですね。
古代ギリシアでピタゴラスによって誕生した数秘術の基本的な考え方は現在でも変わりません。「数字にはそれぞれ独自の意味があり、それが人間の性格や運命をあらわしている」という数秘術のベースは、現在でも共通しています。
しかし、そもそも古代ギリシアで生まれたときの数秘術は数学のひとつ。現代でいうとデータ解析や統計学といった存在でした。
数学や分析学などの元が数秘学で、古代ギリシャからの古い学問です。
東洋数秘術
中国も独自の数秘術があり、易経(いけい)などの古典にその思想が見られます。インドでも独自の数秘術があり、ヴェーダや占星術と結びついています。
各地域で数字との意味付けがあったようです。
今回調べて”東洋数秘術”というものを初めて知りました。
数秘術の種類
ピタゴラスの死後、「数字には意味がある」という数秘術の基本的な考え方は哲学者であるプラトンに引き継がれて発展、またその過程で様々な思想や宗教、占術などと融合して、世界中に広がっていきました。
数秘術は〇〇式など、色々な種類がありますが、ざっくりと分類すると3種類あるようです。
ピタゴラス式
創設者だと言われるピタゴラスによって生み出されたのがピタゴラス式です。生年月日を1つずつバラバラにして足していき、運命数を導き出します。
マスターナンバーがない
ピタゴラス式の特徴はゾロ目が存在しないことです。ピタゴラス式と共に有名なカバラ数秘術は11,22,33が特別に扱われています。
現代の数秘術が定める数の意味は、流派によって違いがありますが、ピタゴラスたちが行った意味付けはおよそ次のとおりです。
1 理性
2 女性
3 男性
4 正義・真理
5 結婚
6 恋愛
7 幸福
8 本質
9 理想と野心
10 完全・宇宙
ピタゴラス式は、1〜10の数字を扱うことが特徴のようです。
カバラ数秘術
「カバラ数秘術」とは、ピタゴラス式の数秘術とユダヤ教の「カバラ」とが融合したことで誕生したとされる流派を指します。カバラには、ヘブライ語で「口伝」あるいは「伝承」といった意味があります。
カバラとは、古代ユダヤ民族によって代々語り継がれてきた神秘主義思想のことです。聖書に記された神の教えに対する理解を深め、個人の霊的な成長を促すことを目的とします。
古代ギリシアの数学者によって生み出されたピタゴラス式と比較して、カバラ数秘術はよりスピリチュアルな側面を重視する流派ということがいえるかもしれません。
1 始まり・誕生
2 共感
3 直感・行動
4 野心・忍耐
5 好奇・発見
6 正義
7 追求・探求
8 平等
9 繊細・完全
11 多彩・独自
22 真面目・孤高
33 博愛・平和
44 初志貫徹
カバラ数秘術では、1〜9だけでなくゾロ目も含めて占います。
「マスターナンバー」とは、ゾロ目になったソウルナンバーのことです。
スピリチュアルの世界ではゾロ目はとても縁起の良い数字で、幸運が舞い込む象徴でもあります。
ゾロ目の数字にはとても強い力があり、通常のソウルナンバーの人よりも高次元の存在と繋がりやすいのが特徴です。
カバラ数秘術では、ゾロ目は強力な力があるようで、他の数字と区別しているようです。
55や66など、44よりも大きい数字はエネルギーが強すぎるため、マスターナンバーの分類には入れないのが一般的です。
ですが例えば44においても8として鑑定する場合もあり、55以降を採用するかどうかは占い師によって異なります。
カバラ数秘術はスピリチュアルな側面が多く、1〜9、11、22、33、44の数字で占うのが一般的なようです。
モダンヌメロロジー(現代数秘術)
「モダンヌメロロジー(現代数秘術)」とは、ピタゴラスが考案した古典的な数秘術の様式に、現代的な解釈と応用を加えた流派のことです。
20世紀初頭の女流作家ミセス・L・ダウ・バリエッタによって生み出されました。
20世紀初めにアメリカ人のミセス・L・ダウ・バリエッタ(Mrs. L Dow Balliett)によりその基礎となるものを提唱し、1965年にジュノー・ジョーダンがその理論をさらに発展させた体系をつくり、現在最も主流の秘術となります。
現代数秘術で特徴的なのは、アルファベットを数に変換する占い方法があるところです。
現代の数秘術において、すべてのローマ文字のアルファベットは数価を持っているという考えがあり、数秘術ではアルファベットと数の対応に基づき、アルファベットを数に変換し、あらゆる事物の名前は数の法則に基づいてその本質的な意味を探っていくことが可能になります。
モダンヌメロロジーは、19世紀後半に登場した「ニューソート」という思想から強い影響を受けています。
ニューソートとは、キリスト教における禁欲主義的な考え方よりも、個人の自由や幸福に焦点を当てて、楽観的に生きることをモットーとした思想のことです。
現代数秘術は、個人に寄り添う占いだと言えます。
現在日本でも、たくさんの数秘術師・鑑定師が存在しており、独自の名称をつけたり、独自の計算方法などでオリジナリティを出していますが、モダンヌメロロジーを元にしている方が多い印象です。
特に現代数秘術は個人に寄り添えるため、独自の解釈を入れやすく、様々な流派があるのだと思います。
なので、今の日本での源流は現代数秘術だと言えそうです。
おまけ)数字根
数秘術で運命数を出す場合、1桁ずつ足します。
この数は数学では「数字根」と呼ばれています。
数字根(すうじこん、英: digital root)とは、正の整数値の各位の和(数字和)を求め、結果の数字和を求め、という操作を繰り返し、最終的に得られる 1 桁の数を指す。
例えば、65536 の数字根は 7 である。(6 + 5 + 5 + 3 + 6 = 25 → 2 + 5 = 7)